Their Finest Hour -歴史・ミリタリー・ウォーゲーム -

歴史、ミリタリー、ウォーゲーム、ボードゲーム

2022年上半期(1月~7月)はこんなゲームをした(2/4)戦術級

6月末ごろにアップするつもりで書き始めていたのですが、いつの間にか7月が過ぎ8月になってしまいました。若干遅きに失した感もありますが、記憶が薄れないうちにまとめるところはまとめておきましょう。

 

 

 

 

戦術級

戦術級はあまりプレイできていません。

「LAST HUNDRED YARDS」(GMT)、「FRONT TOWARD ENEMY」(MMP)、「WAR STORM」(COMPASS GAMES他)、「COMBAT!」(COMPASS GAMES)、「OLD SCHOOL TACTICAL」(FLYING PIG GAMES)の追加シナリオ、いずれも積みゲー状態を崩せていないです。
作戦戦術級になるのかもしれませんが、MMP/GAMERS社のTCSシリーズやGTSシリーズの何作かも残っています。
また今季もASLはプレイできていません。モジュールだけは増えているのですけどね。

 

九七式中戦車ツクダホビー

ツクダがシリーズ化していたタンクコンバットシリーズの日本戦車版です。ツクダのデザイナーがどのような評価を下していたのか興味があったのですが、結構、辛辣ですね。日本軍戦車で優れているのは、戦車兵の質だけ。大規模な戦車部隊を投入する戦いがなかったこと、本土決戦の名目で部隊が温存されたことなどから他国でいうところの練度の高い兵が終盤まで残っていたことから、乗員の質だけは世界一と言って良いレベルだったと評価されています。

車輌の性能については、スペックカードからアメリカ戦車との比較を行ったのですが、本土決戦用兵器として実用化されていた三式戦車でも勝負にならなかったです。四式戦車、五式戦車はまぁ机上のファンタジーでしたからね。

 

 

S.F.3.D Original(ホビージャパン

オークションに出るとなかなかの高値で落札されている作品です。もともとはホビージャパン誌に連載されていた未来の地球で発生した傭兵同士の戦争に登場するという設定での架空兵器のジオラマ記事が原作。ゲームは記事に登場する兵器を備えた小規模な部隊同士が戦闘を行う戦術級ゲームになっています。

特徴といえば、戦闘解決などの判定は6面ダイス2個で行うのですが、2個のダイスの目を加算するのではなく、乗算して出てきた数値を使うという点でしょうか。プレイしてみると、ダイスの結果を取り違えるリスクや、確率計算が面倒なことを考慮すれば、わざわざ奇をてらうだけのメリットはなかった印象です。
戦術級といっても戦術級ゲームの最低限のところを抑えた形で、ルールの難易度は低いです。

もともとジオラマ記事から発した作品のため登場する兵器が体系だってなく、小部隊同士の戦闘とはいえ、不完全な兵器しか登場していない。実戦でどう使うんだ?という性能の兵器があったりするし、航空兵器もどうしてそういう仕様なの?という内容だったりする。シナリオも十分練られたとはいえない一本調子のレベルのものが多い印象です。あくまで作品ファンが楽しむというレベルと言って良いかもしれません。

なかなかオークションで見かけることはないのですが、収録された兵器種類が追加されたシリーズ2作目も発売されていました。1作目よりもバランスはよくなっているかもしれませんので、いつか2作目も見てみたいものです。さすがに奇をてらいすぎたと判断されたの、2作目では2D6の乗算による結果判定は廃止され、通常の加算ベースの結果判定になったようです。

 

 

 

BOOTS & SADDLES(GDW/ホビージャパン

GDWが発売しホビージャパンが日本語ライセンス版を発売していた80年代現代戦の戦術級シリーズ「ASSAULT」シリーズの2作目です。

「ASSAULT」シリーズの特徴はなんといってもシナリオで相手側の戦力が不明という状況からはじまり、相手の勢力を探りながら進めていくというところでしょう。
相手の意図がわからないということでいけば「装甲師団長」シリーズ(アドテクノス/ゲームジャーナル)があります。同作の場合は相手の目的(勝利条件)がわからない、さらには戦力も不明という状態でゲームがはじまりますが、本作シリーズの場合は相手の勝利条件はシナリオを選択した時点で判明しています。このあたり、扱っている部隊規模が異なるため、本作で扱う規模の部隊であれば、目的は想定がつくというところでしょうか。

シリーズ2作目からヘリコプターが登場します。現実にたびたび議論になる「戦闘ヘリ無用論」の証明がゲームの中で検証できるかな、と思ったのですが、兵器としての有用性について第三者的な客観評価ができるほどヘリのルールはこなれていないです。ヘリありきで作られたルールですので当然ですね。

対戦時、アメリカ軍を担当したのですが、歩兵主体の小部隊しかなく、またヘリコプターも対空兵器もないという状態だったため、こんな状態でソ連軍側に戦闘ヘリが登場すると手も足も出すことができない!と思い、はったりをこめて陣をはったものです。やがて迫ってきたソ連軍の大梯団と接触、戦闘がはじまりました。顛末は記事を参照してください。

アメリカ軍の主力M1エイブラムスがT80などのソ連主力戦車よりもかなり強いという点を除けば、対戦中、ワクワクドキドキが止められない非常に楽しい作品です。

 

 

 

アップフロントアバロンヒル/ホビージャパン

1980年代に登場したスコードリーダー(アヴァロンヒル)ベースの戦術級ゲームです。当時はプレイする機会はなかったのですが、今回はじめてプレイしてその面白さに気づき、すぐさまオークションでプレミア価格ではあったのですが落札してしまいました。今季プレイしたゲームの中で旧作ながら3本指のうちにはいる一作だと思います(今さらではありますね)。

スコードリーダー以降に発売されてきた戦術級ゲームでもカードドリブンのゲームは少なくはないのですが、本ゲームのようにマップすらも省略してしまった作品は少なくないのではないかと思います。手札から提示され場札となったカードだけで現在の兵士達がおかれた状況、敵との相対的位置関係や場所などを抽象化をはかりつつもうまく取り込んだ力技には感心しました。スコードリーダーやASLプレイヤーであれば本ゲームが省略した地形や地理的な部分も想像ができるのですんなりゲームに入っていけるのですが、こうしたゲーム未経験者がいきなり本ゲームをプレイしたときはどうなんですかね? 

何度も書いていますが願わくばどこかが、本編と続編のエクスパンションも含めて再版してくれますように・・。

 

 

 

アンドーンテッド ノルマンディー プラス(アークライトゲームズ)

ボードゲーム側からウォーゲームへのアプローチとしては全世界規模だったり欧州全域、太平洋全戦域といった大きな枠組みでゲーム化を行う戦略級といったデザインが多いように思います。ゲームシステムのデザインに大胆な省略やモデル化が可能で、マルチプレイなども含めてボードゲーム界の住人の興味を引きやすい仕掛けが作りやすいからでしょう。

そうした中、戦術級と呼ばれるクラスにボードゲーム側からのアプローチの作品が登場した、というのが本作です。

まだ十分に研究ができていませんので、詳細は別記事に書きたいと思います。

 

 

次号は戦略級を取り上げる予定。

 

 

 

 

 

2022年上半期(1月~7月)はこんなゲームをした(1/4)作戦級

6月末ごろにアップするつもりで書き始めていたのですが、いつの間にか7月が過ぎ8月になってしまいました。若干遅きに失した感もありますが、記憶が薄れないうちにまとめるところはまとめておきましょう。

 

 

作戦級

Ney vs. Wellington: The Battle of Qatre Bras(SPI)

ワーテルローの戦いの戦いをテーマにした実質的に戦術級ゲームといえる「Wellington's Victory」(SPI)のルールを用い、カトラブラの戦いを扱ったゲーム。「Wellington's Victory」の対戦を臨み、システムの習得のため正月休みからVASAAL対戦を始めました。

部隊の方向はもちろん縦隊・横隊・方陣といった隊形と隊形変換はもちろんの事、砲兵隊は第一線に配置しなければならないこと、騎兵突撃への備えなど様々考えないと部隊運用ができないことを実感できます。ゲームを通してナポレオン時代の部隊運用、戦場での戦術を覚えていくような感覚を味わうことができるゲームです。

ルールが共通といいつつ細かな点(かなり重要な点も含め)で異なる、VASAALの初期配置情報が間違えている(オランダ軍尖兵部隊が展開されていない)といったトラブルにまみえつつ、ゲームを進めたが正月休みの終了とともに中断状態(大変申し訳無い)。ゲームは非常に面白いです。ナポレオン時代の戦術論も含め、ゲーム中、ワクワクします。今季ベスト3作品を選ぶとすると次点のNo.4といったところでしょうか。

なお当初の目論見であった、「Wellington's Victory」は未だプレイできていません。

 

 

Granada: Last Stand of the Moors - 1482-1492(Compass Games)

「SEKIGAHARA」(GMT GAMES)をリスペクトしたというゲームシステムで、15世紀スペインのレコンキスタをテーマにした”積み木”ゲーム。”積み木”ゲームの常で、ユニット(駒)の感触はとても好きです。

