Their Finest Hour -歴史・ミリタリー・ウォーゲーム/歴史ゲーム -

歴史、ミリタリー、ウォーゲーム/歴史ゲーム/ボードゲーム

名前を出すのもはばかられるというクトゥルー神話を題材にしたクトゥルー・ウォーズをプレイした(訂正:結果、プレイしていません)

※ 2020年3月の千葉会で「クトゥルー・ウォーズ」の卓に参加させてもらう予定で用意していた記事です。
当日当方が 「OLD SCHOOL TACTICAL」の対戦に移行したことにより結局ゲームはプレイしませんでしたが、クトゥルー神話自体は若干思い入れがあるところがあったため少し
改稿して掲載しています。

 

 ークトゥルー神話との邂逅ー

栗本薫の作品に「魔界水滸伝」という作品がありました。
Wikiをそのまま引用すると次のように説明されています。

H・P・ラヴクラフトの創造したクトゥルー神話のモチーフを取り入れ、地球を侵略しようとするクトゥルーの神々と、それを阻止しようとする神州・日本を中心とする地球古来の神々との闘い、そして神々の圧倒的な力の前に滅びて行こうとする人類の危難を描いた大河小説。

魔界水滸伝 - Wikipedia

発表は1981年。中学生の頃、読んだ。怖かった…。主人公達の身近で起こる謎の現象・奇っ怪な事件。やがて明らかになる人類を超越した、古い種族の記憶…。
この作品でクトゥルー神話を初めて知ったのです。

「魔界水滸伝」自体についてはその後、おそらく数巻までは読んだと思います。主要人物の真の正体が明らかになっていく展開までは本当にワクワクして読みました。その後、急速に興味を無くしました…。栗本薫の悪いクセで、展開が耽美化したのです…w。初期の雰囲気が続いていたらと思うと残念。
今回これを書くため確認すると20巻まで刊行されたらしく、さらに5000年後を舞台にした「新・魔界水滸伝」という作品までも出版されたようです。
昨年(2019年)は栗本薫没後10年でした。

人類より起源を古くし、超越した存在という設定だと永井豪の傑作「デビルマン」があります。少々敵の素性や性格は異なりますが宇宙的規模の見えない敵、幻魔との戦いを描いた平井和正の「幻魔大戦」なども含め、70年代から80年代というのはオカルトブームなども背景に気宇壮大な物語が流行ったのだなと思いますね。

 

80年代、当時ウォーゲームにて成功をおさめたホビージャパンが次に推していたTRPGの作品の中のひとつとしてケイオシアム社の「クトゥルフの呼び声」がありました。当方は当時すでに「トラベラー」のほうをやっていたのでクトゥルフのほうは手を出さなかったのですが、往年のタクテクスでもしきりに紹介記事、シナリオ、リプレイなどの記事がでていたので概要は知っています。
同ゲームの中にでてきた「SAN値」という言葉がいまだにネットスラングとして残っているのはそれはそれですごいことですね。

dic.nicovideo.jp

 ラブクラフト自身の作品集は、東京創元社の黒い表紙の本としてずっと認識はあったのですが、不思議とそれ自身を読んではないです。当時の身近の図書館で扱っていうところはなく、また自分でも購入することはなかったです。

前段が長くなりましたが今回、「クトゥル・ウォーズ」をプレイしました。

※ 冒頭の通り、プレイはしていません。
  以下、プレイの模様を傍で見ていての感想です。

 

ゲームのこと

巨大ケースは知っていたのですがこれまたコンポーネントが凄まじかった。
4種の邪神種族が眷属も含めて大小のフィギュアになっている!しかもサイズが大きい。1種類毎に精緻なフィギュアになっている!

ゲーム内容は想像していた人類対邪神や邪神探訪といったものではなく、地球の覇権を巡っての邪神種族同士の争いとのこと。それぞれ邪神には特殊能力や眷属や邪神そのものの召喚や、信者を増やしてのダークパワーを貯めてといったプロセスなどがある模様です(傍で見ていての推測はいっています)

さながら怪獣大進撃かデビルマンの終盤で語られる悪魔大戦争か、といったイメージでしょうか。人類の滅亡は前提なのですね。

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ボケボケ写真すみません。ゲーム開始前のインスト中の状況だと思います。

 

なんでも拡張キットを追加することにより登場する邪神の数が増えるということなのですが、現状の地球でさえ4人でそれほどエリア数もなかったのでこれ以上増えるとさらに凄惨な争いになるのではないかと想像します。

 

P+D BOOKS 魔界水滸伝 1

P+D BOOKS 魔界水滸伝 1

 

冒頭に紹介した「魔界水滸伝」。クトゥルー神話を題材にした作品という事では早い部類になるのではないでしょうか。絶版じゃないかと危惧していましたがありました。電子ブックはこういう過去作品を残すにはいい媒体ですね。作品のほうは3巻くらいまでは面白かったような覚えがあります。今読んでみたらどうだろう。確かそのあたりでヒロインがXXXされて覚醒するとかなんとか、そういった展開だったような…。栗本薫は文才がありすぎて言葉が奔流のようにでてくる人だったんでしょう。後の作品になればなるほど文章が饒舌になってその分、ストーリーの展開が遅くなるという…。グ○○サーガなどまさにそれ。毎巻甘ったるい砂糖菓子を食べさせられているようで。本作の場合は早い段階で耽美がはいっちゃったので早いうちに見切っちゃった感じです。

早川書房東京創元社にはさんざんお世話になってきた口ですが、この本だけは見るからにおどろおどろすぎて、手にとるのもはばかられる感じもしたりしたので結局読まずに来ました。

お約束じゃないかということで最後にあげておきます。クトゥルー神話魔改造しちゃうとこうなるという作品です。最近はもっとこの手の神話題材の派生作品が増えているようですが、よくわかりません。