Their Finest Hour -歴史・ミリタリー・ウォーゲーム/歴史ゲーム -

歴史、ミリタリー、ウォーゲーム/歴史ゲーム/ボードゲーム

「モンスターメーカー5 ソフィア聖騎士団」(翔企画/銀河企画)をプレイする

 

モンスターメーカー5 ソフィア聖騎士団」(翔企画/銀河企画)は、1988年に発売された「モンスターメーカー」シリーズの作品です。2005年に銀河企画よりリバイズドとして再販されました(写真は再販版)。

 

 

 

ゲームシステム

ゲームシステムは難しくはないのですが、若干ややこしいです。
プレイ人数は2~8!人

プレイヤーは7つある「宝石」カードをより多く獲得することを目的とします(4つ以上、保有したプレイヤーが勝者)。

プレイヤーは「光」勢力か「闇」勢力の軍団を組成して、戦闘を通して「宝石」を奪い合います。軍団同士の戦闘は集団戦となり、魔法が飛び交い、キャラクターが次々と除去されていく派手なものになります。

ゲームの進行はシンプルです。
山札から順番に1枚ずつドローし、手札とします。
カードには「宝石カード」や、冒険者やモンスター(闇の軍団)などを表す「キャラクターカード」、戦闘の際に用いる「魔法カード」などがあります。

 

ゲームは、7人の「聖騎士」と7つの「宝石」カードが全て場に出た時点から2巡するか、山札が全てなくなるかしたタイミングで終了します。

 

「光の仲間たち」と「闇の軍団」

ゲームに登場するキャラクターは「光」と「闇」の2つ勢力からなる合計3グループに分類されています。

  • 光の仲間たち  聖騎士、冒険者
  • 闇の軍団

冒険者」グループの中には、「モンスターメーカー」からおなじみの「冒険者」キャラクターが多く含まれています。

 

カードの例。右手前の「戦士ディアーネ」などはシリーズ1作目からの常連メンバー

 

全部で7枚登場する「聖騎士」。
「聖騎士」は「闇の軍団」や「冒険者」たちと異なり、戦闘に負けても除去はされずに、「闇の地下牢」に閉じ込められます。地下牢から救出することによって、再登場させ自分の軍団に加えることができます。その際も「闇」勢力に属するキャラクターとの混在はできません。

 

闇の軍団。上のほうに置かれたカードは、首領級や幹部級のキャラクターとなっており、戦闘では下っ端(ゴブリンとか・・異型のモンスターとか)のキャラクターが倒されて初めて登場するというルールになっています。これにより戦闘の後半に行くに従って登場するキャラクターが強力になっていく、という盛り上がり演出になっているのです。

 

 

プレイヤーが「光」と「闇」のどちらの勢力になのかは固定されていません。

プレイヤーは手札からキャラクターカードを自分の軍団として場に出すのですが、「光の仲間たち」から構成されたカードを出している場合は「光」勢力となり、「闇の軍団」が出されている場合は「闇」勢力となります。

プレイヤーは場札の中で、「光の仲間たち」と「闇の軍団」のキャラクターを混在させることはできません。

ゲームの進行上、「光」から「闇」、またはその逆に変更したい場合は、その時点での場札を全て捨てて新たに場に軍団を作っていく、場に出ている軍団のカードを総取っ替えすることで変更することが可能となります。これぞ俗称「闇落ち」または「光落ち?」と言います。

 

基本的なゲームの進行

プレイヤーは、順番に山札からカードを1枚ずつドローします。

  • ドローしたカードが「宝石」カードの場合、手札には残さず、場札に出す
  • ドローしたカードが「聖騎士」カードの場合、手札には残さず場札に出すか、場札に出さない(出せない)場合は「闇の地下牢」に送る
  • ドローしたカードが「闇の軍団」「冒険者」、またその他のカードの場合は、手札に残すことができる。「キャラクターカード」の場合は、場札に出すことで「軍団」とすることができ、その他のカードは内容により使用することができる。
  • 他のプレイヤーを攻撃することができる

手番の終了時に手札5枚以下にしておく必要があります。
5枚を超えていた場合はいずれかのカードを使用することで5枚以下にします。

 

戦闘ルール

プレイヤーが攻撃を宣言すると軍団同士の戦闘がはじまります。軍団に参加することができるキャラクターカード枚数に制限はありません。

キャラクターには、物理攻撃力物理防御力魔法攻撃力魔法防御力の4つのパラーメーターがあります。攻撃力は振るダイスの数と修正値(例:3D+1 など)が記載されていますので、ダイスを振りその結果が相手の防御力を超えていれば、攻撃されたキャラクターカードを除去します。

戦闘にあたって「魔法カード」などにより全体魔法が発動される場合もあります。

 

闇の地下牢

倒されたキャラクターは通常、除去されるのですが、「聖騎士」の場合は除去される代わりに「闇の地下牢」に送られます。

 

「聖騎士」が「闇の地下牢」に送られるケース

  • 「聖騎士」が戦闘に敗北した場合
  • 「聖騎士」をドローしたが、場札に出さない場合
  • 場札に出ている「聖騎士」を取り除き「闇の軍団」に場札を変える場合

 

「闇の地下牢」に置かれた「聖騎士」はどのプレイヤーのものでもありません。

地下牢に幽閉された「聖騎士」は、いずれかのプレイヤーが「冒険者」からなる救出隊を派遣し、地下牢での戦闘に勝利することで、解放されます。解放された「聖騎士」は救出を実施したプレイヤーの軍団に加わることになります。

 

プレイ

「宝石」がない序盤戦

3人で対戦しました。

序盤、めぐり合わせでなかなか「宝石」カードがドローされません。「宝石」カードを持っていない相手に戦闘を行っても意味はないため、プレイヤー間で戦闘も起きません。

当方は、最初に「聖騎士」カード2枚を獲得したことから「光」勢力の軍団を作ったのは良いものの、場札に「光」勢力の軍団が配置されている間、手札の「闇の軍団」カードを場札に出すことができなくなります。

プレイヤーは場札の中で、「光の仲間たち」と「闇の軍団」のキャラクターを混在させることはできません。

自分の手番の終わりの時点で手札は5枚になるように、手札を使う必要があります。
手札を捨てるという行為は認められていません。

後から考えると、この時点で「聖騎士」2枚からなる軍団を他プレイヤーとの戦闘に出し、相手の勢力を弱めるか、または「聖騎士」カードを減らすようにすることができました。

この時は、手札制限を超えるタイミングで、場に出ている「聖騎士」2枚を「闇の地下牢」送りにし、手札に溜まった「闇の軍団」を場に出すことで手札制限の抵触状態を回避します。「光」勢力から「闇」勢力への鞍替え、いわゆる「闇落ち」です。

 

その後も「宝石」カードはドローされず、かといって「聖騎士」も登場しない。3人とも「闇の軍団」のキャラクターばかりが積み上がったため、3人とも場に並んだのは「闇の勢力」になります。

 

3人とも場に出ているのは「闇の軍団」です。
左側に写っている2枚の「聖騎士」カードは「闇の地下牢」に幽閉されたままです。

 

「宝石」カードは登場しないまま、3人とも巨大な「闇の軍団」を抱える状態になり、「闇の軍団」同士の戦闘がはじまります。

軍団に属するキャラクターカードの枚数に制限はありませんが、手札枚数の制約が戦闘開始の契機になる可能性はあります。

強力と思われた我が軍団は、戦闘の相手から最初に出された「魔法」カードによって発動された全体魔法により、半数のキャラクターが何もしないまま除去されるという、甚大な損害を被ります。

「光」勢力の軍団同士は互いに戦闘することはできませんが、「闇」勢力の軍団同士は戦闘を行うことができます。

 

三つ巴の争いの中、強力な「全体魔法」や「闇の軍団」の中でも強力な幹部クラスの活躍などもあり死屍累々と損害が積み上がっていきます。

 

聖騎士の救出と「光」軍団の組成

中盤にいたりようやく各陣営に「宝石」カードが登場しだす中、地下牢に5人の「聖騎士」が幽閉されていることに気づきます。

 

「闇の軍団」同士のつぶしあいの戦闘が相次ぐ中、いつの間にか増えていた幽閉中の「聖騎士」たちです(足しか見えていませんが)

 

手元にある「冒険者」キャラクターを集めることで救出隊が組成できるではないか!ということで救出行に出発! 
冒険者」キャラクター3人のうち2人を失うという犠牲を払いながらもかろうじて救出。5人の「聖騎士」を連れ出すことにことに成功するのです。

こうして「光」勢力への返り咲き、「闇」勢力から「光」勢力への転換です。

 

精鋭揃いの「聖騎士」を5人も揃えた軍団。「聖騎士」はキャラクターカードの中でも戦闘力では中位~上位に属するため、かなり強力。他プレイヤーから見れば脅威だったでしょう。

「光」勢力同士のすくみ状態とシーフの意外な活躍

このタイミングでその時点で最強の「闇」勢力を揃えていたMさんが、「聖騎士」カードをドローしたタイミングで、場に出ていた「闇の勢力」カードを一掃し、「光」勢力に展開しました。これで、「光」勢力同士は戦闘をできないことから、Mさんの「宝石」カードを奪いに行くことができなくなります。

その後、もう一人の闇勢力であったOさんから戦闘を宣言されます。冒頭からの「全体魔法」連発に怯みかけますが、最後は力押しで闇勢力を蹴散らします。というところでこちらも「光」勢力の軍団が登場しました。