氏族毎に活性化するシステムなのですがカードのめぐり合わせによって氏族毎の活性化可否が決まってしまうため、戦闘時の不確実性が高いのが気になりました。いくら軍勢ユニットを集結させても、その時点で手札がそろっていなければ活性化できないのです。中世の封建領主の戦争なんてそんなものだ、ということなのかもしれませんが、「NEVSKY」に登場する領主たちのほうがまだ言うことを聞いてくれたぞ。
もう1点、城塞があるポイントに敵が侵攻してきた場合、味方ユニットが2ユニットの場合は籠城することができるのですが、3ユニット以上存在する場合は野戦になるというのも引っかかりがある縛りでした。3ユニットであれば、2ユニット籠城で1ユニット撤退でもいいじゃないか。敵との戦力差が大きい場合に野戦を強制されるというシステムに、なんらかの意図が込められていたのか、知りたいところです。

バランスもキリスト教国側が有利に思えました。上に書いた戦闘システムのようにゲーム性重視を志向しているのであればなおのこと、ゲームバランスは気になったところです。

 

 

STORM OVER THE DIEN BIEN PHU(Multi Man Publishing)

2回目。エリアインパルスシステムでディエンビエンフーの戦いの戦いを扱った作品。
プレイアビリティが高く、半日強あれば1プレイを完了できる手軽さも魅力です。

エリアインパルスシステムを採用したゲームは精神にキリキリくるタイプのもの(例えば、「STARLINGRAD - VERDUN ON THE VOLGA」のように自分の手番がいつ終了するかわからない類のシステム)もありますが、幸い本ゲームはそこまで厳しくはないです。その分、気軽に手軽に取り組むことができます。バランスも良く(若干、北ベトナム軍が厳しい?)、最後までスリルあるゲーム展開ができます。オススメゲームです

 

 

The World Undone: 1914 Galicia (Comflict Simulations)

第一次世界大戦の冒頭、中欧オーストリアハンガリー帝国とロシアとの間で起こった戦いを扱った。第一次世界大戦時の東部戦線というとドイツが大逆転をかましタンネンベルクの戦いが有名なのですが、タンネンベルクが東部戦線のそのまた北辺にあたる東プロイセンが舞台だったのに対し、本作が扱っているのは、南辺とでもいうのでしょうか。今のポーランドオーストリアハンガリーあたりとの国境で争われた戦いです。
それでもこの方面だけで方やロシア軍120万人とハンガリーオーストリア帝国軍95万人とで争われた、という桁違いの規模での戦いを扱っています。

鉄道以外はほぼ徒歩でしかない歩兵部隊の足は非常に遅く、突破戦闘がほぼ起こり得ない状況です。その上、ルールの適用を間違えてただでさえ動かない戦線がさらに動かなくなるというハプニングもあり、再戦が待ち望まれる作品でもあります。

 

 

SMOLENSK(Multi Man Publishing)【OCSシリーズ】

昨年に続き5月のGWはOCS多人数プレイに挑戦しました。扱ったのは本作。独ソ戦初期中央軍集団による進撃を扱った作品です。マップの中央あたりにスモレンスクが位置しており、復数収録されているシナリオによりドイツ軍のスモレンスク占領までのものから、占領後のものまで様々あります。比較的方向性が見えやすいシナリオとして、スモレンスク占領後からはじまるものを選定しています。

ここまでOCSシリーズのゲームを繰り返してきたため、さすがにOCSならではのコツやクセのようなものは身につけつつありますよ。例えば、予備を配置する、同じヘックスに多数のユニットをスタックさせるの危険・などなど。今回は担当したソ連軍側も補給が潤沢に供給されたため、作戦展開としては楽だった印象。

そろそろOCS入門レベルから段階を進めて、作戦研究とかもっとやって対戦に挑むべきですよね、と痛感したプレイでもありました(次回への誓い)。

 

 

WHITE EAGLE DEFIANT Polant 1939(Hollandspiele)

1939年9月のドイツ軍によるポーランド侵攻を扱ったPnP作品。
ピアトゥピアでマップのところどころに、侵攻速度の調整のためか守備隊の防御力が数倍になる要塞扱いの都市がところどころに配されています。
復数のルートから侵攻を開始したドイツ軍部隊は、要塞都市にルートを塞がれるため、ひとつひとつ排除していくのです。うまく戦闘比を確保できるように配置して戦闘を行います。戦闘結果表がシンプルな分、ダイス結果に左右される要素が多いように感じました。作戦要素は少ないため、ダイスゲームになっていました。
その割にはBGGの評価レートが高いのは最近の作品だからでしょうか(7.8)。

 

 

TOLLING OF THE BELL(3CG)

1945年3月東部戦線はハンガリー春の目覚め作戦を扱った作品。前作の「STARGARD SLSTICE」もそうでしたが、最近のゲームらしくマップとユニットデザインなどのコンポーネントがとても良いのが特徴です。特にユニット駒の紙が厚くて、高スタックが密集しているところでも扱いやすいのは非常に良かったです。

ルールとしては典型的な作戦級でチットドリブン、記事にも書きましたがルールの端々に目が行き届いていて迷いそうな部分や作戦級ゲームで陥りがちな誤解などについてもきちんと説明がさなれているなど、配慮されているところが好印象でした。

史実と同様に泥濘でドイツ軍の進撃は滞るのですが、やっと晴れた!と思ったら、同じく泥濘にとらわれていたソ連軍側も同じように泥濘のくびきから解放されて、反撃を開始するという。さらにはドイツ軍は他戦線の崩壊(中央軍集団)を受けて、主力クラスが大量に引き抜かれるというイベントが必ず発生します。まさにドイツ軍がおかれたシチュエーションそのものですが、苦しいです(ゲームバランスが悪いという訳ではないですよ)。

まとまりがよくプレイアビリティも高く、高く評価します

 

 

FROM SALERNO TO ROME(Dissimula Edizioni)

おとなしめのボックスデザインからはうかがい知ることができない斬新なシステムを搭載したゲームです。テーマはイタリア本島における戦い。今季プレイしたゲームの中で可能性も含め3本指にはいる作品です

記事中でも何度も触れている通り、相手の手番中に相手ユニットが移動している最中に、「そこで、臨機砲撃」と、まるで戦術級ゲームのような砲撃を行うことになります。また相手の移動フェイズ中にも、スタック単位で移動が終わったタイミングで、こちらの部隊によるリアクション移動や、予備部隊の移動を宣言できるなど、相手のプレイヤーターン中でも気を抜くことができないシステムになっています。

まだまだ使いこなすには至っていませんが、これらのシステムをうまく使えるようになった際は、格闘ゲームのコンボ技が決まったときの快感に近いかも。

今後ともプレイしてみたい作品です。

 

 

(次回は戦術級を予定)

 

 

過去分記事です

 

「ギリシャ内戦 THE GREEK CIVIL WAR 1947-49」(国際通信社/Decision Games)を対戦する(2/2)

コマンドマガジン165号に収録の「ギリシャ内戦」を対戦プレイしました。

 

 

今回のAARはあまり面白みがあるものではありません。個々のルールがどのようにプレイに影響を与えるかについて議論をしながら、試行錯誤も含めプレイした経緯もあるためプレイ方針(戦略や作戦と言わない)が定まらずに進めたところがあるためです。

 

 

 

第1戦

反政府勢力(ゲリラ)を担当。
赤色ユニットがゲリラ、青色が政府軍(正規軍)、白色が警察部隊だ。
ゲリラ側は初期配置ユニットの数と種類は決まっているものの、配置は自由。一方の政府軍側はダイスで決まる対ゲリラ政策により制約がある。判定結果は「広域防御」という最も一般的な政策となった。名前の通り、都市・農村部エリアに広く部隊を配置する必要がある(それ以外に遠隔地というグルーピングのエリアがあるが、ここは配置の対象ではない)。

 

初期配置状態。両プレイヤーとも定見がある訳ではないため、配置に裏付けがある訳ではない。

 

前記事に書いた、1対1未満のオッズでも戦闘結果表の「1対1未満」という列を使うことで攻撃を行うことができ、さらには「市民行動表」というデモや工作による活動を表した表を用いることで、1/3の確率で本来は圧倒的に有利なハズの防御側のユニットを1ステップロスさせるという手法を用い、ゲリラ側は、政府軍側の正規軍師団に攻撃を行った。2・3個の師団が1ステップロスすることでユニットごと除去された。

ただし残る2/3の確率で攻撃を行ったゲリラ部隊は除去されるため、ユニット数としては2倍~3倍のゲリラユニットが除去されることとなった。

第3ターン、先攻をとった政府軍は初期配置部隊以降、初めてとなる動員を行い、数を減らした状態のゲリラ部隊を一斉に攻撃し、除去していった。
つづくゲリラ側のプレイヤーターンの動員フェイズ。ゲリラ側がユニットを動員しようとすると動員条件から、「ゲリラ部隊」の動員ができない状態になっていたことが判明した。ゲリラ側の主力である「ゲリラ部隊」が全く動員できないということであればゲーム続行は無理と、そのままゲームはそのまま終了した*1。翌年の作付けに必要な”種籾”も全てなくなってしまいどうしようもなくなったようなものだ。

第1戦により両陣営は戦訓を得た。

  1. 政府軍側は、安易に正規軍師団ユニットを配置しない。ゲリラ部隊による捨て身の攻撃により損害を被る懸念がある。師団は旅団に分割して配置するべき。
  2. ゲリラ側は、ゲリラ部隊の動員のためゲリラ部隊を常に配置しておく必要がある。政府軍が移動・攻撃ができない、国外のエリアに配置するのが最適だ。”種籾”は除去されない場所(国外エリア)で保管する。

 

