
ファンタジー・マルチプレイ
12月に続き、『BURNING BANNERS』(COMPASS Games)を対戦しました。
今回は全6勢力が出揃う最大規模のキャンペーンゲームです。
ケロス大陸を舞台に、善悪二陣営が覇権を争う大戦争を描く作品であり、緻密に構築された架空世界と歴史設定の上に展開される重量級ゲームです。

本作は今までも複数回プレイしています。ゲーム内容の詳しい紹介は過去記事をご参照ください。
ゲームの準備
6つの種族
ゲーム内でキャンペーンゲームは「年代記」と呼ばれており、開始年と終了年を選ぶことができるようになっています。開始年によって設定されている歴史背景に沿った初期状態で開始することになります。
今回選んだのは「年代記」の開始年、つまりは大戦争初年度から扱ったものです。ケロス大陸の平原に突如として出現する「月の尖塔(Spire of the Moon)」(ボックスアートの中央に描かれている塔)を拠点に「闇の軍勢」が周囲に侵攻を開始します。侵略勢力は「闇の軍勢」と「シャシュカ王国」のゴブリン族・オーク族から構成され、これに対抗するのが「オースボーン(ドワーフ族)」「東方帝国」「フィヨルドランド」の三勢力です。

勝利条件
侵略勢力の勝利条件は、抵抗勢力が保有する6都市のうち2都市を陥落・確保すれば即時終了。あるいはゲーム終了時に村落を20か所確保していれば勝利となります。
ただし重要な制約があります。侵略勢力の一部のユニットは「野生」や「巨大サイズ」といった属性を有ししており、これらが都市や村落を攻略して陥落させた場合、拠点は占領ではなく破壊されます。破壊された拠点は勝利条件に参入されません。
「巨大サイズ」のユニットは戦闘力も高いため戦力の確保のため、攻撃に使いがちなのですが、慎重に避ける必要があります。
1ターンは1シーズンですが冬ターンは活動できませんので1年が春夏秋の3ターンから構成されることになります。残りターン数の長さにより戦い方は必然的に変わるでしょうから、キャンペーンの総年数はプレイ開始前に決定する必要があります。今回プレイではここが曖昧なままスタートしていました。十分なプレイには最短でも3年分=全9ターンくらいは必要なのではないでしょうか。
種族の割り振り
希望者がいたゴブリン族を除いた5種族については抽選で決定しました。
今回担当したのはオースボーン、ドワーフ族です。
山岳地帯を勢力圏とし、6勢力内で唯一、鉱山に鉱夫を派遣し採掘アクションを実施することで鉱山収入を得ることができます。軍勢ユニットは総じて質が高い一方、移動力は小さく、飛行能力を有する部隊も持たないため、平地での機動戦には制約があります。その代わり、山岳ヘックスを平地と同じ移動コストで移動できる種族固有能力を有しているため、地形が錯綜する場所では独自の展開力を持つことが可能です。

オースボーンのプレイヤーシート
スタート時点の勢力図

ゲームスタート時点の勢力図です。
- 闇の軍勢: 赤(敵地に「集会場」を設置可能)
- ゴブリン族: 茶(マップ上方から侵入)
- オーク族: 黒(マップ右端から侵入)
- オースボーン: 橙色
- フィヨルドランド: 水色
- 東方帝国: 紫
星印の箇所は勝利条件の対象となる「都市」
「月の尖塔」が現れたのはオースボーンの勢力圏でした。さらに北方からはゴブリン族が、東方からはオーク族が侵入してくる状態です。オースボーンからすると、三正面から圧迫された態勢と言ってよいでしょう。
加えてオースボーンは開始時点で6都市中、ドウェルフェルト、タロンシールド港、首府ドラケンボルドの3都市を保有しています。うち2都市を失うと抵抗勢力の敗北となりますので、都市防衛の観点からも最前線の責任を負う配置になっていました。
侵略勢力の主力であるゴブリン族・オーク族は定常収入を持たず、都市や村落の占拠・略奪・破壊によって資源を獲得します。侵攻を停止させることは、両種族にとって経済的な窒息状態に直結します。国境沿いの村落を堅守または遅滞により彼らの侵攻の足を止めることができれば有利に働くと判断しましたが、この見通しは早々に修正を迫られることになります。

侵略勢力の侵攻の状況:
ゴブリン族(茶)は北方、オーク族(黒)は東方から侵入を開始。
「闇の軍勢」(赤)は抵抗勢力側の勢力圏内にある村落郊外に「集会所」を構築して、そこを足がかりに兵を集め、侵攻を行います。
プレイの状況
ゴブリン族の侵攻
北方より侵入したゴブリン族は、オースボーンと同様に山岳地帯を平地同様に移動可能な種族能力を持っていました。これまでプレイしてきたシナリオ戦ではあまり登場していなかった勢力だったため、この能力は考慮外でした。