こうして3人とも「光」勢力となったことから、互いに戦闘は不可能になります。

この3プレイヤーのすくみ状態の中で陽の目を見たのが、「シーフ」です。
「シーフ」カードは、他プレイヤーが保有する「宝石」カードを盗むことができるという効果があります。これには「光」も「闇」も関係ありません。ただこの分捕り合戦も「シーフ」カードが尽きたところで収束します。

 

最後の決戦

この時点で当方が「宝石」の5個を保有する状態となっています。ここでMさんが乾坤一擲の「闇落ち」を行います・・・。

このまま「光」勢力のままでいると戦闘も起こすことができず、状況が動かない!と、「聖騎士」を中心とした「光」勢力による軍団を捨て、再び「闇の軍団」を集め、戦闘に挑んできたのです。

Oさんとの戦闘において「聖騎士」の一人を失っていたものの残る4人の「聖騎士」を中心とする軍団対「闇の軍団」です。

「闇の軍団」の首領級の魔法使いによる魔法攻撃に苦戦するものの、押し切りました。

 

最終決戦後の状況。
「聖騎士」4人(左から4枚)を中心とした軍団に、7枚の「宝石」カードが集まりました。

感想戦

「光」と「闇」がころころ変わるという仕掛けで、それにつれ手持ちの軍団ががらりと変わるのには驚きました。またゲーム終盤につれて強力なカードが残っていくため、終盤にかけての決勝戦感の演出は素晴らしいものがあります。

基本はシンプルなので考えなくても進行できるのですが、考えるべきところはもあるという非常に楽しい、他では類をみない作品になっています。

さすがの鈴木銀一郎というべき作品でした。

 

MitsuさんによるAAR

 

 

 

再販版はまだAmazonで入手できます。発売されてかなりたつので急いだほうがよいかも!

シリーズ第1作のリメイク版です。
本作に比べるとかなりシンプルなゲームになっています。

 

 

「Triomphe a Marengo」(マレンゴの勝利)(Histogames)を対戦する

細長い積木駒と、戦場地図を模したデザインのマップという印象的なコンポーネント「Triomphe a Marengo」(マレンゴの勝利)(Histogames)を対戦しました。

題材となったのは1800年6月14日にオーストリアとフランスとの間で戦われた「マレンゴの戦い」です。1798年に結成された第二次対仏大同盟の一角をなすオーストリアを打ち破ろうとフランス軍が対抗。両軍が進出した先の北イタリアで発生した遭遇戦になります。

 

 

 

 

「Triomphe a Marengo」の一場面。
細長い木の棒/積木/ブロックが部隊を表します(歩兵の場合は1個=2000人なので1個連隊くらいの規模かな?)。青はフランス軍、赤はオーストリア軍です。

駒は、適当に置いているように見えますが、場所や向きなど意味があります。

 

特異なゲームシステムのためなかなか勘所がわからなかったというのが正直なところです。どこがわかりづらかったのか、本作の魅力にもつながる部分ですので整理していきましょう。

 

ゲームシステム

当方の理解のために書いています。詳細内容は省略している部分があります。
また理解に間違いがあればご指摘いただければありがたいです。

 

指揮ポイントとアクション

1ターンのスケールは1時間です。
プレイヤーは交替でアクションを実施するIGoYouGo方式です。
プレイヤーはひとつのターンに3指揮ポイントを使用することができ、指揮ポイントを使うことでアクションを発動できます。各アクションでは通常、3つの部隊駒を操作することができます。

指揮ポイントの消費が不要なアクションがある、付随的に発生・実施できるアクションがある、さらに次に書いている「リザーブ」と「アプローチ」という考え方によりアクションの実施条件や内容が変わってくるなど、マニュアルのページ数に比べるとややこしいものになっています。

 

通常実施できるアクション

  • 通常行軍
  • 道路行軍(条件下で指揮ポイント不要)
  • 急襲(Manuvure Attack)
  • 砲撃(指揮ポイント不要)
  • 突撃(Assault)
  • 再編成

 

リザーブとアプローチ(部隊が配置される場所)

エリアマップですが各エリアの中で部隊を配置する場所として、「リザーブ」と「アプローチ」の2種類があります。

「アプローチ」はエリア同士が隣接した部分が該当します。例えば、四方を4つのエリアに隣接したエリアの場合は、「アプローチ」として4箇所、それ以外に「リザーブ」が1箇所存在することになります。部隊を表す駒はエリアの中で、これら合計5箇所のいずれかに存在することになります。
マップの中では、エリアはきれいに正接しているだけではなく、隣のエリアにはずれながら隣接したり、エリアの形状が三角形のものから最大7箇所のアプローチを持つエリアまでありますので、エリアによって「アプローチ」の数は変わってきます。

 

「Triomphe a Marengo」Rules of Play より抜粋
「アプローチ」と「リザーブ」の例
Blockingと示された駒が「アプローチ」の位置になります。

 

エリアの中で部隊駒が、「リザーブ」にいるのか、「アプローチ」にいるのかによってその後の移動や戦闘方法が異なってきます。ひいては、本ゲームの戦術(テクニック)や作戦を考える上で避けては通れない要素となっています。

 

 「通常行軍」は、「リザーブ」と「アプローチ」間、または隣接するエリアの「リザーブ」に移動するものです。

「道路行軍」も通常行軍と同様に敵がいないエリアを通って、道路を使うことによって最大3エリア移動可能になります(交通量・移動方向による制約あり)。
「舗装道路」*1を使う分には、指揮ポイントが不要という点も注目です。指揮ポイントが不要のため、進撃の主軸は「舗装道路」に沿ったものになります。

「急襲(Manuvure Attack)」は英語のほうが感覚的には理解しやすいかなと思います。「急襲」で相手に詰め寄って、相手が自分のエリア側の「アプローチ」に部隊を移動できなければ、そのままそのエリアを奪う。相手が「アプローチ」に部隊を移動できれば、「急襲」は終わりですが、次のターンに「突撃(Assault)」により、「アプローチ」から相手の「アプローチ」に対する攻撃を行うということになります。

「急襲」が相手の弱いエリアやその「アプローチ」に対して突っかかっていく(まさに機動的な攻撃)のに対し、「突撃」は相手と向き合った「アプローチ」同士でガチに戦闘を行うアクションになります。

 

「急襲」や「突撃」による戦闘の結果、防御側が敗北するとエリアから「退却」することになりますが、「歩兵」「砲兵」部隊の場合は「退却」時に損害をこうむるのですが、「騎兵」の場合は損害を受けることなく「退却」できます。

このゲームにおいて士気も重要な要素であり、戦闘の勝敗によって士気があがったり下がったりします。「退却」を重ねすぎると士気ポイントを失い、士気崩壊に至る懸念もあります。

勝利条件はどちらかの軍隊の士気が崩壊すると決定的勝利、それ以外はマップ途中に設けられた勝敗決定のラインを一定部隊数を突破させるとオーストリア、阻止するとフランス軍の勝利となります。

なお、ナポレオンなどのキャラクター駒はありません。

 

プレイ


マップ全景。
左端の大きな河川の左側からオーストリア軍が登場します。
フランス軍はいくつかの部隊がマップ左側に点在、残りはマップ右端から増援として逐次投入されてきます。

 

一戦目

フランス軍を担当します。

初期配置の状況(上の全体マップと左右逆なことに注意)
集結したオーストリア軍はマップ右端に固まっています。
フランス軍は初期状態では写真に見えている部隊しかありません。残りは逐次投入により複数回にわたり援軍としてマップの左端(写真には写っていない)から登場します。

赤色のオーストリア軍はマップ右端の大きな河を渡ってくるため、進軍路は黄色の矢印で示した箇所からになります。
青色のフランス軍について、配置場所は決まっているものの、どの部隊が配置されるかはランダムになっています(10個ユニットのうち3個が騎兵、残りは歩兵)。またゲームスタート時にはオーストリア軍による奇襲だったことをうけて、すべての部隊は混乱状態から始まるため、まず「再編成」アクションを実施しなければ他のアクションを実施できません。

つまりオーストリア軍は初期状態では渡河のため少しずつ(1ターンに最大4部隊)の登場となること。一方のフランス軍は「再編成」アクションにより活性化(1ターンに2~3部隊程度)しなければならないことと、スタート当初は両軍とも制約を受けています。

地形を見ると、オレンジのラインが「舗装道路」にあたります。箇所ごとに通過できる部隊数の制約はあるものの、「道路行軍」によって「指揮ポイント」の消費なしに活動できるため、部隊展開は「舗装道路」または「小道」(破線で表現)を中心にしたものになります。
特に写真下側に走る「舗装道路」にはフランス軍部隊が配置されていませんので、フランス軍はなんらかの対処を行わなければ、オーストリア軍に”突破”される懸念があるでしょう。

写真に記入した水色の太線は河川と湿地によって地形効果が高い防衛線になります。薄赤色の丸印は村落/集落を表し、ここも地形効果が高くなっています。

 

河川の地形効果に気づいたのは後からでして、一戦目では易易と中央部を渡してしまっています。その後も「退却」を重ねたことから、士気を失い、投了です。

二戦目

再びフランス軍を担当します。

一戦目の教訓として「騎兵」の重要性です。

「騎兵」は「歩兵」に比べ、次の特色があります。
特に退却を重ねる必要があるフランス軍にとって3番目の特色は重要です。

  • 「継続移動」により「歩兵」より一手番少なく「アプローチ」に移動できる
  • 「道路行軍」の途中に「急襲」ができる(これは今回のフランス軍で試す機会はありませんでしたが)
  • 「退却」時に損害を負うことがない

「歩兵」を配置して「退却」させるのではなく、殿は「騎兵」に任せるのです。

 