第2戦

同じくゲリラ側を担当。

第1ターン、政府軍は師団をすぐに旅団に分割し、攻撃を受けた際の損害範囲を限定した。

ゲリラ側は「ゲリラ部隊」を国外エリアに移動し「ゲリラ部隊」を動員できるように常にユニットが配置した状態とした。「カドレ部隊」は浸透移動(オープン状態の政府軍が配置されたエリアでも自由に移動できる)を使い、政府軍の部隊をすり抜け、政府軍がいないエリアに進出する。その他のエリアも、オープン状態のままでは容易に攻撃を受けるため、可能な限り「潜伏」状態にする。

 

政府軍は収入となる政治ポイントが小さいエリアからは部隊を引き上げ、戦力を集中させる(引き上げたエリアはペナルティが必要となる)。
戦力を集中したエリアでゲリラへの攻撃を行い相当のゲリラユニットを除去させる。

ゲリラ側は、浸透移動が可能な「カレド部隊」を大量に動員し、空いたエリアに進出する。政府軍勢の妨害や攻撃がなかったエリアでは「闘争戦線」を動員、「闘争戦線」が存在するエリアには「ゲリラ部隊」を動員、と段階的に勢力拡張を試みる。

政府軍の攻撃(掃討)により大量のゲリラ側ユニットの除去されるのに対し、ゲリラ側は「カレド部隊」の浸透移動により空きエリアを確保することで政治ポイントの獲得し、獲得した政治ポイントを用いての、大量の動員、という動きが何度も現出した。

 

第2戦途中の状況。ゲリラ側は大量の「カレド部隊」(赤地に黄色の帯のユニット)を動員し、南部や空いているエリアに進出させる。ギリシャ北部のエリアには、隣国側エリアで動員された「ゲリラ部隊」が侵攻している様子が見える。

 

戦闘を重ねるにつれ政府軍ユニットの中には、戦闘結果としてレベルアップに成功するユニットが増えてくる。

・・というところでゲーム終了。第7ターンあたりまでプレイしたが、内容があまり代わり映えしない。政治ポイントを利用して大量に動員されたゲリラ側ユニットがあちこちに進出する傍ら、政府軍の攻撃により相応のユニットも除去される、という繰り返し、が見えてきたためだ。

政府軍の中にはレベルアップをするものや、ゲリラ側も国外で戦力を蓄えるなどの動きは出てきていたものの、次の局面に至るにはまだ時間を擁するように思えたこと。それまでは繰り返しの作業が見えたためだ。

 

振り返るといくつかのルールの適用間違いを起こしている。

  • インフラボックスで「潜伏」中のユニットは、攻撃を行うことはできない
  • ゲリラ側の「カドレ部隊」は「市民活動表」「ゲリラ活動表」の両方を使った攻撃では損害を受けない。オープン状態の「カドレ部隊」は「武力衝突表」で攻撃を受けるが、「潜伏」状態の「カドレ部隊」を攻撃できるのは、政府軍側の「LOK部隊」(対ゲリラ部隊)のみだ(なお、この時点で政府軍側は自由に「LOK部隊」を「動員」できない)。

確認が必要なルールもある。

 

感想戦

歴史シミュレーションゲームをプレイする楽しみとして、おおざっぱに2点あるとすると、1点目は、ゲーム性に強いデザインのゲームであれば、戦略・作戦・戦術を考えつつプレイを繰り返すことで内容を突き詰め、洗練させ、ゲームとして対戦者といわば知の対決ができる点。2点目は歴史性・ヒストリカル性を重視したデザインのゲームの場合、当時の指導者や指揮官がおかれた状況を追体験できる点、と考えます。

本ゲームについて1点目の観点で評価すると、確かに多少のプレイ上のテクニックはあっても作戦や戦術やまして戦略といえるレベルのものはなかなか見出しづらい印象でした。大量に動員をかけて大量に除去され、たまたま残ったユニットがレベルアップしたり、エリアに拠点を作ってという偶然性に頼るところが大きい印象で、そこに作戦がはいる余地を見出しづらかったと言えます。対戦プレイの2戦目において早々にプレイを中断したのは、このまま続けてもプレイ内容は向上しないのではないかと意見が一致したからと言えます。2戦目の終盤、確かに部隊が強化され、シチュエーションに変化の兆しは伺えましたが、それでもそのスピードはゆっくり過ぎました。

2点目について言うと、題材こそ魅力的に見えながら、プレイを通して両勢力の指導者層がおかれた状況や課題、ジレンマは見出しづらかったです。トルーマンスターリンのルールなどヒストリカルなイベントに基づくルールは用意されていましたが、ゲームの中で両プレイヤーが担当する各勢力がおかれた状況は見えにくかったといえます。
ギリシャを舞台にしたという点も、自由に移動できるユニットの存在により、各エリアが単なる記号になってしまい、そこに地理的なストーリーなどもはいる余地はありませんでした。たまたまそこで戦闘が起こったということは言えてもそれ以上にはならなかったです。
極論すれば様々な要素がフレーバーで終わっているとでも言うのでしょうか。

1点目・2点目ともプレイを通してなんらかのストーリー性が見出しづらい点も気になりました。快感を得る場所がないのです。

 

非対称戦争、対ゲリラ戦を扱ったゲームの代表作としてGMT社のCOINシリーズがありますが、COINシリーズの場合、カードドリブンのカードによりヒストリカルなイベントの再現が可能なこと、各勢力はそれぞれ長所短所が明確でまたジレンマを抱えていることなど場の設定・状況の設定が明確で、プレイをしていてもストーリーを想像でき、それがプレイを通しての快感となるように考えます。

 

もちろんボックス売りの独立したゲームと雑誌付録(本ゲームはDecision Gamesの「Modern War」付録)を比べるのは酷だというのはよくわかります。改善を図るとすると、1点目のゲーム性の改善のほうが容易に見えました。ルールをきっちりと把握し、両プレイヤーとも十分にその使用法まで理解した状態でプレイするともう少し印象は変わるかな?

(了)

 

過去にプレイしたCOINシリーズから

 

 

 

 

 

 

*1:「ゲリラ部隊」の「動員」のためには同じエリアに「闘争戦線」か「ゲリラ部隊」のいずれかのユニットが存在する必要があったが、政府軍側の攻撃により全てのユニットが除去された状態になっていた。「闘争戦線」は「カドレ部隊」がいるエリアで動員可能になるが、「ゲリラ部隊」を動員するまでに数ターンが必要ということになることが判明した。

*2:ルールに関する要確認事項

  • インフラボックスに配置するということは自動的に「潜伏」状態にあるという理解でよいか。インフラボックスに配置した状態で「オープン」状態というステータスはありえるのか?
  • 空爆」ユニットは一度「動員」すると、毎ターン自動的に使用することができるのか。または使用する毎に、「動員」のための政治ポイントを消費する必要があるか。
  • アテネテッサロニキの都市エリアは、通常のエリアと同様に、インフラボックスにはいらないという状況もありえるか。
  • 「闘争戦線」の移動について・・16.3.1に、同じエリアであれば「オープン」状態と「潜伏」状態の間を移動することができる、とあるが、13.1には、「オープン」状態のユニットが更に移動力「1」を使いインフラボックスにユニットを移動させること、とある。「闘争戦線」はこのインフラボックスの出入りに必要な移動力が不要という理解でよいか?

「ギリシャ内戦 THE GREEK CIVIL WAR 1947-49」(国際通信社/Decision Games)を対戦する(1/2)

コマンドマガジン165号に収録の「ギリシャ内戦」を対戦プレイしました。

ルールブックはページ数も多くはなく一見平易なのですが、実際にプレイしてみるとルールの適用にあたってはデザイン意図を汲み取る必要があり、一筋縄ではいかないタイプの作品でした。

ゲームシステムへの理解の助けのため、コマンドマガジン本誌でリプレイ記事などが提供されていればよかったなと思ったものです。

 



 

 

ゲームの紹介

日本から見ると世界史の教科書にも登場しないようなマイナーな内戦

題材は第二次世界大戦直後、1946年から49年にギリシャにて発生した内戦。イギリスやアメリカの支援を受けた政府側と、ドイツ占領下においてギリシャ最大のレジスタンス組織をつくっていた共産主義ゲリラとの争いを扱っています。

*1

 

非対称な両勢力

政府軍対ゲリラ組織という非対称の争いを扱っているため、政府軍側の部隊ユニットは武装を整え訓練された正規軍(「陸軍師団・旅団」)から、対ゲリラ戦向けに組成された特殊部隊(「LOK部隊」)、治安維持の「警察部隊」と分かれています。ゲリラ側も軍隊組織の反政府軍(「パルチザン旅団」)から、「ゲリラ部隊」、社会に潜伏しゲリラを助ける組織(「闘争戦線」)、さらにはアジテーションや教化を図る組織(「カドレ部隊」)に分かれ、それぞれ特徴があり、戦闘時の特殊能力から制約、また動員方法が異なっています。

 

戦闘結果表が3種類もある上、内容もかなりイレギュラー

戦闘結果表は3種類に分かれています。デモや工作・威圧といった「市民行動表」、限定的な武力行使を扱う「ゲリラ活動表」、武装した組織同士による大規模な戦闘を扱う「武力衝突表」です。

戦闘結果の処理も特徴的です。

普通のウォーゲームでは戦闘の結果、ユニットがステップロスをするのですが、本ゲームでは、戦闘結果によってはステップが1ランクあがるという結果もありえます。戦闘を経験することで部隊の練度があがったり装備がよくなるということをあらわしているのでしょう。

戦闘結果として政治ポイントという世論や民衆の支持を表した数値も上下するのですが、政治ポイントに与える影響もユニークで、戦闘に勝っても政治ポイントを失ったり、逆に戦闘に負けた側が政治ポイントを得るという結果もありえるようになっています。戦闘の勝敗と関係なく、世論や民衆の支持が上限するということなのでしょう。