山岳ヘックスを軽快に移動したゴブリン族の侵攻がはじまる(写真上方向が北)
山地を縫う形で進出した彼らは、北方の村落・都市を迅速に包囲します。オースボーンは北方方面に英雄ユニットを配置していなかったため、ゴブリン側英雄の魔法攻撃を一方的に受ける状況が生じました。激戦の末、北方唯一の城塞都市ドウェルフェルトは陥落します。しかしゴブリン族にとって失敗だったのは、攻撃に「巨大サイズ」でゴブリン族最強ユニットの「沼地の巨人」を参加させていたことです。沼地の巨人はその強力な攻撃力を発揮する代償として、城塞都市を破壊してしまったのです。
その後、ゴブリン族は山間に点々と残置するオースボーンの村落や鉱山への攻撃へは深入りを避け、山地を超えてフィヨルドランドの村落がある海岸に向けて進路をとっていきます。本ゲームでは補給の概念はありませんので補給線の確保などは考慮不要です。防御効果が高い山地ヘックスの拠点攻略に拘泥するのではなく、攻撃が容易な方向に進撃したのは正解といえるでしょう。

北方の城塞都市ドウェルフェルトと「闇の軍勢」の本拠地「月の尖塔」付近図

第3ターン終了時(ゲーム終了時)の北方戦線の状況(写真右が北方向)
南下したゴブリン族の戦線はフィヨルドランドに接触。
フィヨルドランドはいったんはヴァイケンジンガー要塞付近まで迫った「闇の軍勢」を押し返した
オーク族の剛腕
東方から進出したオーク族は、精強な軍勢を背景に平原を横断し、国境付近の自由民の村落を制圧・略奪・破壊します。目指す目標はオースボーンの首府ドラケンボルドです。山間の堅城を前に、両軍は消耗戦を展開し、英雄と軍勢、英雄が繰り出す魔法と徘徊するモンスターより獲得したアーティファクトが交錯する長期戦となります。

東方国境とオースボーンの首府ドラケンホールド付近図(上方向が北)
国境(マップ右端)からドラケンホールド周辺にてオースボーンとオーク族との間で激戦が交わされた。

第3ターン終了時(ゲーム終了時)の中央戦線の状況(写真右が北方向)
オーク族(黒)が、オースボーン(灰色)の首府ドラケンホールドに迫るが、主力が「巨大サイズ」や「野生」ユニットのため、攻めあぐねる。
南方では港湾都市タロンシールド港にも圧力が加えられました。タロンシールド港は海に向かって突き出た岬の根本にあたるため攻撃軍を配置できる土地が少なく、さらには沼地と大河によって囲まれている天然の要害ですが、オースボーンの兵力を北方、首府付近、港湾の3つのエリアに分散せざるを得ない状態では弱含みです。

オースボーン第3の都市タロンシールド港付近図
オーク族は右上のドクロ印から侵入。
タロンシールド港はその前面が湿地、さらにその周囲を大河で囲まれるという天然の要害に位置する

第3ターン終了時(ゲーム終了時)の南方戦線の状況(写真右が北方向)
オーク族(黒)は攻城塔を投入するが、地形が悪くうまく城に近づけない。
※全体写真の一部を拡大しているため不鮮明になっています
オースボーンの作戦
戦線の状況を点描しましたが、最後にオースボーンの作戦を書いておきます。
開戦直後から鉱夫を周辺の鉱山に派遣し、採掘態勢を整備したことは奏功しました。鉱山収入は終始、安定した財源として機能します。
またあわせて本格的な戦争が開始される前に、近場のモンスターを討伐することでアーティファクトの獲得に挑みました。
ただここまで書いたように軍勢を3エリアに展開する必要がある点は工夫が必要でした。特に英雄の配置には考慮が必要でした。初期状態で英雄を複数人確保することは費用面から言うとかなり厳しいところはあります。ところが今回の展開でもあったように英雄が不在のエリアでは相手の魔法攻撃への対処方法が欠ける部分があるためなんらかの工夫が必要だったかもしれません。
感想戦
初のキャンペーンゲーム、かつ6勢力フルでのプレイとなりました。
インストを込みで1日プレイして4ターン目にはいろうとするところで時間切れ終了となりました。
終了年をはっきり決めて置かなかったため作戦の取り方に齟齬が生じた可能性があります。焼畑農業的な焦土作戦を展開するゴブリン族・オーク族は長期戦を前提とした際には行動が変わってくる可能性があります。
展開であったように最前線となるオースボーンが忙しい一方で戦線から離れた東方帝国は十分に活躍できるところがありませんでした。同じ抵抗勢力として、オースボーンは一部の都市、例えばタロンシールド港の防衛を東方帝国に預けてしまったり、また東方帝国の軍勢を早い段階で前線に引き入れてしまうといった対応が必要だったように思います。
またさすがに6人戦となると手番以外の待ち時間が長くなることもまた課題ではあります。ただプレイとしては十分に面白いものであったので、また機会があれば挑戦してみたいところです。
(終わり)










:strip_icc()/pic232451.jpg)




































多くの兵種が「野生」タイプで、居住地の占領などに制約があります。一方で「飛行」能力を持つユニットが多く、機動性は高めです。個々の戦闘力は高くありませんが、「集結地」から動員できるため、相手からすると安全な自国内など自由に軍隊が湧いてくることになり、嫌らしい配置が可能です。
他勢力の一般兵に相当するユニットですが、
成功すると、他勢力の軍隊ユニットを1個