第二戦の第1ターンです。
騎兵をうまくつかって後退戦を戦うというのはわかったのですが、フランス軍はランダム配置+混乱状態のため、騎兵ユニットの位置を確かめ、さらにどこから活性化していくかを考える必要があります(写真のフランス軍ユニット脇に置いたカラーマーカーは「混乱」状態であることを表しています)

 

第6ターン(ぐらい)
オーストリア軍がすべて姿を表し、フランス軍の援軍がマップの左のほうに姿を表している状態です(史実ではこのタイミングで現れる援軍の中にナポレオンはいました)。

フランス軍としては河川や村落といった防御拠点を利用した戦線を張っていますが、各正面戦力ではオーストリア軍に部隊数で劣っています。この後、オーストリア軍による騎兵を活用した「道路行軍」+「急襲」により部隊を置いているエリアに対して複数の「アプローチ」が襲われ、フランス軍はその対応に追われることになります。

 

第10ターン(ぐらい)
今回の終盤。
フランス軍の右翼は援軍が到着したことにより厚くなっていますが、左翼はオーストリア軍の延翼運動についていけなくなり、薄くなった左翼中央部を「突撃」で攻撃されています。今回の攻撃には耐えられても、オーストリア軍の「リザーブ」に残っている部隊を考慮すると、戦闘に負けて「退却」されるのは必至でしょう、というところで投了です。

 

感想戦

マニュアルは決して厚くはないのですが、ゲームシステムと兵種毎の機能のメリハリの付け方が独特で理解までに時間がかかったことは投稿した通りです。ついには本記事に付したような表をつくって理解に努めた次第です。

システムで描こうとする内容は理解できますし、方向性は面白いものがあります。

フランス軍が実施すべきは、オーストリア軍の攻撃を真正面から受けたり、延翼運動につきあうのではなく、戦力の希薄化を避けるため戦線を広げないように注意深く後退戦を行うというところでしょうか。増援の到着まで士気も戦力も維持していくことが必要です。
「騎兵」の機能(特に「退却」時のノーペナルティ)を有効利用するというのはわかるのですが、ゲーム上、どのように扱っていくのかは研究が必要です。

オーストリア軍は第2戦目であったように、優勢な部隊数と「騎兵」の能力を活かしつつ、フランス軍が抵抗するエリアではひとつの「アプローチ」からだけではなく、複数の「アプローチ」から接触し、フランス軍の戦力を分散、さらに拘束を行いつつ、局所的な戦力の優越を利用して戦闘に勝利していくことで、フランス軍の士気崩壊を目指すというところでしょうか。

初期状態で、フランス軍は騎兵の配置位置が未確定のため、プレイの度に対処が変わることになるでしょう。それに応じてオーストリア軍側も侵攻路が変わっていくのかもしれません。

兵力や兵種が隠匿配置になるため、ソロプレイには適していないのは残念ですが、戦術(テクニック)や作戦を研究したくなる好作です。

(終わり)

 

コマンドマガジンで収録された「マレンゴの戦い」は、SPIの「NAPOLEON AT WAR」(略称:NAW)の中の1作。NAWのリリースは1975年なので実に半世紀前にデザインされたゲームです。こうして日本語化され収録されるなど、いまだに人気作であることがわかります。まだ在庫があるようなので、欲しい人は急げ!
「Triomphe a Marengo」とは、ユニットはともかくマップの印象がかなり違うので、同じ戦場とはわかりにくいです。

 

細長い積み木駒で美しいマップという組み合わせは本作を思い起こさせます。コンポーネントが美しいゲームはプレイしていて気持ち良いですよね。

 

 

 

 

 

 

*1:他に「小道」がある

「モンスターメーカー(新版)」(アークライト)をプレイする

 

懐かしいカードゲーム「モンスターメーカー」をプレイしました。今回プレイしたのは、アークライトからリメイク再販された新版で、翔企画によるオリジナルからはプレイアビリティを高めるように若干ルールが変わっているようです。*1

オリジナルは1988年、ちょうどD&DなどのTRPGが流行り始めた頃に発売されました。”「イラスト入りRPG 風カードゲーム・ブーム」の嚆矢となり 、日本におけるカードゲームブームの火付け役になった”、とウィキペディアにも記述されています。

デザイナーは数々の名作ウォーゲームをデザインした鈴木銀一郎氏。
本作はシリーズ化され、さらにはキャラクター・世界設定を同じくするボードゲームコンシューマゲーム・コミック・小説などのメディアミックス展開されました。

鈴木銀一郎氏が2021年に逝去された際にアークライト社にて企画された「メモリアルボックス」には「モンスターメーカーメモリアル」という特別版が収録されると発表されていましたが、残念ながらクラウドファンディング自体が成立しなかったため、話は流れてしまったようです(どこかで復活しないものかしら?)

・・今回の「モンスターメーカーメモリアル」は、アークライト・リメイク版のルールを元に、モンスターメーカーファンには嬉しいアイテムやモンスター・キャラクター達が組み込まれたものを予定。キャライラストの殆どを九月姫が描く特別版となります。  鈴木銀一郎メモリアルボックス特設ページ より

 

 

ゲームの目的

プレイヤーはダンジョンを探索し宝物庫から宝物を持ち出し、帰還することを目的とします。得点は持ち出した宝物の価値によって得ることになります。宝物庫から宝物を持ち出せても、ゲームの終了までに地上に帰還できなければ、得点は得られません。

 

ゲームシステム

マップはありません。
ゲームの最初にメンバーを選んで、パーティを組成するといった手順もありません。*2山札から5枚の手札をドローするだけです。

基本的には自分の手番には、手札が5枚になるように整え、その後、1枚ずつ場にカードを出していくことになります。

ドローするカードには大きく次の種類があります。

 

迷宮カード 

迷宮カードには数字が書いてあります。迷宮カードに書かれた数字は自分のパーティが進んだ距離を表します。場に出した迷宮カードに記載された距離の合計が100に達するとダンジョンの奥にある宝物庫に到着したことになります。
宝物を持ち出した後、今度は同じく距離を100進むことができると地上に戻れたことになります。
他のプレイヤーはこれを見ながら相手の進み具合を確認することになります。

 

モンスターカード 

ダンジョンの中で遭遇する様々なモンスターが描かれています。プレイヤーは他のプレイヤーの前にモンスターカードを出すことで、そのパーティの移動を止めることができます。モンスターカードを出されたパーティはモンスターカードを取り除くか、迂回しない限り、前進することができなくなります。

モンスターのイラストはリニューアルされて旧作の面影はあまり感じませんでした。好みから言うと旧作のほうがよかった?

 

キャラクターカード

他のプレイヤーにモンスターカードを出されて進路を塞がれた場合、場に出すことができます。パーティに属する冒険者ということになります。
カードに書かれた個数のダイス(例: 4D+3、3Dなどと書いてある)を振って、モンスターカードのモンスターの強さを越えることができるとモンスターを倒したことになります。
冒険者カードは複数枚同時に出すことも可能です。複数の冒険者カードに書かれたダイスの個数分を振ることになります。強い冒険者を登場させると、それだけでたくさんのダイスを振ることになりますね。

出したダイスの目の合計がモンスターの強さ以下の場合は倒せなかったことになり、モンスターはそのまま残り、冒険者カードは捨札になります。
同様にモンスターに勝った場合も冒険者カードは捨札になります。つまり冒険者カードは使い捨てなのです。

旧版に登場していたキャラもいますが新顔も混じっているようです。

 

その他のカード

1枚を残して強制的に手札を捨てなければならない「トラップ」、「トラップ」を回避できる「シーフ」、進路を妨害するモンスターとの戦闘を回避できる「回り道」、追加で宝物を得ることができる「隠し部屋」などなどイベント系のカードが用意されています。

宝物庫から持ち出した宝物(宝物カード)の中には、重すぎて持ち運びに時間を要するもの(地上に帰りつくまでの距離が延びる)や、キャラクターが戦闘に使うことができる武具・魔法具などのアイテム系のものもあり、バラエティがあります。

 

感想戦

それこそ数十年ぶりのプレイでしたが、ファンタジーRPGの世界から色々削ぎ落とした構成の妙を感じたのとあわせ、シンプルすぎるくらいの構成にいまさらながら驚きました。
モンスターカードを出すことで他プレイヤーの邪魔は可能ですが、それぞれ別のダンジョンを探索しているという設定だからか、PvP(プレイヤー対プレイヤー)戦闘は起こりませんし、ダンジョンと言いながらも道に迷うことはない一本道で進行します。

あまり考える点もなく、基本的にはカードの引きとダイスの目にかかっているといってよいでしょう。

道を塞ぐモンスターに、キャラクターカードで戦闘を挑むも少しの差で敗北が続く、迷宮カードをドローできずに進みたくても進めない、迷宮カードはドローしてもキャラクターカードをドローできずにモンスターを倒せない、などなどシンプルな中にもドラマが生まれるのは良いですね。

プレイ時間も短いため、空き時間の有効利用に良いのではないでしょうか。

(終わり)

 

*1:旧版は手元にないためルール変更点の比較はできませんでした。

*2:マップはないし、プレイの最初にパーティを組む訳でもない、といった構成は当時は斬新だったように思います。

「CAROLINGIAN TWILIGHT: Decline of an Empire AD814」(S&T)を対戦する

S&T誌342号 2023年9月‐10月号の付録の表題ゲームを対戦した。
カロリング朝の黄昏: AD814 帝国の衰退」は、814年のカール大帝の逝去後の大帝国の継承を巡る9世紀から10世紀の争いを10のシナリオで扱っている。

 

 