例えば政府軍が圧倒的な戦力でゲリラ部隊を攻撃すると「オーバーキル」という結果になる確率が増えるのですが、この「オーバーキル」は政府軍にとって必ずしも喜ばしい状況にはならないです。防御側のゲリラ側のユニットは全滅するのですが、政府軍側は通常の戦闘時の2倍の政治ポイントを失います。戦闘には勝利したものの、ゲリラや民衆への虐殺などにより、世論の支持を失うといったところでしょうか。

政府軍だけが使うことができる空爆(概念としては砲撃も含む)を行使した場合も、結果によっては相手へ損害をあたえることができたとしても、政治ポイントを失うことがありえます。その場合、さらに通常攻撃の倍のポイントを失います。強硬な手段は決して得にならないということを表しているのでしょう。

終始優勢な政府軍は、ゲリラ側に対して、圧倒的に勝つのではなく、”ほどよく勝つ””適度に勝つ”というところをもとめられているとも考えられます。このため戦闘解決において攻撃側はわざと低いオッズの列を使って戦闘を解決することが認められています。

 

相手のユニット種類によって3種類の戦闘結果表を使い分けます。ルールブックの中でも3種類の戦闘結果表の内容は良く見ておくように、と記述されています。例えば一番レシオが低い戦闘比として「1対1未満」という列が表の最左列にあるのですが、戦闘力比率が1対1に満たない場合は全てこの「1対1未満」の列をもって解決することになります。

ゲリラ側が多用することになる「市民行動表」の、最左列にあたる「1対1未満」の列をみると(本ゲームの戦闘結果表はすべて1D6で解決されます)、1/3の確率で防御側は1ステップロスの結果になっています。

つまりどういうことだってばよ。

ゲリラ側は戦闘力が1や2といったユニットにより、政府軍の旅団(戦闘力3)や師団(戦闘力13)を攻撃することにより、戦闘力比が1対3とか1対13とかいうレシオにもかかわらず、1/3の確率で相手を1ステップ失わせる(攻撃を受けた師団や旅団が1ステップ目であった場合は除去)ことができるのです。たしかに2/3の確率で失敗し、逆に攻撃側が1ステップ失う可能性があるのですが、政府軍の動員コストを考慮すればゲリラ側にとって十分お釣りがくるのではないでしょうか。

 

マップはエリア式だし浸透移動なども可能なため戦線などはできません

マップはギリシャ全土を複数のエリアに分割しています。アテネと北部のテッサロニキは都市だけでひとつのエリアとなっています。アテネテッサロニキは占拠していることで獲得できる政治ポイントが高いため、政府軍側は警察ユニットなどを用い、確実に押さえておくべきところだと思われます。

それぞれのエリアにはインフラボックスと呼ばれる四角の枠が1〜3個用意されています。このインフラボックスを全て占拠すると、そのエリアを支配することになり、政治ポイントを獲得できます。

ゲリラ側がインフラボックスを占拠した場合、「潜伏」状態になることができ、「潜伏」状態のユニットに対して、政府側の正規軍はなかなか有効な攻撃を行うことができなくなります。攻撃を行う術が無い訳ではないですが、通常戦力が攻撃を行うには効率は悪い。代わって登場するのが、対ゲリラの特殊部隊「LOK部隊」ということになります。

ギリシャに国境を接しているアルバニアユーゴスラビアブルガリアはゲリラ部隊を動員する供給源となる一方で、ギリシャ政府軍は手をだすことができないエリアになります。定期的なゲリラ部隊の動員のため、ゲリラ側はこれらのゲリラ組織を支援してくれる隣国に進出する必要があります。

 

政治ポイントを争う

ゲームの勝敗は政治ポイントの差により決まります。部隊の動員にも政治ポイントを使います。政治ポイントは国際世論も含めた世論や民衆の支持といったものを表しているのでしょう。

ターンの政治ポイント収入は支配しているエリアからの収入(他には戦闘結果によって得られる政治ポイント)になりますが、エリアの支配という点では浸透移動ができ(「カドレ部隊」)、数が多いため部隊展開が政府軍に比べて容易なゲリラ側が有利に見えます。そのエリアを支配できなくても、政府軍側がエリアを支配することを妨害し収入源とできないようにすることは容易です。

ゲリラ部隊が政治ポイントを伸ばし、あるしきい値を超えると「トルーマンの支援」がはじまり、政府側は毎ターン一定の政治ポイントを得ることができるようになります。政府側の所有する政治ポイントが一定のラインよりも低くなっても同様です。
トルーマンの支援」を開始させることで、政府軍側に恒常的な収入源を与えることはゲリラ側に不利に働くのではないか、一方で支援開始のしきい値を超えないように政治ポイントをコントロールすることは可能か・・という議論がプレイ中も発生しました。



政府軍側の行動はその時々の対ゲリラ政策(ダイスで決まる)で縛られる

政府側はゲームスタート時、その後は一定のターン毎にダイスによって、対ゲリラ政策を決める必要があります。広く全国土を守るのか、一部の地域だけに集中し、後はゲリラを野放しにするのか、はたまた積極的にゲリラ討伐を行うのか、です。

動員に用いるポイント数にも枠がはめられています。そのポイント数以下でしか動員を行うことができないという制限です。政治ポイントのあるかぎり、動員を行うことができるゲリラ側と大きな差になります。

もっとも、政治ポイントは戦闘の結果として増減するため、戦闘に負け、ポイントを失う機会が多いゲリラ側は、途中で政治ポイントがゼロにならないようにバッファを見ておく必要はあります。政治ポイントがゼロになると即サドンデスになります。

 

ゲームのシーケンスは一見オーソドックスに見えて、これもクセモノです

ゲームの手順はオーソドックスです。ターンのはじめに政治ポイントの残量が多いプレイヤーが先攻/後攻を決め、各プレイヤーターンにおいて、動員-移動-戦闘を行い、両プレイヤーターンが終了したところで損耗チェックを行います。

動員は第1ターンを除く奇数ターンのみで実施できます。奇数ターンでは先攻プレイヤーは後攻プレイヤーに先んじて「動員」をかけ、その時点では未動員状態の後攻プレイヤーに対して行動を行うことができます。空白になったインフラボックスを占拠する、弱体化したままの後攻の勢力に攻撃を仕掛けるなどです。

偶数ターンでのみ発生する「損耗」では政府軍側の「警察部隊」、ゲリラ側は「闘争戦線」ユニットが半減されます。「警察部隊」「闘争戦線」ともにエリア支配のための重要なユニットであるため、いきなり除去されるのは痛いです。除去されて空いたインフラボックスに、続く奇数ターンの先攻プレイヤーがすかさず部隊をいれていくこともできてしまいます。
(この強制的な「損耗」というルールは変動要素を設けるために加えられたルールのように見え、いまひとつ腹落ち感がない印象はあります。)

 

部隊種類が多く、動員方法も特徴がある

両勢力には部隊種類が複数あることは冒頭近くで書きましたが、動員できる条件がそれぞれ異なるため、それらの条件を見極めて使い分ける必要があります。
もうひとつつけくわけるとすると、初期配置条件も加えて「動員」できる条件、配置できる条件がパズルのようになっているので注意が必要です。

ゲリラ側には「カドレ部隊」と呼ばれるアジテーション、情宣活動などを行う小部隊があります(ルールブック上は「カドレ部隊」とあるのですが、マップに用意された表では「幹部」となっています)。動員の条件は、「ゲリラ勢力の(いずれかの)部隊が置かれたエリア(国内外)」です。浸透移動が可能なため、政府軍がいるエリアでも自由に移動・通過が可能です。さらには「潜伏」状態(インフラボックスにはいっている状態)では、政府軍側の「LOK部隊」(対ゲリラ戦部隊)に攻撃されない限り、損害を受けません。

ゲリラ側の「闘争戦線」はゲリラ勢力を支援する後方支援部隊のようなものを表しています。「闘争戦線」はカレド部隊が置かれたエリアに動員できます。

ゲリラ側の実行部隊である「ゲリラ部隊」は、「闘争戦線」か他の「ゲリラ部隊」または「パルチザン旅団」がおかれたエリアに配置できます。

ここまでの関係を図式すると、あるエリアで配置されているユニットから呼び出す(「動員」する)ことができるユニットの関係は次のようになります。

  • ゲリラ側の部隊(種類問わず) → カレド部隊 → 闘争戦線 → ゲリラ部隊またはパルチザン旅団
  • ゲリラ部隊 → ゲリラ部隊

 

各ユニットの能力からすると次のような手順になるということでしょう。

  1. 「カレド部隊」が浸透しあるエリアのインフラボックスを占拠
  2. 「カレド部隊」は「闘争戦線」をそのエリアに動員する(可能であれば「闘争戦線」はインフラボックスを占拠(「潜伏」状態になる))
  3. 「闘争戦線」は、「ゲリラ部隊」をそのエリアに動員する(可能であればそのエリアのインフラボックスを「カレド部隊」が占めているとすると、続く移動フェイズで「カレド部隊」は他のエリアに移動し、空いたインフラボックスに動員した「ゲリラ部隊」を移動させ「潜伏」状態にする)

*2

 

他にも紹介したいイベントとして、政府軍による「恐怖マーカー」の設置、ゲリラの進出や発生を防ぐために行われた「強制移住」、ゲリラ側の「通常戦」宣言などがあります。「スターリンとチトーとの決別」(ゲリラ側はユーゴスラビアを拠点とできなくなる)はオプションルールにあります。

