Their Finest Hour -歴史・ミリタリー・ウォーゲーム/歴史ゲーム -

歴史、ミリタリー、ウォーゲーム/歴史ゲーム/ボードゲーム

2020年はこんなゲームをした【2020年の振り返り】(2/2)【一部追加】

前記事の続きです。 (12/20 少し追加しました)

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■ 作戦級(続き)

バウツェンの戦い(アドテクノス)

ソロプレイです。

往年のシミュレーションゲーム雑誌「TACTICS」(ホビージャパン刊)は初期の号からナポレオンをテーマにした記事の連載やゲームの紹介を積極的に行っていました。付録ゲームでもナポレオンテーマはよくとりあげられていた印象で、隔月刊時代の比較的小さなゲームから、月刊誌時代のSPI社のクアドリゲーム「Napoleon at Waterloo」まで印象的なナポレオニックゲームがいくつもあります。

再アニメ化された「銀河英雄伝説」を見ていて、久々にナポレオニックをやりたいなということで引っ張り出してきたゲームですがこれです。

ルールは初級編と言ってよいレベルです。ケレン味のあるルールはありません。取り組みやすい、言い方を変えると地味とも感じられる手堅い作品です。

河を挟んで布陣する両軍、戦闘が始まると軍団単位に戦闘に投入されていく様子、分散して移動していたフランス軍が盤面に陸続と登場していく様子など、これこれ、こういうのやりたかったんだよ、と満足できました。

 

もともとの発端が軽いところから始まったプレイだったので会戦1日目がおわったところで止めましたが、機会があれば続きをやってみたいものです。
なおこのゲーム、間違えてオークションで2回買っているため2個持っていたりします。

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関ヶ原バンダイ

ソロプレイです。

バンダイのゲームの代名詞を言えば、ユニットを立てるための「駒台」とユニットを動かすための「参棒」と呼ばれる棒が付属していたところでしょう。当時はそのいかにも玩具メーカーらしい備品の存在もあり、バンダイ製ゲームは正直敬遠しがちでした。まともにプレイしたのは「宇宙戦艦ヤマト」くらいのものかもしれません(ちなみに「宇宙戦艦ヤマト」は傑作だったと思います。ただヤマトの頃にはもはや「駒台」も「参棒」も付属していませんでした)。

本作は「駒台」や「参棒」が付属していた頃のバンダイゲーム。
題材は関ヶ原盆地を中心に決戦当日の戦いを扱ったもので、両軍主力が並ぶ関ヶ原盆地から、西軍の日和見派が布陣した伊勢街道沿いのところまでカバーした、教科書的関ヶ原の戦いを範囲としており、そこに参加していた両軍の諸大名が登場します。
各ユニットが駒台に立てられて並ぶ姿は旗指し物を指した軍勢のようでかなり壮観です。

なぜこのゲームをソロプレイしたかというと、裏切り勢や日和見勢による戦闘参加はどのように処理されているのだろうという興味からでした。
小早川秀秋関ヶ原盆地を見下ろす山腹に陣取り、戦闘がはじまっても様子見を続け、裏切りを促す徳川家康の軍から鉄砲を撃ちかけられてようやく決心たと言われています。こうした裏切りはどのように再現されているのか・・。

結果はゲームデザイナーの苦悩が想像できそうな内容でした。
カードを使った独特の戦闘解決システム、両軍の勝利条件ルールも含め、裏切りを含む参戦ルールが考え出されたのではないか・・。全くの想像にすぎませんが、知名度からゲームのテーマは決められたものの、いざゲームデザインとして落とし込みをしようとする中では、これって・・と初めて気づいたパターンです。後戻りはできなかったのでしょう(具体的に何のことを言っているのかは記事のほうを見ていただければと思います。限定的にとらえれば決して悪いゲームではないとは思います)
その点、同じ関ヶ原をテーマにしたエポック社の「関ヶ原」は素晴らしい作品でした。ツクダにも関ヶ原テーマのゲームがあり、本作と同じ関が原盆地での決戦を扱っているようです。オークションでも高値がついており、未プレイなのですがいつか試してみたいものです。

 

さてバンダイゲーム、他にも「二百三高地」「風林火山」「日本海海戦」などありますのでいつかプレイしたいと思っています(他にもあるのですが、そっちはルールブックをみるだに、いやな予感しかないのでさらに気が向いたらです)。

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第三次ソロモン海戦 (MCあくしず)

ミリタリー界に”萌え”を持ち込んではや有余年のMCアクシズ誌付録のソロ専用ゲームです。ちなみにゲームには”萌え”要素はありません。

プレイヤーは日本軍の主に海軍側の立場でプレイします。

ガダルカナル島への補給物質の輸送やヘンダーソン飛行場への艦砲射撃を実現するために、日本軍は長大な航路をたどっていかなければなりません。その間、アメリカ軍の航空機や潜水艦による攻撃にさらされ、またスコールの到来で逃れ得たりとスリリングです。ようやく到着したガ島近海にはアメリカ軍艦隊が遊弋しており海戦に至ります。
狭い海峡内での戦闘では戦艦の長大な射程も活かせないまま、素手でなぐりあうかのような近距離での砲雷撃戦になります。砲弾による攻撃には強い戦艦も、魚雷には弱く、いとも簡単に沈んでしまいます。
それらをくぐり抜けてようやく物資の揚陸や艦砲射撃を実施できるのです。
ソリティアゲームですので基本、ダイスの目との勝負になる点、作戦の選択肢もほとんどない一本道の展開ではあるのですが、日本軍が抱えた難題を簡易に実感できるという点で優れたシミュレーションと言って良いのではないかと思います。

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Alesia: Last Stand of the Gauls(S&T誌)

ガリア戦記の最大の山場であるアレシアの戦いを描いたS&T誌付録ゲームです。コンパクトなゲームになっていますのでガリア軍の解囲軍だけでも20数万人と伝わっている大軍勢のスケール感はなかなか伝わってきませんが、取り組む機会は多くはない戦いの雰囲気を知るにはよいと思います。

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THEIR FINEST HOUR(GDW)  【追加分】

第2次世界大戦の戦闘を師団単位でゲーム化しようとするとエウロパシリーズから、バトル・オブ・ブリテンからドイツ軍によるイギリス本土上陸作戦に続く架空戦を扱ったゲームです。
キャンペーンゲームは容易に取り組むことが規模ではないので、そこから一部を切り出した、空戦シナリオ、海戦シナリオをプレイしました。予想外に楽しくキャンペーンゲーム実施への道が開けた?