歴史的背景

フランク王国最盛期の王、カール大帝は東はエルベ川から西はピレネー山脈、北は北海、南は地中海に及ぶ大帝国を樹立した。

カール大帝は自分の帝国をフランク族の慣習に従い、3人の息子に分割することと定めていた。大帝が当時の平均寿命の2倍にあたる72歳まで生きる間に、長男カール、次男ピピンが先に死去したことにより帝国全土は三男のルイが単独で継承することとなった(シナリオ1: 長男・次男が早逝しなかったら、という仮想シナリオ 806年)

 

三兄弟のうちひとり残り、帝国を継いだ「敬虔王ルイ1世/ルードヴィヒ1世」は、彼の三人の息子に領土を分割相続させることにしていたが、新しい妻との間にできた4人目の息子シャルルが登場したことで混乱が生じた。
相続領地が減ることに不満を募らせた3人の兄たちは反乱により皇帝を廃したが(830年)、三人の中での取引が決裂したことから、皇帝が復権した。その後も長兄ロタールによる再度の反乱(833年)と 皇帝の再々登場など勢力争いが続いた。
840年、三男ルートヴィヒが起こした反乱鎮圧にむけた出兵途中で、皇帝が逝去すると兄弟間の抗争は武力衝突に発展した。

 

843年、ヴェルダン条約により、帝国は長男ロタール、三男ルートヴィヒ、末子シャルルによって三分割され、それぞれ西フランク王国中フランク王国東フランク王国となったた(シナリオ2:843年)。*1

以後も同様の争いが続くが、長いので割愛する。

 

ゲームの紹介

プレイヤーは、フランク帝国を継承する王国の継承者の勢力となる。
1ターンは1年に相当。

 

今回プレイしたシナリオ1のスタート時の状況。長兄シャルル(青色)を担当。次兄ピピン(黄色)、三男ルイ(赤色)の初期状態での領地と保有する兵力は決まっている。
他に非プレイヤーの大勢力として、ムスリム(薄緑)、ビザンティン(紫)、スラブ(海老茶)、ブルガリ(グレー)の4勢力が登場。他の点在する明灰色のスタックは中小勢力となる。

 

 

ゲームの特徴

難易度は高くはないが、特徴的な要素もある。

  1. 非プレイヤーの大勢力は、ビッドで決めたプレイヤーが操作する
    シナリオに登場する、非プレイヤーの大勢力(シナリオ1の場合は、ビザンティン帝国ムスリム、スラブ族、ブルガリ族が対象)は、勢力毎・ターン毎にビッドを行い、競り落としたプレイヤーが操作することができる

  2. プレイ順はビッドで決める
    プレイヤー勢力・非プレイヤー勢力含め、各ターンのプレイ順はビッドによって決まる(シナリオ1の場合、プレイヤー3勢力、非プレイヤーの4つの大勢力の計7勢力にてプレイ順を決める)

  3. ヴァイキングによる襲撃
    ヴァイキングは上記の非プレイヤー勢力とは異なる勢力として専用ルールに従い、毎ターン登場する。北海エリアからはじまり、ランダムに選ばれた海岸エリアに上陸・襲撃する。ダイスの目次第では確率は低いとは言え地中海岸にまで現れることもありえる。実際今回のゲーム中では地中海にまで出没した(上陸までは至らなかった)。
    その地の軍勢を全滅させると、エリアは略奪されたことになり、「荒廃」する。一度荒廃したエリアからは、「税収ポイント」を投下して回復するまで、「税収ポイント」「外交ポイント」といった収入を得ることができなくなる。

  4. 都市を多く抱える勢力は外交や政治力に優れる
    マップ上には、エリアと都市があり、エリアからは「税収ポイント(Levy Point)」、都市からは「外交ポイント(Deplopatic Point)」を得ることができる。「税収ポイント」は、徴兵・兵力維持・カードの購入等に用いる。「外交ポイント」は、非プレイヤー勢力の操作やプレイ順のビッド等に用いる。「税収ポイント」はターン毎に使い切り、「外交ポイント」は次のターンに持ち越し可能。

  5. キャラクターの扱いは軽い
    王位継承者は、キャラクターユニットとして登場する。キャラクターユニットがいるスタックは活動ポイントが+1されるが、それ以外にはキャラクタースキルやキャラクターによるアドバンテージはない。キャラクター周りはあっさりとしている。

  6. 移動‐戦闘はスタック毎に行う。活動を行うスタック毎に1D6により出た目がそのスタックの活動ポイントとなるため、ダイスによってかなり差が出る。なおスタックに含まれる兵力の制限はない。

  7. 戦闘はブラッディー、いろいろ仕掛けは凝っているが・・
    陸上兵力はコストが安い順に、民兵・戦士・遊牧民Nomad)・野戦軍の4種類がある。他に艦隊ユニットがあり、それぞれ購入・維持にコストを要する。
    戦闘解決表は、参加する兵力の構成によって3種類の表を使い分ける。
    戦闘力比率ではなく、戦闘力によるファイアパワー方式のため、防御側の兵力の質によらず、攻撃側の火力の大小だけによった戦闘結果となる。
    より強力な兵力で構成された軍勢ほど相手にダメージを与えやすくなっている。
    最も一般的な戦闘解決パターンの場合、「防御側の反撃」という結果が一定割合(火力が大きくても最低1/3の確率で、防御側の反撃という結果を生む)で含まれる。戦闘結果として、相手側が一方的に除去される結果も多いため、ランダム性が強く、派手にユニットが除去されていくというブラッディーな印象。

プレイ

第1ターン

ドイツを中心に勢力を持つ長兄シャルル(青色)を担当。

シャルルは勢力圏内に最も多くの都市を持っているため、他の2勢力よりも最初からDP(外交ポイント)で有利だ。DPが有利ということは、プレイ順番や、非プレイヤー勢力を操作する権利のビッドの際の原資が多いということになる。

第1ターン、順番を決めるビッドは、初回よりプレイ順にこだわる理由付けがわかっていないので、3人とも二の足を踏む。戦闘システムが先手番有利な仕組みなので、ゲームが錯綜し始めるとより早い手番を獲得するのは意味が出てくるのだろうがこの時点では、他のプレイヤーのプレイを見て進めることができる後手番を選ぶのが得策?

 

続けて、非プレイヤー大勢力の操作を取るビッドを行う。
非プレイヤー勢力の操作にあたっては、あからさまに勢力が占拠しているエリアを空にするといった行為は禁止されているが、恣意的な操作は許されている。例えば、競合する他プレイヤーのエリアを攻撃し、相手を弱体化させる、エリアを占拠することなどは問題ない。自勢力の軍勢と混在させることはできないが、隷下の同盟軍のような使い方はできる。

東方から欧州を侵略してくる「スラブ族」を操作する権利を獲得した。仮にスラブ族が他のプレイヤーに操作された場合、侵略の向かう先として距離が近いこともあり、シャルルの領土が狙われる可能性が高いことを考慮すると、スラブ族を操作する権利を得ることは、防衛行為でもある。

 

4種類の非プレイヤー大勢力も含めてプレイ順が決まると、もう一つの非プレイヤー勢力であるヴァイキングの襲撃判定となる。この年、北海を出航したヴァイキングアイルランドを襲った。アイルランドには中小勢力しかなく、根絶やしにされたため同エリアは「荒廃」状態になった。

 

操作する権利を得た「スラブ族」を使いピピンの領土(黄色)に圧迫を加えさせた。
シャルル本人(青色)は、ピピンが領する南ドイツにあたるSWABIA(スワビア)に出陣するものの、戦闘結果が思わしくなく占拠に至らない。その隙に、ルイの軍勢によって、都市ジュネーブが位置するBURUGUNDY(バーガンディ/ブルゴーニュ)エリアを占拠されてしまう。

 

第1ターン終了時。プレイヤー勢力の勢力圏には大きな変動はなかった。
アイルランドヴァイキングに襲撃され「荒廃」状態(赤いマーカー)に陥った。ダルマチア地方でコンスタンティノープルを出撃したビザンティン帝国の精鋭の野戦軍2個ユニットが、あっさりとピピンの軍(黄色)に敗北し、ダルマチアピピンが占拠した。シャルルはジュネーブを含むブルゴーニュエリアをルイに奪われた。

 

第2ターン

スペインを北上したムスリム(非プレイヤー大勢力のひとつ;緑色)に反撃を与える形でルイ(赤色)の勢力がリベリア半島北部に伸びている。ムスリムは今度は、北アフリカより艦隊を擁して、ローマ教皇領のローマに上陸、ローマ一帯を占拠する。後に、教皇軍(中小勢力)を支援することになったピピンの軍が、ローマを奪回することになる。

東ではスラブ族(茶色)が、ウィーンがあるエリアやレーゲンスブルグがあるババリア地方といったピピン領の中欧に侵攻する。

 

戦闘は運の要素が多分にあり、参加した片方の軍勢が全滅するリスクを抱えていることから、なかなかプレイヤー勢力の軍勢同士の戦闘は起きにくい(勇気がいる)。大軍で挑んでも、ダイスの目次第であっという間に兵力を減らしてしまうこともある。
シャルルも勇んでブルターニュ半島に3倍の兵力を抱えて進軍したものの、現地の中小勢力(ブルターニュ族)の軍勢に蹴散らされてしまった。

少しでも運の要素を減らそうとすると、購入コスト・維持コストが高価な「野戦軍」を揃えるしかないのだが、これも決して圧倒的な差がある訳ではないため、ユニット除去となることを考慮するとコスパはよくないように思える。

 