 

(つづく)

 

 

 

*1:第二次世界大戦直後の世界史といえばどうしても日本やアジア・太平洋を中心に見てしまう印象があって、世界中の各所で何が起こっていたのかというのはなかなか見えてないですね。以前プレイした「STARGARD SOLSTICE」(3CG)の記事に書いた、「旧ドイツ東部領土」や「ドイツ人追放」の事件、また2022年2月のウクライナ戦争でも突然登場したロシアの飛び地領「カリーニングラード」(旧名:ケーニヒスベルク)の由来なども全てこれらのWWⅡの戦後に決まったことですね。

 

 

*2:ゲリラ側の部隊はいずれも「潜伏」状態にない「オープン」状態であれば、政府軍側から通常攻撃を受けることになります。戦力的に劣るゲリラ勢力にとって、命取りになるため、「潜伏」状態になることは必須でしょう。もちろん各エリアではインフラボックスの枠の分までしか「潜伏」状態にはなれないという制約はあります。

「FROM SALERNO TO ROME」(Dissimula Edizioni)を対戦する(2/2)

シチリア島の失陥後、戦線はイタリア本島に移っていき、1943年9月のサレルノ上陸作戦から本格化する。題名通りサレルノ上陸作戦から連合軍によるローマ占領までを扱った本作を対戦した。

ひとつのターンの中で移動や戦闘を行うことができる回数が可変、相手の手番中にもリアクションや予備部隊の移動・戦闘などを任意に差し込めるなどゲームの手順や流れが読みづらいシステムになっているのが特徴的な作品だ。
決して難易度が高いという訳ではないが、システムに慣れる必要はある。うまく使いこなせれば面白そうな展開になりそうなシステムだと感じた。

なお前回書き忘れていたが本ゲームにはZOCの概念はなく、代わりに敵ユニットに隣接するヘックスに移動する際には+1MP余分に必要になるというもの。

 

 

 

 

 

シナリオ1:オルトーナ

まずは練習用シナリオとして用意されている1ターンもののシナリオ1を試してみる。

1944年1月、アドリア海側の戦線を担当したイギリス第8軍が、グスタフラインへの攻撃を開始するというものだ。

1ターンだけとは言いながらも、ターンの最初に与えられたアクションポイント(以降、AP)を消費しながら、使いきるまで「インパルス」と呼ばれる手番が繰り返されるため、移動や戦闘を行う機会は何度も(最低2、3回)あることになる。

一方で勝利ポイント対象となった町/村は、スタート時の戦線よりもかなり後方にあるため、連合軍はそこに至るまでの段取り、2~3回のインパルスへのポイントの割り振り、予備部隊による突破攻撃などなどを考える必要があるだろう。

当方は守備側の枢軸軍を担当。連合軍による進撃の試みを邪魔をしていけばよいので、連合軍ほどの計画性は求められない・・。

 

写真上が南。イギリス軍は奥から手前に向かって攻め上がってくる。

シナリオ1のマップ範囲はイタリア半島アドリア海側のみ、グスタフライン付近の一部のみを用いる(写真では、プラスティックの緑色の丸形マーカーが置かれた範囲内)。
シナリオ1での勝利ポイントを得ることができる町/村ヘックスは赤色マーカーが置かれたヘックスになる。

写真は、シナリオ1、第1ターン、第2インパルス。
アドリア海側から枢軸軍戦線を突破したイギリス軍先鋒は5ヘックス程度侵攻し、赤色マーカーヘックス付近まで接近するが、枢軸軍の予備部隊による移動や、リアクション移動により突破の道筋を塞がれてしまう。
連合軍は、この時点ですでに大きくAPを消費してしまっているため、次のインパルスにこの状態からさらにそれなりの規模の攻勢を継続できるか微妙なところになっていた。


「臨機砲撃」は敵ユニットが味方ユニットに隣接したタイミングであればそれが移動途中であっても宣言できる。「リアクション移動」や「予備による移動/戦闘」は相手ユニットの移動が終わり、次のユニット/ヘックスの移動を開始する前に宣言することで差し込むことができる。
言ってみれば、相手の手番ということで任せきりにはできず、ずっと見ておく必要があるということになる。

これは自分の手番中も同様で、攻撃発起のために集結中であったユニット/ヘックスが「臨機砲撃」を受けたり、相手ユニットのリアクションなどで妨害を受けることを意味する。

 

シナリオ2:サレルノ

イタリア本島への本格侵攻開始となったサレルノ上陸作戦からスタートするシナリオ。全2ターン(1943年9月~10月)。
連合軍がすでに上陸した状態でスタートし、第1インパルスは枢軸軍が反攻部隊を集結するところから始まる。

連合軍を担当。

 

シナリオ2、初期配置状態。マップ上が北。勝利ポイント対象の町/村には、緑色のマーカーを配置している。基本的には北に向かう街道筋のポイントになる町/村を占拠していくことでポイントを得ることになる。
3VPの町が2箇所、ナポリ(地中海側で湾状になっているあたり)と、半島中央部にあるフォッジャ(Foggia)である(フォッジャはマップ中央部付近のスタックが積み上がっている場所)。
枢軸軍の飛行場があり、航空支援の拠点となっているため枢軸側の勢いを抑えるためにぜひとも確保したいところだ。

サレルノ海岸沿いに連合軍はマップ左側に上陸を果たしている。この時点では枢軸軍部隊はほとんど見えないが、この後、マップ南側から多く登場することになる。この時点、枢軸軍の主力はサレルノよりも南にいたということだろうか。

 

連合軍の増援表(右側)と、編成表(左側)。
第1ターンの第2インパルス以降、連合軍には続々と増援が揚陸してくる。編成状況(どの師団はどこの軍団配下か)やどの軍団または師団が活性化されたのかなどを表示するのが、編制表の役割となる。

ところがこれらの増援は建制通りに揚陸してこない。先に司令部だけ揚がってきたり、一部だけ、司令部無し状態(司令部による活性化ができない)ものなど、当然アクションポイントの割り振りもけっこう混乱してしまう・・。

 

第1ターン第3インパルス。盤の手前(南側)から枢軸軍の援軍のスタックが見えている。枢軸軍の援軍の先鋒は上陸軍の南端に接近したが、予備状態にあったアメリカ軍2個歩兵師団により逆に包囲されてしまう。

何度も書いているとおり手番途中に差し込まれる移動などのアクションが強力。特に予備に指定されたスタックによる移動・戦闘は、アクションポイントを必要とせず(「予備」に指定する際には必要)、自分の手番、また相手の手番中に任意に発動できるというのは強力だ。

通常通りに活性化させた前線部隊が突破に成功した時点で、後方に控えていた「予備」部隊により一斉に突破進撃をはじめることが可能だろう。

 

今回はここで時間切れ。
枢軸軍による移動ミスはあったが、それでもここから連合軍がフォッジャなりナポリを目指すにはそれなりの段取りが必要だろう。うまく突破を図っていかなければ、2ターンのうちに達するのは難しいような印象だ。

一方の枢軸軍も兵力が劣る中、どこをどう攻撃すれば連合軍に対して効果的なのかは研究の余地があるだろう。

次戦に期待したい。

(了)

 

 

 

 

 

 

 

「FROM SALERNO TO ROME」(Dissimula Edizioni)を対戦する(1/2)

1943年にはじまるイタリア半島での戦闘を扱ったキャンペーン級の「FROM SALERNO TO ROME」(Dissimula Edizioni)を対戦した。

毎ターン与えられるアクションポイントを割り振りながら活動を行いつつ、相手の手番中にも、リアクション、臨機砲撃、予備部隊による移動/戦闘といったアクションを任意に差し込めていくなど独特のシステムが魅力的なゲームだった。

画像

 

 

 

ゲームの紹介

連合軍がサレルノ他へ上陸しイタリア半島への侵攻を開始した1943年9月から、ローマが解放された1944年6月までを扱う。

1ターン=1ヶ月、1ユニット=大隊~連隊(連合軍は連隊単位、枢軸側は守備側ということもあり小規模なユニットが多い)。他に海上ユニット、航空戦力はマーカーで登場。

 

アクションポイントにより師団単位または軍団単位に活性化させる

両軍には毎ターン、アクションポイント(AP)が与えられる。連合軍側はアメリカ軍とイギリス軍と別のAPとなっている。

両軍は回復-移動-戦闘といったアクションを行うことができるインパルスと呼ばれる手順を交互に行うのだが、ひとつのターンの中で何回インパルスが行なわれることになるかは、APの投入の仕方によってくる。APは次のターンには繰り越すことはできないため、APを使いきるまでインパルスが繰り返されることになる。数回のインパルスの中で集中してポイントを消費するように活動させることもできれば、守備的に消費を避け、長く細く使っていくことも考えられる。
各インパルスでは、より多くのAPを消費することを計画したプレイヤーが先攻となるので、各プレイヤーはそのターンにどのようにAPを消費するのかは重要な考慮点になる。戦場でイニシアティブを取るためには、より多いAPを投入する必要があるのだ。

APの消費量は活動種類によって異なるが、連合軍においても、全軍団・全師団を毎ターンフルに活性化させるだけの余裕がある訳ではない。
1個師団を活性化させるためのアクションポイントは1、1個軍団であればその軍団の配下の師団数+1のポイントが必要になる。軍団単位に活性化させると余計にポイントが必要になることから、効率が悪いように見えるが、軍団毎に活性化させることで、軍団配下の師団(だいたい配下にそれぞれ3~4個の連隊ユニット+αの支援部隊がある)同士による共同攻撃が可能となったり、同時に活性化させることができる独立部隊の数が増加するといった特典があるのだ。