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マルチプレイヤーゲーム 

振り返ってみるとマルチプレイヤーゲームを結構やってますね。
従来型のウォーゲームから離れて、ボードゲーム寄りのマルチプレイヤーゲームは1作1作システムが特異で、新鮮です。

 

DISTANT PLAIN(GMT

4人プレイ
COINシリーズ第3作です。アフガニスタン紛争を扱っています。有志連合/多国籍軍アフガニスタン政府、タリバン北部同盟軍閥)の4勢力が登場します。いま世界で起こっている、現在進行形の状況を扱ったゲームというのは魅力的です。単なるゲームという枠を離れても多数の気付きがあります。

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FALLING SKY (GMT)  【記事追加】

4人プレイ
COINシリーズ第6作です。「DISTANT PLAIN」から大きく異なり時代は紀元前1世紀、場所はガリアです。植民地としてガリアの平定を目指すローマ共和国に、ガリアに棲むアルウェルニ同盟、ハエドゥイ族、ベルガエ族までがプレイヤーが操作する勢力、ノンプレイヤー勢力としてゲルマン人が登場します。

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CHURCHILL (GMT)

3人プレイ
ブログを良く見ると2019年年末オフ会でのプレイした作品でしたが、せっかくですから紹介します。このゲームの主役は会議です。題材は第2次世界大戦中、連合国の首脳間で実施された複数回の会議、例えばカサブランカ会議、ヤルタ会談ポツダムなどなどを扱います。プレイヤーはアメリカ・イギリス・ソ連の強国を扱いこれらの会議・会談でいかに有利な結論をださせるのかを競い合うのです。
一連の会議のバックには、欧州戦域、太平洋戦域の両戦域での戦線の状況が抽象化されて表現されています。

会議自体を競い合う題材としゲームにまで昇華している点はすばらしかったです。また抽象化をすすめているにも関わらず、戦争の状況の表現も含め、ヒストリカルに近い展開をみせてくれる点にも感心しました。歴史をゲーム化するという点において着眼点やデザイン含めすばらしいゲームだと思います(面白さを感じるかどうかは好みの問題ですが)。*1

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7ages(Austrarian Design Group)

5人プレイ
紀元前4000年から未来にかけての人類の歴史をたどるという壮大なゲームです。プレイヤーは神の立場で、複数の文明を扱います。マップは世界全体を現し、いくつもの文明が興り、また滅亡していきます。
同時に複数の文明を担当することが多いのですが、あまり馴染みのない文明も多数登場します。

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CHINA -The Middle Kingdom (Decision Games)

4人プレイ
中国大陸を舞台に古代から現代に至る中国史をたどるというゲームです。プレイヤーの立場が神であるのは「7ages」と同じです。プレイヤーは複数の文明を担当します。

ただ「7ages」よりももっと恣意的な設定が施されており、各文明は勃興の条件とあわせて滅亡条件が明確に定められています。かなり史実に近い展開をみせながらも、ちょっと変わった中国史をたどることができるという知的好奇心を刺激させることができるゲームです。

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DUNE(Gale Force Nine)  【追加分】

かつてアバロンヒルから発売していたゲームのリメイクです。
6人までプレイできます。
登場する各勢力毎に特色のある能力が与えられているものの、最大動員能力はどこも同じで、また勝利条件が求めているエリアの数は限定されるため、単独でプレイしていても早々に詰む。となると積極的に「同盟」を駆使するプレイヤー間のやりとりが発生するのではないかという印象。そういう意味では面白さを引き出すにはハードに立ち回らなければならないのでしょう。

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■ その他のゲーム

あちこちのゲーム会などにお邪魔して他にもプレイさせていただいたゲームもあるのですが、語れるほどのノウハウもないので割愛します。

 

■ ゲーム以外のトピック

太平記

今年個人的なブームだったのが「太平記」。
その絡みでゲーム「太平記」の英語版を入手。中身は来年研究します。

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■ 来年の抱負

抱負たる抱負があるわけではないのですが、すでに対戦調整をしているのが対戦の声を挙げていただいている作品がいくつかあります。

FRONT TOWARD ENEMY(MMP)    1月予定

BRAZEN CHARIOTS(MMP)  BCSシリーズ

KOREA(MMP)          OCSシリーズ

PANZER COMMANDER (VG)

いよいよOCSシリーズに挑戦したいと思っています。

 

GULF STRIKE (VG)

日本語マニュアルやアップデート版(湾岸戦争版)などを入手したので挑戦したいゲームです

JOHN CARTER, WARLORD OF MARS  (SPI)

これは個人的に取り組みたいゲームですね。最終的にはソロでもいいのですが、まずはマニュアルを読みます。 

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*1:会議をゲームにまで落とし込むというのですぐに頭に浮かぶのが光栄の「維新の嵐」。PCゲームですが、ディベイトになるとひたすらボタン連打だったような・・。もちろん本ゲームはそのような脳筋ゲームではありません。