第3ターン

黒死病が大陸を襲い、ダイス判定に失敗した都市は全滅(DPを得られない。駐留している兵力が全滅)することになる。シャルルの版図の中ではマインツが該当、他にもコンスタンティノープルシラクサ、レオン(イベリア半島の都市)など複数都市が失われた。(紙のマーカーではなく、ガラス玉を置いている都市が疫病となった箇所)
こうした折にもヴァイキングがシャルルの版図である北ドイツのSaxony地方を襲い、都市ハンブルクも含め「荒廃」してしまう。
バルカン半島を北上し、中欧まで勢力圏を伸ばしてきたビザンティン帝国に押されていたスラブ族に対して、ピピンの軍がアルプス山脈を越え、スラブ族の支配下にあったババリア地方やウィーンを奪回しようと攻め寄せた。
シャルルは懸案のブルターニュ半島をようやく占領する。

 

第4ターン

ヴァイキングはこの年も猛威を奮い、またもやシャルルの版図であるフランダース地方(オランダあたり)を襲う。駐留軍はまたたく間にけちらされ、Quentovic(カントヴィク)の都市ともども荒廃させられた。
黒死病と度重なるヴァイキングの襲来にシャルルの国庫は逼迫した。

スラブ族支配下にあるウィーンではピピン直卒の軍勢による包囲戦が行われようと両軍の軍勢が集結する。シャルルも漁夫の利にあずかろうと近くのエリアまで進出するが、戦闘の不確実性を考慮し、ピピン領への侵攻には二の足を踏んだ。

 

第5ターン

ピピン軍との決戦のため手薄になったスラブ族の本拠地方面へ、シャルルの遠征軍が進出する。スラブ族のエリアには都市はなくまた税収ポイントも小さいのだが、ないよりましというところ。
ルイはイベリア半島にあった中小勢力の領土を併呑した。

ここで時間切れ終了とした。

 

勝敗は、領土+都市のポイント+DPの残ポイントの合計数の大小で決まる。
領土・都市については、シャルルが大きかったが、DPの残余によりルイが1位となった。

 

感想戦

後の欧州諸国の分割の元となった領土紛争を扱っているだけに歴史的な興味はつきなかった。これらの争いの結果次第で、後の世のフランスやイタリアやドイツの国境が変わっていたかと思うと興味深いものがある。

 

非プレイヤー勢力をビッドして操作するのは楽しい

ゲームシステムとしては、非プレイヤー勢力をビッドで操作する権利を得て操作するという点が面白かった。今回はそれぞれがメインに操作する勢力が固まったが(例えば、シャルルはスラブ族を主に操作した)、ここぞいう場面では、ビッドが荒れて、操作する勢力が変わることで、その勢力の侵攻の矛先が変わることも十分に考えられる。

 

戦闘のギャンブル性が高く、大勝負に乗り出しにくい

戦闘システムは後にも書いているがギャンブル性が高いため、なかなかプレイヤー勢力同士の大戦争にはなりにくい印象だった。
戦闘にあたっての必勝手段や手法がないため、ドラスティックにプレイヤー勢力の版図が変わるという場面もなく、押し合いへし合い、それも非プレイヤー勢力を使った代理戦争のような手段による小競り合いが続いた印象だ。
もしかするとカードの中には、戦闘において決定的な打撃を与える類のものがあったのかもしれないが、登場しなかった。

 

雑誌ゲームらしく色々足りないーユニットが足りない

兵力ユニットはプレイヤー勢力、非プレイヤー勢力とも共有。スタックの一番上に所有している勢力のマーカーを置いて区別する。ここまではよいのだが、兵力ユニットが共有していくには絶対的に足りなかった。
今回3人プレイでぎりぎり綱渡り状態だったが、兵力を追加する毎に、かなり頻繁に、ユニットを探し回ることになった。
雑誌付録のためコンポーネントの制約があったことは想像できるが、プレイアビリティを阻害していた点は否めない。

 

雑誌ゲームらしく色々足りないー戦闘ルールはディベロップ中?

陸上兵力の兵種は、下から民兵・戦士・野戦軍遊牧民ノマド)の4種類も登場するが、購入コスト・維持コストと、ブラッディで次々とユニットが除去されていく戦闘時の効果を比べるとコスパ的には「民兵」が最強で、あえて「戦士」や「野戦軍」を揃える理由が弱いのではないかという議論になった。

野戦軍」が兵力の50%以上参加する戦闘の場合、「野戦軍」からの攻撃については、結果がやや確実性が高い戦闘結果表を使用することができるのだが、防御時のアドバンテージがないため、「民兵」などの兵力にコロリと除去されてしまい、投下コストに見合わない印象を受けた(ゲーム中も、ビザンティン帝国野戦軍2個があっけなく、ピピンの軍勢に除去されていた)。
戦闘に参加する兵力の50%以上が「野戦軍」でなければ有利な戦闘結果表を使えないことを考慮すれば、ゲーム内でも、戦闘に参加する兵力が大きくなるにつれ、それだけの「野戦軍」兵力を維持するだけの経済規模にはならないのではないか。

民兵」の弱点として異教徒との戦闘において転向しやすいといった性質はあるのだが、そもそものところで、フランク王国の系譜を持った勢力間で争う中では宗教を越えた争いになる可能性は少ない。

まぁ言ってみれば戦闘ルールを凝っている割には使う機会はあまりなく、戦力と「野戦軍」どころか「戦士」ユニットを揃えるだけのメリットも少ない。結果的に「民兵」最強なのでは?という結論になったわけだ。

用意されたルールと実際のゲーム内容がちぐはぐになっている印象で、このあたりも雑誌付録ゆえのディベロップ不足といったところだろうか。

(終わり)

 

 

 

 

 

*1:4人の兄弟のうち、次男ピピンについては、彼が838年に逝去すると、ピピンの息子(ピピン2世)らの相続権は取り消された。ピピンが他の2兄弟とともに起こした皇帝ルードヴィヒへの反乱時に相続権は取り消されていたという理由だった。
不満のピピン2世は勢力の回復のためにヴァイキングを味方に引き入れようとしたが、逆にヴァイキングによって本拠地のボルドーを占拠され支持を失った。その後、捕らえられ修道院に入れられるが脱出後、ヴァイキングに自ら身を投じた。結局は再び捕らえられ、最期は獄中死したと伝わっている。

「DARK ONE」(DOMINA GAMES)を対戦する

ダーク・ファンタジーな世界観を背景にしたカードを用いた格闘(魔法もあるよ)対戦ゲーム「DARK ONE」(DOMINA GAMES)を対戦しました。

 

 

 

 

ゲームシステム

プレイ人数は2名ですが、ソロプレイ用のルールも用意されています。プレイヤーは4人のキャラクターから1人を選び、操作することになります。相手のライフ値をゼロにすると勝利となります。

各キャラクターは性格・性能など特徴ある設定があり、それらを反映した専用のデッキが用意されています。

 

登場する4人のキャラクターのカード。カード下部に記載されているのがキャラクタ固有の能力で、発動には数値分の「気力」ポイントの消費が必要。

I Go You Go方式で、プレイヤーはターン毎に交互に、一つのターン内で複数のアクションを行うことができます。ターン中に実施することができるアクションの回数は、手札の枚数や「気力」(毎ターン回復する)の残値によって制約を受けるため、無制限ではありません。

プレイヤーは自分のターンの中で、大きく次の行動を取ることができます。

 

  • キャラの固有スキル(各キャラ毎に複数設定されている)を発動する
    【「気力」ポイントが必要】
  • 手札を使い「物理攻撃」「魔法攻撃」やその他のアクションを行う
    【手札が必要】
  • 「遺物」によるスキルを発動する
    【発動に必要な枚数のカードが「廃棄」されていること】

 

強力な効果を持つ「遺物」

「遺物」とは、伝説的なアイテムで強力な効果を持ちます。
「遺物」カードは共通で、プレイ開始時にランダムに3枚ずつ配られます。威力が大きいため「遺物」カードを早く発動させることが勝利のポイントとなるでしょう。

「遺物」を発動させるには2枚から5枚の指定された枚数分の手札を「廃棄」しなければなりません。
このゲームの凝ったところとして、カードの「廃棄」を行うアクションは、キャラクターによって異なる点があります*1
1回のアクションで、「遺物」発動条件を満たす枚数のカードの廃棄はできないことから、ひとの「遺物」を発動させるまでには、「廃棄」アクションは何度も実施することになります。

「廃棄」されたカードはゲームから取り除かれるため、「廃棄」枚数が増えてくると自分のデッキの自由度がなくなってくるというデメリットもあります。

 

「遺物」カードの例。左肩にある数字がそのカードを発動させるために必要な「廃棄」カードの枚数。

 

通常攻撃にあたる「物理攻撃」「魔法攻撃」

「物理攻撃」と「魔法攻撃」は、カードの利用によって発動される場合が多いため、手札が許す限り何度でもすぐに発動できるという利点があります。

「物理攻撃」の威力はその時点の相手の「気力」の数値分、減算されるため、相手が気力旺盛なタイミングでは与ダメージがなかったり、限定的だったりします。相手が固有スキルなどを使いすぎて「気力」が下がっているタイミングは、「物理攻撃」を叩き込む好機かもしれません。
当然、こちらの「気力」が下がっているタイミングでは、相手の「物理攻撃」を受ける懸念があります。必要に応じ「気力」を上げるアクションを混ぜていく必要があるかもしれません。

「魔法攻撃」には「物理攻撃」のような防御手段がないため着実にダメージを与える/受けることになりますが、「魔法攻撃」を実施できるカード枚数は「物理攻撃」よりも少ない印象です。