ドイツ、アメリカ、イギリス各国軍はそれぞれ複数個の軍団を配下に抱えるため、活性化単位は悩むことになる。

ターンの中でどのタイミング(どのインパルス)でポイントを使っていくのか、というAPを使うタイミングもあいまって、AP運用はこのゲームの特徴となっている。

 

ターン進行表と各ターンで受け取ることができるアクションポイントの規模。

 

相手の手番中でも「リアクション」「臨機砲撃」「予備部隊による移動/戦闘」が随時(!)可能

相手方のプレイヤーターン中に、リアクションフェイズということで自軍の移動や戦闘を行うことができるフェイズが差し込まれた手順を行うゲームは少なくないが、本ゲームはそれを、相手の手番中に相手のあるユニットの移動が行われた直後、差し込む形で実施可能だったり(「リアクション」「予備部隊による移動/戦闘」)、また移動途中といったタイミングで宣言することが可能だったりする(「臨機砲撃」)。

明確に独立した「リアクションフェイズ」といったものがある訳ではなく、相手のアクション中にも注視しておき適当なタイミングで宣言する。相手方のアクション中も、常に注意を払っておかなければならない、ということになる。さらには本ゲームは前述した通り、活性化したユニット毎に移動や戦闘を行うため、1回のラウンドの中で、相手の移動や戦闘が活性化された範囲や順番の中で行なわれる中、こちら側の「リアクション」「臨機砲撃」「予備移動/戦闘」などが随時挟まれるという進行になるのだ。

「リアクション」は、敵ユニットが「移動」や「戦闘後前進」を行った直後にリアクション値を持ったユニットにより行うことができる移動だ。枢軸軍の部隊がリアクション値を持っていることが多く、通常の移動力の半分程度の数値になっている。

「臨機砲撃」は敵ユニットが自軍ユニットに隣接し、かつ砲兵ユニットの射程内になるヘックスに移動してきた場合に行うことができる砲撃となる。これにより相手側が攻撃ポジションにつこうとしたそのタイミングで砲撃を行うことができ、結果によっては攻撃をできなくするといった効果が期待できる。
これは敵ユニットの移動途中にも行うことができるという、戦術級ゲームによくある臨機射撃に似たルールになっている。

「予備移動/戦闘」は、予め「予備(Reserve)」として指定された部隊が、敵のアクション中に敵ユニットの移動や戦闘が終了したタイミングで、活性化を宣言し、移動や戦闘を行うことができるというもの。「予備」を活性化することができるタイミングは、相手のすべてのユニットの移動や戦闘が終了した時点である必要はなく、いわば相手の活動途中に宣言することで実施できるというもの。活性化を宣言された「予備」の移動や戦闘が終わると、再び相手の移動や戦闘が再開することになる。
なお「予備」の指定のためにはその師団ないし軍団を活性化させる必要がある。

 

作戦戦術級的な要素も・・

装甲部隊ユニットには「機甲ボーナス」という戦闘解決時のダイス修正値を持っている。装甲部隊ユニットは主装備の車輌が描かれている。
連合軍側の戦車部隊の「機甲ボーナス」はほぼ「+1」でしかないが、枢軸側には「+2」の数値が与えられている部隊が少なくない。

ユニットデザインという点では、装甲・機甲部隊ユニットの車輌が部隊によってカラーリングが異なって描かれていること。特に枢軸軍や一部のイギリス戦車にいたっては迷彩塗装までデザインされている。
砲兵部隊も主要装備の砲のシルエットのデザインになっているが燃える。自走榴弾砲装備の部隊もあれば、枢軸軍にはネーベルヴァッフェル装備の部隊があったりする。

装甲部隊ユニットに与えられるボーナス効果として、「タンクショック」もある。平地での戦闘において装甲部隊がいない相手スタックに装甲部隊を含んだスタックで攻撃した場合、スタック(!)の戦闘力が2倍になるというもの。裸で平地ヘックスにスタックした歩兵連隊からなるスタックなど一番のカモになるルールだ。

 

まだまだ盛りだくさんの仕掛け

さきほどの活性化の説明の際の漏らしていたが、連合・枢軸の両軍とも所属を超えて復数の部隊を同時に活性化させることができる「緊急活性化」というルールもある。枢軸側の「緊急活性化」には「KG(戦闘団:カンペグルッペ)」、連合軍側の場合は「TF(タスクフォース)」と名付けられている。史実のKGやTFと若干ニュアンスは異なるが、まぁ許容範囲かもしれない。

イタリア戦線の特徴として大小の上陸作戦が実施されている。
連合軍は、ゲーム中、1回だけ仕様できる「大規模上陸作戦」と、第2ターン以降、随時実施できる「小規模上陸作戦」を行うことができる。
大規模上陸作戦は最大2個師団の上陸を行うことができる。小規模上陸作戦の場合は、っ最大1個のユニットとなる。

イタリア戦線に配備されノルマンディ作戦のためにイギリス本島に引き抜かれるまでアメリカ軍第82空挺師団がローマへの空挺降下作戦を企図したように、「空挺降下」も可能だ。

特殊ユニットとして、イタリア戦線につきものの「山岳兵」、山間地の補給路の設定に使う「騾馬:ラバ」ユニットなんていうものも登場する。日系人部隊として有名な第100大隊は戦闘序列上、独立部隊として登場する。通常の歩兵部隊との性能差はない。ただ他に大隊規模の独立した歩兵部隊は登場していないことからすると優遇されているともいえる。同じく日系人で組織された有名な第442連隊戦闘団は登場しない(見つけることはできなかった。)。

PROTOTYPE components: some units and counters

 

イタリア戦線

実は今回、イタリア戦線もははじめてであることに気づいた。

はじめてウォーゲームを買った近所のスーパーの玩具売場にはアバロンヒルの「第三帝国」と「アンツィオ」があった。値段が同じであれば「第三帝国」を選ぶよね!
以来、「アンツィオ」は気になるゲームであり続けたがいまだにプレイする機会を得ていない。

Copyright ©Rodger B. MacGowan, 1977, 2010, All Rights Reserved

閑話休題

 

1943年7月24日

ムッソリーニ辞職

8月17日

連合軍、シチリア島解放

9月

3日 イタリア半島の先端に上陸(ベイタウン作戦)

8日 バドリオ政権が休戦を表明

9日 サレルノ上陸(アヴァランチ作戦)

9日 タラント上陸(スラップスティック作戦)

9月下旬

ドイツ軍は、イタリア軍武装解除し、イタリア半島をほぼ占領する

連合軍は、第82空挺師団をローマに降下させることを計画するが、ドイツ軍の展開や補給等を理由に作戦中止

イタリア無条件降伏

スコルツェニーは、ムッソリーニを救出

イタリア北部にドイツによる傀儡政権樹立

1944年1月

17日 連合軍はグスタフ線への攻撃を開始

22日 アンツィオ上陸作戦(シングル作戦)

2月

連合軍は、カッシーノへの攻撃を開始。戦線は5月まで膠着

5月

カッシーノ陥落

カイザー線突破

6月

ローマ陥落

 

 

(つづく)

 

「TOLLING OF THE BELL」(3CG)を対戦する(3CG)

1945年3月東部戦線、終末を迎えようとしていた第三帝国の最後の抵抗、ハンガリーにおける「春の目覚め作戦」を扱った表題ゲームを対戦した。

作品名を直訳すると「鐘撞き/鐘の音」。戦争という究極の叙事的な出来事を扱うウォーゲーム作品において、「鐘の音」という叙情的なタイトルがつけられているのは一見そぐわないように見えるが、そこに込めらrている意味合いは考えてみたい。

西洋文化圏において「鐘の音」は当然教会の鐘を指すのだが、祝祭の鐘として、また弔いの合図でもあるという。チャイコフスキーの大序曲「1812年」の終盤、ナポレオンひきいるフランス軍に対して、ロシアの勝利を告げるように盛大に鐘の音が曲の中に取り込まれているのは有名だ。

逆の意味でも例えばベルリオーズの「幻想交響曲」第5楽章での弔いの鐘、マーラー交響曲の中ではしばしば登場する死を表す鐘などまた異なる意味あいをこめられうことも少なくない。今回のゲームでの「鐘の音」はイメージとしてはドイツ軍栄光の装甲部隊への弔鐘なのかな・・。

 

3CG - Tolling of the Bell Front Cover

 

 

ゲームの背景(ウィキペディアより抜粋)

ゲームは1945年3月ハンガリー戦線における「春の目覚め」作戦を扱う。同作戦は、1945年3月6日から3月15日にかけてハンガリー西部のバラトン湖周辺で展開された、第二次世界大戦におけるドイツ軍の攻勢作戦と言われる。
作戦目的はヒトラーハンガリーの油田奪取を目指した。

作戦は、ハンガリー南部を担当するソ連第3ウクライナ方面軍をバラトン湖を挟んだ南北から挟撃、分断することでハンガリー西部における赤軍の軍事的脅威を完全に排除することを目指した。南方軍集団のディートリヒの第6SS装甲軍ヘルマン・バルク大将率いる第6軍の第3装甲軍団が主攻[1]として、共同でバラトン湖北側から出撃して第3ウクライナ方面軍を攻撃、ブダペストを奪還するとともにドナウ川に進出する。また、助攻[2]としてバラトン湖南岸に配置した同集団の第2装甲軍はバラトン湖南側に展開する同方面軍の攻撃にあたり、油田地帯を確保してドナウ川に進出する。南にあるパラド川のハンガリーユーゴスラヴィアの国境からはE軍集団の2個軍団が北進して、同じく同方面軍の攻撃にあたる。最終的には、ドイツ側の3つの軍は合流しドナウ川西岸から赤軍を掃討する構想だった。