また、攻撃を受ける側には即反撃を行うリアクションカードもあるため、攻撃する側は注意が必要です。

 

キャラクターのひとつ「シルヴェーヌ」のデッキの一部。
キャラクター毎に全く異なる内容のカードが専用デッキとして用意されている。

 

戦闘の組み立て

プレイ手順として、交互にひとつずつアクションを行うのではなく、1回のプレイヤーターン内で複数回アクションを実施できる点は特徴的です。

「物理攻撃」「魔法攻撃」といった手札で発動する小技を繰り返すことで小さなダメージを与えつつ、カードの「廃棄」を重ね、「廃棄」枚数が必要枚数に達したところで「遺物」によるスキルの発動という大技をを繰り出すという展開になるのではないでしょうか。
TVゲームの格闘ゲームでの通常攻撃と、使用に”溜め”が必要な特殊技と組み合わされたような印象を受けました。

 

プレイ開始時にライフポイントは一律20ポイント。
1回の攻撃で相手に与えられるダメージは多くても5、6ポイントです。「遺物」を使った攻撃であったとしても複数回攻撃を当てて行く必要があるなど、きちんとダメージを重ねる必要があります。攻撃の組み立ては重要です。

対戦途中で回復する術は(おそらく)ありません。「気力」は、キャラクター固有アクションを実施すると減るのですが、毎ターンの頭に初期値(=3)に戻ります。自分のプレイヤーターン中に、「気力」を消費してしまうと、次の自分のプレイヤーターンになるまで「気力」は下がったままになるため、相手からの攻撃を受けるリスクとなるでしょう。

なお戦闘解決にあたってダイスや戦闘解決表のようなツールは用いません。


プレイ

今回2戦プレイしました。初回プレイということもあって1戦あたり1時間は要しています。

4人のキャラクターのうちランダムに選びました。当方はシルヴェーヌ、相手はフィルヴィアです。通常攻撃、さらに物理攻撃を得意とするシルヴェーヌに対して、フィルヴィアは魔物を別途召喚して戦闘をさせるという使い魔の能力を持つ特異なキャラです。

 

シルヴェーヌがオーソドックスに、小技とカード「廃棄」を重ね、「遺物」の発動と進ませながら、相手のライフポイントを削っていく一方、フィルヴィアは「マナ」を貯め、使い魔を呼び出し、使い魔を活性化することによって攻撃を行います。
最後、最強の使い魔「紅姫」を呼び出します(このあたり、相手が何をやっているのか、やろうとしているのか、デッキ内容や能力への理解がないため、よくわかりませんでした)。

「紅姫」はすでに呼び出している使い魔の数分の数値を攻撃力に加算し強化できることから、5以上の攻撃力を得ることができます。使い魔を呼び出す「マナ」の蓄積や使い魔の呼び出し、さらには使い魔による攻撃は防ぐ手段ことはできないため、よびだされてしまうと対抗手段がない印象を受けました。

 

2戦目は当方フィルヴィア、相手はミルドレッド。ミルドレッドは技に自傷が混じるのですが、攻撃のバリエーションとしてはシルヴェーヌに似たキャラです(こうした細かい設定が、スキルや個別デッキに反映されているのですが、相手プレイヤーにはわかりづらいのはもったいないな、と思います)。
フィルヴィアのデッキを見て、使い魔を呼び出すための「マナ」を貯めるための手順を検討します。

早くマナを貯める、フィルヴィア以外のキャラクターであれば、早くカードの廃棄を進め、「遺物」活性化を目指す。先に到達したほうが勝ちというイメージでしょうか。

 

「フィルヴィア」は、他のキャラクターと異なり自らではなく召喚した使い魔を用いて戦闘を行うというキャラになっています。このため通常の「気力」(青いマーカー)、「体力」(赤いマーカー)の他、「マナ」(緑のキューブ)というパラメーターを持っています。
「マナ」も、「遺物」の活性化に必要なカードの「廃棄」枚数と同じで、プレイの後半になって強力な使い魔の召喚、または「遺物」の活性化が可能になるという意味では、スロースターターな能力といえるでしょう。
一方の対戦相手からすると、いずれ「フィルヴィア」が強力な使い魔を呼び出すことを想定すれば、それまでにフィルヴィアの体力を削り倒していく他はないように思われます。その点、対フィルヴィア戦のポイントは速攻ということになるでしょうか。
ちなみに写真の上段に並んでいるカードが「使い魔」を表すカードで、右上で横になっている使い魔が「紅姫」です。

 

感想戦

システムが複雑なので戦闘のカタルシスを得るには習熟が必要です

各キャラクターの特性、個々のカードの内容*2、技の発動が複雑なため、相手の行動や対抗策が予測しにくく、戦闘の流れがわかりにくいことがあります。

こちらはこちらで攻撃を行っているのですが、相手からよくわからないが攻撃をされてダメージを受けた、という互いに一方通行のような攻撃の応酬が続きます。相手がいま何をしようとしているのかわからない、という状況では戦闘時の相手とのインタラクションを楽しむ、カタルシスを得ることが難しいです。

研究は必要なのでしょうが、相手の企図を察したところで、キャンセル手段・対抗手段があまりないように見えるのも指摘しておきます(この点は研究によって否定されるかもしれません)。

プレイエイドのようなもので、各キャラクターの特徴や技などのガイダンスがあれば、キャラクターの理解が進み、新規プレイヤーのハードルが低くなるかもしれません(自分で作れ、ってか)

 

「遺物」の扱いがポイント

キャラクター毎のデッキに対して変動要素になっているのが20枚程度用意された「遺物」の存在です。「遺物」はキャラクター共通のカードになるため、プレイはじめにどのカードが配分されたか、完全な変動要素となります。

強力な「遺物」カードほど発動が難しくなっていることもあり、発動が容易なカードを早めに発動させるのか、強力なカードの発動を目指して耐えるのか、など、作戦の余地があります。

 

やり込むだけに感情移入できるキャラクターか?

各キャラクターの特性・特徴、またデッキ内容を知ることによりシステムのとっつきにくい点は解消されていくのでしょうが、ゲームにやりこむだけの魅力があるかという点は気になります。ソロプレイではなく、対戦をするのであれば、自分以外に他にプレイする人も含めて、やりこんでいく必要があるでしょう。

マニュアル冒頭やキャラクターカードには世界設定、各キャラクターがおかれているシチュエーションといった設定関係の情報が記載されているのですが、これがあまりうまくありません。設定が不十分なので文章が断片的なのか、その逆なのかはわかりませんが、少なくとも感情移入してやりこんでいくには少々魅力が弱いように思うのです。もちろん美麗なイラストがついているので、文章ではなくビジュアルからはいるということなのかもしれません。いやいや、そもそもキャラ設定や世界設定はフレーバーじゃないの?ということなのかもしれません。

 

専用デッキのカード量について

ゲームを楽しむには各キャラクターの専用デッキへの理解が必要という話を持ち出している点と相反しますが、デッキのカード枚数はもう少しあったほうがよいかもという印象を受けました。
プレイ中、ゲーム中、カードの「廃棄」が進むとデッキの残枚数が少なくなり、同じカードが何度も登場することになるので興が冷めるところがあります。

もちろんデッキのカード枚数を増やすとカードに余裕が出てくるため、「遺物」の発動にはカードの「廃棄」が必要というジレンマが緩くなり、ゲームとしてのバランスを崩すことにつながる懸念もあります。なかなかに難しいところですね。

(終わり)

 

 

 

 

 

*1:これは弊害もあり、カードの「廃棄」という同じ効果を得る場合でも、実施するアクションがキャラクターによって異なるため、プレイ中、相手が何をしているのか、何をしようとしているのがわかりづらいのです

*2:驚くことに各キャラクターの専用デッキに含まれるカード種類は異なります

「フランス革命 1789」(ゲームジャーナル)をプレイする

 

本作は、周囲でも評判が高い、フランス革命を扱ったマルチプレイヤーのゲームです。2人からプレイ可能で、今回は最大人数である5人で対戦しました。

1789年に始まったフランス革命を、革命が発生した絶対王政の状態からナポレオンが登場する帝政時代までを、全5ターンで扱っています。プレイヤーはこれらの一連の過程の裏で複数の派閥を操る黒幕のような存在(!)となります。

 

 

 

 

ゲームシステム

基本システム

各ターンの最初に、プレイヤーはそのターンに登場するキャラクターやイベントが記載されたカードを① 競りにて落札し、手札とします次に② 手札となったカードを用いてアクションを実施していきます

アクションは手札の枚数分実施できますので、競りの段階で多くのカードを落札していたほうが手数が増えることになります。一度競り落としたカードは、そのキャラクターが死亡するなどして除去されない限り、手札に残りますので、ターンを追う毎に手札=手数が増えることになります。

各ターンの「競り」に登場するキャラクター&イベントカードは決まっており、例えば第1ターンは「絶対王政」の時代ということで、キャラクターとしては、ルイ16世マリー・アントワネットなどの王政関係者の他、革命初期に活躍したラファイエット、バルナーヴなどがカードとして登場します。

各ターンに発動できるアクションには、次の2つがあります(2つをあわせて、手札のカード枚数分実施できます)。

  • 共通アクション
    誰にでも、共通的に実施できるアクション
    発動に資金が必要なため、直前の「競り」で手元資金を使い切ると発動したくでもできなくなります。発動できるアクション種類は、「政体」によって異なります(マップ上に記載)。

  • カード固有のアクション
    手札にあるカード固有のアクション
    固有アクションはカードによって異なり、強力で独特な内容のものも少なくありません。強力な能力があるカードの入札金額は高騰します。カード固有アクションの発動には資金は必要ありません