赤軍の堅固な対戦車陣地や砲撃による激しい抵抗に遭いながらも、SS第6装甲軍は侵攻を続けたが、戦闘地域がザルビッツ運河とシオ運河がドナウ川に向かって流れる湿地帯だったため、雪解けと降雨により泥濘化し、自動車道路以外の戦車による進撃は難しく、赤軍の激しい抵抗などの悪条件なども重なり、進撃はなかなか進まず、15日には第2SS装甲軍団が作戦前の戦線から20kmの地点のザルビッツ運河とシオ運河が合流するシモントルニャ付近に達したが、ここが最大進出点となった。また、第2装甲軍とE軍集団の2個軍団の侵攻は赤軍の抵抗によりほとんど前進できず、作戦開始から9日後の15日で完全に停止した。

ドイツ軍の攻勢に耐えていた赤軍は、翌16日、ブダペスト西部からウィーン攻勢を始めると、主力を温存していた第3ウクライナ方面軍は反攻に出た。すでに天候は回復して、ドイツ軍を悩ませていた泥濘は無くなっており、最初に同方面軍の第4・第9親衛軍がヴェレンツェ湖の北にあるブダペスト方面から進撃を開始、その後、他の赤軍部隊も進撃を開始したため、ドイツ軍の戦線に大穴が開いてしまい、背後を衝かれて逆に包囲される危機に直面した。しかしヒトラーは包囲される危機に直面してもドナウ川に進撃せよとの命令を下し、21日にはSS第6装甲軍の攻勢地点の近くにあるセーケシュフェヘールヴァールの死守を命令した。しかしSS第6装甲軍はその命令を無視し、逆に赤軍の包囲を避けるため、西に向けて退却を始め、10日で100km以上押し戻されてしまい、バラトン湖から撤退どころかオーストリアに向けて敗走して、作戦は完全に失敗に終わった。結果的には、戦略的に重要でない戦線で、貴重な戦力をいたずらに消耗してしまい、ドイツの敗戦を早める形になってしまった。

 

ゲームの紹介

ゲームは「春の目覚め作戦」のスタートと同じ3月6日にはじまり、1ターン=2日として全10ターン、3月25日までを扱っている。ドイツ軍による作戦発起から、ソ連軍による反攻の実施までをカバーした内容になっている。

1ヘックス=3~4キロ

1ユニット=大隊~師団

 

ゲームシステムは前作「STARGARD SOLSTICE」のルールを踏襲しており、チットドリブン、メイアタック、弱ZOCといったところ。装甲・機甲部隊による第二次移動といったことはルール化されていないため、シーケンスもシンプルでとっつきやすい。細部ではこれまので作戦級ゲームのルールの改善が図られているが、全体としては初級から中級弱といったレベルの難易度であるため、はじめての人にもとっつきやすく感じた。

 

 

 

プレイ

開戦

初期配置時のマップ全景。ドイツ(西側)からソ連軍戦線を臨む。マップ左手が北側となる。中央に細長くあるのがバラトン湖。マップの最奥左右に流れている河がドナウ河。ブダペストはこのマップの左手奥に位置することになる。
マップ最右側に手前から奥に流れているのがドラバ河になる。

開戦時、ドイツ軍はバラトン湖北側(ユニットが密集しているところ)に5個軍団(チット5枚分)、マップ手前でバラトン湖の南側に2個軍団(同2枚分)、マップ右手の最奥、ドラバ河の南側に1個軍団(同1枚分)の兵力を擁する。
マップ左手手前に後方守備のハンガリー軍1個軍団がいるが、現在地よりほぼ動く機会はないので割愛。

勝利条件は勝利ポイント対象都市(写真内では黄色のマーカーがある地点が該当)の確保状態によるが、お互いの側の盤端にある都市の占拠によるサドンデスもある。

 

バラトン湖北側に展開するドイツ軍主力。いずれも装甲部隊を中心にかなりの兵力を擁するのだが、作戦開始直後は泥濘のため道路外移動がほぼ封じられる装甲部隊により大渋滞を起こしてしまう。
また軍団単位に活性化が行なわれるのだが、スタート時の配置が5つの軍団で分かれている訳ではなく、混在していたり、中には同じスタックを復数の軍団のユニットで占めていたりするなど、混乱状態にある。

 

バラトン湖南方戦線。歩兵師団を基幹とする2個軍団。戦力として相対するソ連軍と拮抗(または枢軸側がやや上回る程度)しているため前進するにはこころもとない。

 

ドラブ河沿いの戦線(他の写真と方位の向きが異なるため注意)。
腹背をソ連軍にさらしているように見えるがドラブ河は渡河ができる地点が限られるため、渡河が可能な地点を中心に注意しておけば良い。ただし他の方面に比べ、補給線が長いため注意が必要。またこれでどこまで押すの?というくらいに戦力が小さい。

 

ターントラック。第1ターンから第4ターンまでほぼ泥濘。第4ターンで1/6、第5ターンで半分の確率で晴れる。第6ターン以降、ようやく泥濘から解放されるだが、それはソ連軍にとっても同じで、ソ連軍の大増援部隊が到着し、ランダムイベントによっては中央軍集団正面で開始されたソ連軍の攻勢により、ゲーム内から精鋭部隊が引き抜かれる、というイベントが登場する。

各ターンの鉄十字と赤い星マークの右側に書いてある数値が活性化できるチット枚数上限。前半はドイツ軍が主導し、後半ソ連軍が逆転するのがわかる。

 

第1~2ターン(1945年3月6日~同9日)

バラトン湖北側

散々苦労して前進できたのは、数ヘックスというまさに泥濘との戦いになる。
単なる平地ではなく川越え、点在する丘陵や小村落など防御効果がある地点にソ連軍に居座られるととたんに障害となっていく。もちろん戦闘力に優れる装甲部隊を集めて攻撃するのだが、通常時1ヘックス=1移動力で移動できる平地ヘックスでも天候が泥濘の間は5移動力が必要となる。装甲部隊の移動力は7~8なので、道路外の場合、1ヘックス移動しただけで終わってしまう、という状況に陥る。

さらにチットドリブンのため、復数の軍団で同時に攻撃を行うことはできない。いくら隣接ヘックスに味方の有力なユニットがいたとしても、活性化タイミングが異なるため、軍団をまたがって共同で同じヘックスを攻撃することはできない。

 

画像

 

バラトン湖南側

戦力的に拮抗しているため無理攻めはせずにいたが、ソ連軍側が後退した。もちろん防御に適した戦線を貼ろうとしている訳なので手放しに喜ぶことができる状態ではない。

 

ドラヴ河沿い

ドイツ軍側からみるとマップ右最奥部。
枢軸側の兵力は歩兵師団基幹だが、渡河点からドラヴ河を超えた。
ソ連軍は戦線を縮小するように勝利ポイント対象の都市に向けて後退した。

 

第3~4ターン(1945年3月10日~同13日)

バラトン湖北側

第4ターン、ここまで泥濘しかなかった天候がはじめて1/6の確率だが晴天になる可能性が出てくる。が、結果は泥濘。

四苦八苦の結果、ようやくドイツ軍の前面が開削できた状態。
判断ミスだったのは、写真の左上にひろがる赤いユニットたち。ソ連軍のある軍団なのだが、こちらから攻撃しなければ、第5ターンまでは活性化しないということだったので、甘えすぎていた。活性化できるようになる直前のところで、仕掛けておくべきだった。

 

バラトン湖南側

両軍とも決め手に欠く中、戦意が乏しいソ連軍がゆるゆると後退するものの、枢軸側にも相手を圧倒するだけの兵力もないため、後を追いかけて前進している状態が続いている。

 

第5ターン(1945年3月14日~15日)

天候チェックは半分の確率で晴天、残りは泥濘。またもや泥濘に終わる・・。
史実では翌16日よりソ連軍の反攻が始まったため、ドイツ軍の攻勢の最後となったタイミングにあたる。

バラトン湖北側

ソ連軍前線の北東方面に狭いが穴が開いた。この穴の先に流れるドナウ河河畔にサドンデス対象都市がある!

 

バラトン湖南方、ドラヴ河沿い

戦力が少ないことを言い訳に漫然とした攻め方をしてしまった。反省。
助攻であればそれなりに緊張感がある攻め方ができなかったのか?

 

第6ターン(1945年3月16日~17日)

天候は無条件に晴天。ようやくにして泥濘から逃れることができるのだ。装甲部隊の平地での移動力が泥濘時の5移動力から、1移動力に激減する!