 

発動したアクションによってはプレイヤーはVPを得ることができるものもあります。
カードの機能にはアクション関係の他にもいくつかの効果があります。

  • 関連性が高いカードの「競り」において、落札金額を割り引くことができる
  • 各政体に指定されたキャラクターカードを保有している場合、その「政体」のターン終了時にVPを得ることができる

例えば、「ルイ16世」や「マリー・アントワネット」は「絶対王政」を代表するキャラクターカードですが、王政を支援する「フェルセン」のカードを落札する場合、金額が割り引かれます。

またターン終了時にそのターンの「政体」が「絶対王政」だった場合は、「ルイ16世」や「マリー・アントワネット」のカードを保有しているプレイヤーはVPを得ることができます。

 

政体と共通アクション

政体として、「絶対王政」「立憲君主主義」「共和制」「寡頭制」「帝政」「共産主義」の6種類が用意されています。
それぞれの「政体」により、実施できる「共通アクション」が異なります(マップ上に記載)。

共通アクションのひとつである「投票アクション」によって次のターンの「政体」を選択、投票することができます。得票が多かった「政体」が次のターンの政体として選ばれます。

ターンの終了時に、そのターンの「政体」によって、VPを得ることができるキャラクターが指定されています(マップ参照)。

 

政体が「共和制」になると、いかにもフランス革命らしく「逮捕」や「処刑」といったアクションも登場します。「逮捕アクション」では、キャラクターを逮捕し投獄できます。投獄中のキャラクターはほとんどのアクションを実施できなくなります。さらに「処刑アクション」により、投獄中のキャラクターをゲームから除去することができます。
「逮捕」や「処刑」を逃れるためには、「亡命アクション」があります。亡命したキャラクターは実施できるアクションが限定されます(海外から反革命派の軍勢を引き入れる「派兵工作アクション」のみ)。

「共和制」はどのプレイヤーもこうしたアクションの実施が可能となるため、粛清の嵐が吹き荒れることになるかもしれません。

 

マップ自体はコンパクト。
「政体」ごとに選択できる共通アクションや、ターン終了時にその「政体」が選定されていた場合にVPを得ることができるキャラクターが記されていて、わかりやすい。
プレイアビリティは非常に高いです。

 

フランス国内のエリアの確保

フランス国内はパリを中心に8つのエリアに分かれており、支持をとりつけることにより副収入やVPを得ることができるようになります。
エリアの中には、反革命の諸外国の軍、ナポレオン時代に発生する対仏大同盟軍の侵入や、王党派の反乱が勃発する場所もあります。一度、侵入・勃発した軍勢はフランス軍の「派兵」により鎮圧されない限り、隣接するエリアへも広がるなどすることもあります。

 

プレイ

写真などを撮っていないため、文章のみで簡単に...。
細かい点は正しくないかもしれませんのご容赦ください。

 

第1ターン

5人プレイ。プレイヤーは毎ターン10ポイントの定常的な収入を得、カードの競りやアクション実施を行います。

第1ターンは「絶対王政」からはじまります。

第1ターンの競りにかけられるカード枚数はゲーム中、最も多い8枚です。登場するカードは決まっているのですが、「競り」の順番はランダムです。

ポイントを張り気味の他プレイヤーに押されて、第1ターンの落札カードは「マリー・アントワネット」1枚になってしまいました。ただ彼女、固有能力はないのに加え、一部の共通アクションも実施できないという政治には全く向かないキャラ(マリー・アントワネットが王政を主張して地方遊説を行うなど考えにくいですよね。道理で落札金額が低かった・・)。

政体が「絶対王政」のため、ターンの終了時に「マリー・アントワネット」により、VPを獲得。余った資金は次のターンに残します。

 

第2ターン

第1ターンの投票の結果、第2ターンは「立憲君主制」からはじまります。王をいだいたまま民主化をすすめようとした中道的な政策です。史実では革命勢力が先鋭化していき、こうした中道的な意見は影を潜めることとなります。

第2ターンに登場するのは、ロベスピエール、ダントン、マラー、ミラボーなど革命を主導した錚々たるキャラクター。それぞれ個性ある、ケレン味たっぷりの固有能力が付されています。


第1ターンに1枚しか落札できなかったこともあり、張り込んで「ロベスピエール」を落札。ロベスピエールの固有能力は「投票アクション」にて「共和制」への投票が1票ではなく、3票になるというもの。粛清の時代「共和制」に強力に導こうとする能力です。

ただこのターン、すでに「立憲君主制」への投票が3票を越えていたため、「ロベスピエール」の固有アクションの発動は見送り、通常のアクションを実施します。

 

第3ターン

政体は立憲君主制

落札したキャラクターは、「サン・ジュスト」と「フェルセン」でした。

サン・ジュスト」はルイ16世を処刑にすることを決するきっかけとなった演説を行うなど、多数の処刑を実施し、恐怖政治を先導したことで知られます。最期はロベスピエールとともに自身も処刑されるのですが、その時点でわずか26歳だったという人物です。
カード固有の能力は「処刑」。政体が「共和制」ではないときでも「処刑アクション」を発動できます。さらにもうスキルを持っており、フランス国内に侵入した外国軍や叛乱軍に対して鎮圧のための「派兵」を起こすことができるというものです。

フェルセンはスウェーデン貴族、マリー・アントワネットと親しかったことから愛人説もある人物ですが、ChatGPT先生によれば真偽は議論が分かれているとのことです。囚われの身となっていたルイ16世一家を秘密裏に国外に脱出させようとして失敗したヴァレンヌ事件の首謀者として知られています。
カード固有アクションは「亡命」。共通アクションとして登場する「亡命アクション」と異なり、発動に資金が不要な点が優れています。ただこの人も貴族出身ということからか、マリー・アントワネットと同様に遊説や投票などの通常の政治的な共通アクションを発動することはできなくなっています。

 

このターンに登場し、他のプレイヤーが落札していた「フーシェ」がカード固有アクションを使い、他プレイヤー所属の「ダントン」を「逮捕」しました。
「ダントン」はマップ上の未支配のエリアを強制的に支配下にできるという「弁舌」スキルを持っています。革命の敵とばかりに、すかさず「サン・ジュスト」はカード固有アクションにより「ダントン」を「処刑」します。

「フェルセン」は固有アクションにより「マリー・アントワネット」を「亡命」させます。「マリー・アントワネット」は国内での政治能力はないのですが、諸外国へフランスの革命勢力に対抗する軍勢を送るように工作する、「派兵工作」を実施します。

続く政体は「寡頭制」に決まります。

 

第4ターン

「ナポレオン」を落札。これで続く第5ターンの「政体」が「帝政」になれば一挙に10VP獲得できます。

ロベスピエール」は亡命を選びます。

他プレイヤーが出した「ヴァンデの反乱」カードにより、支配下においていたナントやボルドーに王党派の叛乱軍が出現します。手札の中に王族や王政支持者がいても、王党派の反乱は起こってしまうようです。王党派の叛乱軍が「マリー・アントワネット」を奉じてパリに攻め上るといった展開を夢想していたのですが、手札のキャラクターとイベントとの関連はなさそうです。

マリー・アントワネット」は共通アクションにより「帰国」し、1VPを獲得。

ナポレオンは固有アクション「クーデター」を発動。次のターンの政体として「帝政」は3票を獲得します。
別の「政体」へ投票することで、ナポレオンによる「帝政」を阻止するプレイヤーがいなかったため、続く政体は「帝政」に確定しました。

 

第5ターン

政体は「帝政」。

このままで終われば、ターン終了時に得られるナポレオンの10VPにより勝利は確実という流れでした。ところが他プレイヤーの「シャルロット・コルデー*1が固有アクション「暗殺」を発動。ナポレオンは暗殺され、除去されます。ターン終了時の10VPの獲得はなくなります。

ロベスピエール」は「帰国」アクションにより帰国し、1VPを獲得。「マリー・アントワネット」は、「フェルセン」の「亡命」アクションにより亡命しますが、自身が共通アクションで「帰国」を実施し、1VP獲得。「フェルセン」との連携プレーです。

反革命の諸外国軍の侵入、対仏大同盟軍の侵入、王党派の叛乱などが相次ぐ中、「サン・ジュスト」は「派兵」により鎮圧に出動します。

結果、ナポレオンは失ったものの僅差で勝利。

 

感想戦

プレイ時間は2時間といったところでしょうか。キャラクターカードの個性が強く、ケレン味たっぷりのアクションやイベントに場は盛り上がります。ゲーム内で使われるカードは32枚しかなく、ひとつのターンで競り落とされるカードは4-8枚と多くはありません。特徴があるキャラクターが登場するターンは固定ですので、各ターンでの注文カードは自然と絞られます。各ターンにどのようなキャラクターが登場するのかを各プレイヤーが理解した2回目以降のプレイのほうが盛り上がるでしょう。絶対的に強力なカードというものはないため(逆に強力なカードは、「逮捕」「処刑」などで潰される)、どのようなデッキを構築するのかを考えながら楽しめます。

評判とおりの好ゲームでした。

 

 

 

佐藤賢一の比較的新しい作品は展開がスローでかつ人物視点でみっちり書き込まれるので、初期の作品にあった面白さがないんですよね・・。本シリーズも例外ではなく、大きな流れを忘れそうになることたびたび・・。

 