が、味方が泥濘から解放されたということは、敵もまた晴天の恩恵に預かることになるのだ。このターン、ランダムイベントチェック(毎ターンはじめに実施し、なんらかのイベントが発生する)により枢軸軍は最悪のイベントを引いてしまう。

・・中央軍集団で大規模な戦闘が発生したため、戦線の穴を塞ぐたの兵力を供出しろ、というものだ。

 

ドイツ軍の正面戦力からら装甲師団1、歩兵師団1といったように15ユニットについて転進しろという命令が下った。今日・明日までに該当部隊は盤端から退出する必要があるというのだ。鉄道輸送を使えば移動力面はカバーできるのだが、所定のユニット数を脱出させることができなければ、ドイツ軍にはペナルティで相手方に勝利ポイントが加算される。

 

バラトン湖北方

初の晴天、泥濘の軛から逃れたドイツ軍が大きく戦線を広げるが、泥濘の制約を逃れたのはソ連軍も同じだったというわけで、後方から大部隊の援軍が登場してくる・・というところで時間切れ終了。

 

バラトン湖南方・ドラヴ河沿い

大きな動きはないまま終了。本当は中央軍集団に抜かれる部隊はこちらから取りたいところだが、鉄道がつながっていないため、次のターンまでに送り込めない・・という罠があった。まぁそんなに都合がよいことはないよね。

 

感想戦

コンポーネントが素晴らしい。美しいカラーリングのマップとユニット。ユニットのサイズは若干大きめなのは最近のゲームによくある傾向。
装甲部隊には主に装備している車両の線画が描いてあり、見るだけでワクワクする。
ユニットの紙が厚い点も良い。ペラペラの紙とは真逆。ユーロゲームによくある厚い紙だ。
こうした厚いユニットは利点も大きい。バラトン湖北側戦線のようにユニットが密集している場面でも、ユニットがつかみやすいので扱い安い。ピンセットを使うとしても、紙が厚いためこれもまたハンドリングしやすかった。

ルールはシリーズ前作と同様。難易度は高くない。OCSだとこのバラトン湖北方の戦闘のために補給ポイントを運んで・・という処理をこなさないといけないと思うと、本作のルールは取り組みやすくてよかった。

1作目に比べると参加した部隊規模が大きい分、本作のほうが面白かったように思う。

ゲームは前半、泥濘との戦いでもあるのだが、それでもじっくりと取り組むことができる雰囲気は良い。この分だとソロにも良いだろう。

難易度が高くない作戦級として取り組みやすい。オススメ。

(了)

 

 

春の目覚め作戦

春の目覚め作戦

Amazon

 

 

 

 

 

 

 

 

「金星の商人(MERCHANT OF VENUS)」(アバロンヒル)を対戦する

宇宙を舞台に貨客船1隻を駆り、幾多の星系を巡りつつ、新しい航路や星系を発見し、異なる文明間での貿易を進め、富を得ることを目指す商人を扱ったマルチプレイヤーゲームの名作と呼ばれる本作をプレイしました。

本作はアークライトゲームズより完全日本語版が発売されていますが、今回プレイしたのは、アバロンヒル社から発売されていた旧版です。アークライト版ではスタンダードルールとクラシックルールとが同梱されていますが、このうちのクラシックルールにあたるものが今回プレイした内容になります。

 

えーっと、1930年代のスペースオペラを扱ったパルプマガジン風のひどいボックスアートです。これで1988年の製品です。狙って描いたものでしょうが、これだったらゲームの中身がいくら良くても、日本では売れなかったんじゃないかなぁ。ホビージャパンがライセンス販売した際には、加藤直之あたりにデザインしてほしかったですね!
ついでにいうと、新板のアークライトゲームズのボックスアートも全然魅力的ではないです。

 

 

 

ゲームの概要

プレイヤーは宇宙船1隻を駆る宇宙商人です(能力差はあまりないものの、各プレイヤーはそれぞれ異なる星系を本拠とする異なる種族ということらしいです。人間はその中の一種族)。
マップ上には約10数個の星系が表示されており、各星系は航路によって繋がれています。プレイヤーは宇宙船を駆り、まずは航路をたどり新しい星系を目指します。途中には移動時にダメージを食らう懸念がある場所や、強制的に進む方向が決められてしまう場所、古代文明の遺跡が残っているような宙域があります。星系内の惑星に到着すると原住民と貿易を行うことができます。その地の特産品を買い込み、他の地で売るのです。

航路が開拓され星系が特定されると貿易を行うことで差益を稼ぐことができます。

宇宙船は最初「偵察艇(SCOUT)」という小型の船艇なのですが、より性能を高めたりり、積載能力を高めた船に乗り換えることができます。
古代文明の遺跡では失われた技術による装置を得ることができるかもしれません。船の速度を加速度的に高めることができるドライブエンジンや、ワープゲート間を移動できるドライブなどを得ることができるようになるかもしれません。危険な航路ではダメージを抑えるシールドの装備が必要になるかもしれません。

お金が溜まってくると、惑星上まで降下着陸する手間を省くため軌道上に宇宙ステーションを建造することが可能となります。宇宙ステーションは、他ユーザーも使用することができ、交易の場所となるのですが、他ユーザーが自分の宇宙ステーションを使うことで使用料収入を得ることができるようになるかもしれません。重要な産品を産出する星系の宇宙ステーションはそれだけ利用頻度も高いため、意外な副収入になるかもしれません。
惑星上に工場を建造することで新しい産品を生み出すこともできます。

富を蓄積したプレイヤーが勝者となります。

 

地理的に離れている生産箇所と需要箇所とで産品を輸送することで収益を得る運送屋ゲームです。マップ上に描かれたそれぞれの星系の産品は毎回変更になるため、マップ上のパターンは毎回変わることになります。

またユニークなのは、産品の需要がチットによって変化し、需要が高くなった星系で売りさばけばより大きな利益を得ることができるます。

あわせて宇宙船の強化もあります。旧文明の遺跡から得ることができる技術もあれば、地道にお金をためて購入・買い替えをすることで得られるものもあります。宇宙船や強力なドライブ装置の購入箇所も限定されるため、計画的な運行とレベルアップが望まれます。発展した宇宙船が、大型化するが速度が落ちるものや、速度が優れているが積載量が小さいといったように復数のパターンが用意されている点もよいです。

 

一方で、不幸要素、トラブルといったイベントはないため、克服すべき困難はあっても、いきなり不幸のどん底に落とされるといったことがないのもゲームの雰囲気を明るくしている要素ではないかと考えます。
戦闘要素もありません。PVPはもちろん、宇宙海賊なども存在しません。

先に星系に到着したプレイヤーがその時点で生産されていた産品を買い占めるといったことはあっても、他プレイヤーにいじわるをする、足を引っ張るといった要素が少ないのもよいです。

 

運送屋ゲームとしては鉄道ものが定番ですが、本作はその変形版、ファンタジー世界を舞台にした鉄道輸送ものです。

 

ゲーム展開

最初のスタート地点は「GALACTIC BASE」と呼ばれる宇宙ステーションです。一巡目の順番によって作戦が異なるといったベテラン勢からのアドバイスをもらい、まずは小惑星マーカーが多く散らばっている航路を選びます。あわよくば、古代遺跡(銀河を支配していた古代文明の遺産です)を探します。見つけました。シールドです。航路によっては通過するだけで船体に損害を与える場所があるのですが、シールドにより損害を軽減したり、完全に防御できたりするのです。これは幸先がよいですね。

 

スタート時の状況です。左上あたりに木駒が並んでいるところがスタート点になります。

アークライト版のマップです。アバロンヒル版と同じ方向から写しています。要素はそのままにマップ自体が巨大化しています。手前に小惑星帯があるのがわかると思います。デザインはともかく、アバロンヒル版との違いは1箇所だけ、航路が追加されているとのことです。

 

最初に到着した星系で現地人と好を結び、特産品をとりあえず船倉いっぱいに買い込みます(とは言っても2個しかありませんが)。
その後が大変でした、最初に積んだ積荷を売りさばける星系がなかなか現れなかったのです。最終的にはマップを大きく2/3ほど進んでようやく発見された星系で売り捌くことができました。
その後は、星系から特産品を買って、それを売ることができる星系まで運ぶということを繰り返します。成り行きでは、特定の星系で需要が高まったり、また特産品ではなく、乗客を乗せて運ぶこともあります。
途中、古代遺跡からドライブ装置を拾ったりし、資金が貯まってきたところで宇宙ステーションをいくつか購入します。交易が盛んな星系の宇宙ステーションであれば、利便性から他のプレイヤーからの利用料収入も望めます・・。

 

という感じで進むゲームです。

冒頭に書いた通り、足の引っ張りあいのような要素が少ないこと、トラブルカード・不幸イベントのようなものもないため明るい雰囲気の中で進めることができる点に好感がもてました。

資金が貯まると、技術力がある星系で船を乗り換えることができます。最初の偵察艇から、クリッパーと呼ばれる(クリッパーは高速帆船のこと)快速船に乗り換えました。上に並んだマーカーは主に古代遺跡から発見された高速ドライバーやシールドなどのアイテムです。船倉には、船客を乗せています。

 

最初の宇宙ステーションを建造した記念写真。ちなみにアークライト版はこうしたマーカー自体が大型化し豪華仕様になっている(旧作ファンからは、アークライト版は情報が読み取りにくいといった意見も・・)。

 

本日の終了時点の状況。アバロンヒル版は6人まで、アークライト版は4人までとなっている。マップの広さは同一なので、人数的には3~4名というのがベストなところという印象。

(了)

 

 

金星の商人 完全日本語版

金星の商人 完全日本語版

  • アークライト(Arclight)
Amazon

新版です。ボックスが巨大化していて、マップやマーカー類も巨大化しています。アバロンヒル版に比べると豪勢ですね。ボックスアートはこれもまたなんとかならなかったものか・・という印象です。

 

宇宙を舞台にした運送屋を題材にした作品。まぁなんだろう、面白いかといわれると・・。

銀河辺境シリーズ。宇宙航路を監視する側(海上保安庁みたいなもの?)のストーリーだったと思うが。