*1:暗殺の天使の異名を持つ女性。ジロンド派を擁護し、山岳派のリーダーであったマラーを暗殺したことで知られる。

「CREMIA(クリミア)」(MMP)を対戦する

OCS(Operational Combat Series)の新作「CREMIA」(MMP)を対戦しました。

1941年から42年にかけてのドイツ軍によるクリミア半島への侵攻とセバストポリ要塞攻撃、さらに1943年にはじまるソ連による半島奪還の両方を扱っている作品です。

今回、マンシュタイン率いる第11軍がセバストポリの占領を目指して、クリミア半島への侵攻を開始するシナリオ1「通過儀礼(Rite Passage)」を対戦しました。

 

画像

 

 

 

 

地形・マップ

フルマップ1枚にクリミア半島全体が扱われています。
北はクリミア半島に接するウクライナ側にノガイ平原が広がり、ウクライナ戦争で有名になったヘルソンやメリトポリといった都市も見えます。
ノガイ平原に接したクリミア半島の付け根はペロコプ地峡と呼ばれ、わずか7キロの幅しかありません。
半島は西の端に有名なセバストポリ港があり、西側は細長くケルチ半島が東へ伸び、黒海の西岸にあたるコーカサス地方から伸びたタマン半島と、ケルチ海峡を経て接しています。
ケルチ海峡から上側の内海がアゾフ海、下側が黒海になります。

ユニット数は多くはないためプレイアビリティは高いのですが、他のOCS作品よりも地形や気候、登場する部隊など特別ルールが多いようにも見えます。

 

))

 

シナリオ1スタート時点の状況
ドイツ・ソビエト両軍はペレコプ地峡の北側で対峙している。
地峡は幅が2ヘックスしかないため迂回はできず、ドイツ軍は地峡を正面から攻撃せざるをえない。地峡にはソ連軍が北側と南側の二重に陣地線を設置している。

クリミア半島黒海沿岸にカラーチップを置いている場所が、占拠することで勝利得点となる港湾ヘックスになる。勝利得点は他に、セバストポリ周辺にある陣地ヘックスもまた占拠することで得点を得られる。

マップを見てわかるようにペレコプ地峡を抜けると、半島は何の防御地形もない平野部に至る。もとよりソ連軍は平野部に戦線を張れるほどの兵力を持っている訳ではないため、次に防衛線を引くことができるのはヤイラ山脈にはいってからとなるであろう。

 

両軍の兵力

ドイツ軍の第11軍は歩兵師団を中心とした編成になっており、兵力は多くはありません。史実では翌年1942年のセバストポリ要塞攻略時には大量の砲兵部隊が集められたのですが、1941年のこの時点ではそこまでの砲兵戦力を抱えている訳ではないです*1
一方のソ連軍も歩兵師団中心の編成で、装甲戦力もほとんど存在しません。わずかに騎兵師団が比較的練度が高い点が評価できるくらいです。
ペレコプ地峡の陣地に薄く展開している以外に、セバストポリはもちろん半島にはほとんど兵力はありません。このため、シナリオ開始後、半島中にわずかながら点在する部隊ユニットをかき集めることになります。

本作のマップ外の西側に位置するのですがオデッサはこの時点で枢軸軍により包囲されており、ドイツ軍がクリミア半島のあるラインを越えると(時間的経過を表す?)包囲状態にあったオデッサの地上兵力が海路で撤退してくるというイベントが発生します。オデッサ撤退軍は損害は受けているものの、部隊の練度もクリミア半島に配置した部隊よりも高く、兵力(ユニット数)もそこそこあるなどソ連軍としてはかなり期待してしまいます。

航空兵力の兵力差は顕著で、最新鋭機種が揃っているドイツ軍に対し、ソ連軍は性能も低く機数も少ないため、対抗は難しいでしょう。
なおドイツ軍の爆撃機はマップ外のオデッサルーマニアを発進基地とすることで補給ポイントを消費することなく、出撃できます。

ソ連軍には戦艦1隻<セバストポリ>と軽巡1隻がセヴァストポリ港を本拠地として登場します。史実ではマンシュタインの侵攻が開始された後にセヴァストポリから撤収し、その後は陸上への艦砲射撃を行ったり、ソ連軍による逆上陸の支援を行ったりしていたようですが、なかなか使いづらいところはありますね。

 

補給

OCSでは、補給源から前線まで補給ポイントを運搬する必要があります。
補給について言えば、本シナリオでのソ連軍は比較的余裕があるように感じます。

ドイツ軍の補給源はマップ左上にあるヘルソン付近であり、鉄道と馬車で前線まで運搬することになります。東部戦線の常で鉄道の利用にあたっては軌道幅の変更が発生します(各ターン決まったヘックス数、鉄道の補給線を延長させることができる)。

一方ソ連軍は補給源のコーカサス地方側から運搬することになりますが、鉄道とあわせ、強力な海上輸送も使うことができます。
海上輸送を組み合わせることで、半島の各所にはセバストポリを筆頭に複数の港湾ヘックスがあるため、港湾ヘックスを起点に補給線を引くことができるのです。

 

ゲーム開始時のペレコプ地峡の状況。
数字を囲ったイガグリのような図が描かれたマーカーが陣地を表す。ドイツ軍の地上ユニットは薄茶色のユニット、ソ連軍は茶褐色のユニットである。
腐海側の右端の細長い地峡にもソ連軍の陣地が配置されているが、こちら側は対岸のドイツ軍が特別ルールでしばらく移動禁止になっているため*2、無視しておいてよいだろう。

攻撃開始に備えてドイツ軍は地峡の北に爆撃機群と砲兵ユニットを集結させている。

 

ドイツ軍の入念な航空支援により第一線陣地のソ連軍部隊は、DG(混乱)状態にさせられた後、地上ユニットの攻撃により突破された。ただドイツ軍第11軍は十分な装甲部隊を有していないため、突破戦闘は発生しない。
地峡入り口にあたる2ヘックスのうちひとつを突破された事から、ソ連軍は残余の部隊を第二線まで後退させた。
戦線を整えたところで第二線の陣地線に対するドイツ軍の攻撃が開始したところ。

 

セヴァストポリ港とその周辺に配置された陣地マーカー。陣地マーカーのレベル「4」はOCSの中では最強レベルなので、これがセバストポリ要塞ということになるのだろう。
シナリオ開始時点では部隊が少なく、セバストポリ周辺の”要塞”ヘックスはガラガラの状況。

この後、オデッサから海路で撤収してくる部隊(当時、オデッサは枢軸軍に包囲されていた)や、ペレコプ地峡などからの撤収してきた部隊で埋めていくことになる。

 

今回のプレイは、時間切れ終了となったが、終了時点の状況。

ペレコプ地峡の二重の陣地線を突破された後、ソ連軍は前線を下げ、ひとつはセバストポリにつながるルート途中、ヤイラ山脈にさしかかるライン、またセバストポリ港周辺の陣地ヘックスに部隊を展開させた。もうひとつはケルチ半島の付け根にも弱いながらも防衛線を設定した(下の写真参照)。

包囲下のオデッサから海路で撤退してきた部隊をセバストポリ周辺に配置している。

 

季節は10月にはいり、天候は不順となっていく。
時折降る雨により土地は泥濘(Mud)状態になり、自動車化部隊を中心に、移動力が大きく阻害される。影響を受けるのはソ連軍も同様だが、ソ連軍はもともと徒歩部隊が多いため、移動という観点では影響は小さい。

 

 

感想戦

OCSとしてはユニット数も少なく、プレイしやすい作品になるのではないでしょうか。地形としても面白く、これは各シナリオを挑戦してみたいと思わせてくれます。よい作品です。

 

 

 

*1:OCSのゲームシステムでは砲兵部隊の砲撃は膨大な補給ポイントを消費するため、ドイツ軍による第二次セバストポリでのドイツ軍の補給がどのように描かれているか、興味深いです

*2:ノガイ平原側でソ連軍の反抗作戦が実施されていた関係?

【まとめ記事】OCS:OPERATION COMBAT SERIES(MMP)関係記事

OCS(OPERATION COMBAT SERIES)は、MMP/The Gamersから出版されている作戦級ゲームのシリーズです。

1992年より現在まで20作品がリリースされています。現在(2024年1月時点)MMP社のHPから購入可能なのは6作品(プレオーダー中の2作含む)なのでそれほど多くはありません*1

第二次世界大戦時の欧州戦線をテーマにした作品が多いですが、太平洋戦域ではビルマ戦線を扱った「BURMA」が発売済、開戦劈頭のフィリピン戦線を扱った「LUZON」が発売予定となっており、デザイン中の作品として、「MALAYA」、「SHANGHAI‐NANKING 1937」がラインナップにあがっているようです。

 

基本となるシリーズルールは同一で、各作品毎に個別ルールが用意されています。

陸上戦闘が主ですが上陸作戦が関係する作品では艦艇ユニットが登場するものもあります。

陸上ユニットのスケールは1ユニットが連隊単位で、中隊・大隊規模の部隊ユニットもあります。

航空ユニットは1ユニット=20~45機ということなので、1個飛行中隊/飛行戦隊規模といったところでしょうか。機種毎にユニットが分かれているところも特徴です。

 

1ヘックスは5マイル(8キロ)が標準

補給ポイントと補給ルールが独特で、移動や戦闘(防御戦闘含む)、砲撃、航空機の整備などで補給ポイントを消費し、補給ポイントを補給源から消費地まで運ぶ必要がある点
またZOCが弱いため、戦線をうまく張らないと、すり抜けられてしまうので注意が必要です。

 

 

KOREA

 

Blitzkrieg Legend


SMOLENSK


TUNISIAⅡ

 

CRIMEA


 

 

 

OCSを特集した雑誌


OCSをプレイする上で必ず見たいサイト

 

 

(以後、適宜追加します)

 



*1:過去作を包含する形で再デザインされる作品もあります