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『BURNING BANNERS』(Compass Games)を対戦する【4戦目】シナリオ12・17

ファンタジーマルチプレイ

 

『Burning Banners』(Compass Games)を4人で対戦しました。

 

本作は今までも複数回プレイしていますので、ゲーム内容の詳しい紹介は過去記事をご参照ください。

 

種族の紹介

『Notebook LM』でインフォイラストレーションんを作成したら非常に出来がよかったので掲載します。

 

第1戦:シナリオ12「ゴブリン全盛期」

侵略側:シャシュカ王国(ゴブリン)、闇の軍勢
抵抗側:オースボーン(ドワーフ)、東方帝国
担当勢力:闇の軍勢

 

シナリオ概観

シャシュカ王国を構成するゴブリン族が大挙してフィヨルドランドへ侵入しました。フィヨルドランドは滅亡の縁に立たされ、ゲーム開始時点では小島の港を1か所保持するのみという状況です。ゲームにはフィヨルドランドの軍隊の残党が登場しますが、東方帝国のプレイヤーが操作します。
シャシュカ王国は続けて南方の東方帝国領内へ侵攻しようとしたところ、東方からオースボーンの救援軍が到着しました。シャシュカ王国は正面の東方帝国に加え、側面からのオースボーンの攻勢にも対応しなければならないでしょう。

 

闇の軍勢という勢力

闇の軍勢は、本作の中でも特に癖の強い勢力です。

  • 「居住地」をほとんど持たない
    自前の居住地を持たず、他勢力の居住地に生成される「集結地」から兵力を動員します。性質上、ゲリラ的な運用が基本になります。
  • 制限付きだが厄介な兵種構成

     多くの兵種が「野生」タイプで、居住地の占領などに制約があります。一方で「飛行」能力を持つユニットが多く、機動性は高めです。個々の戦闘力は高くありませんが、「集結地」から動員できるため、相手からすると安全な自国内など自由に軍隊が湧いてくることになり、嫌らしい配置が可能です。

  • 代表的ユニット:野ネズミの群れ

     他勢力の一般兵に相当するユニットですが、
    ・耐久力はなく、損害を受けると即除去
    ・しかし「先制攻撃」能力を持ち、攻撃力は黒ダイス1個と強力という極端な性能をしています。どこにでも設置可能な「集結地」から突然現れ、先制攻撃で相手を除去しうるため、対戦相手から見ると非常に鬱陶しい存在になります。

  • 特殊能力「奴隷化(Enslave)」

     成功すると、他勢力の軍隊ユニットを1個支配下に置くことができます。奪われた側が一気に崩れる危険性をはらんだ能力です。
    (他勢力には全く存在しないタイプの能力のため、「闇の軍勢」を担当する中では発動が最も楽しみな技でもあります)。

 

シャシュカ王国の宿命

シャシュカ王国(ゴブリン)は、経済面でも非常にピーキーな勢力です。

  • 他の勢力は支配下の居住地から定常収入を得ますが、シャシュカ王国は中立または他勢力の居住地を占領した際の「略奪」による一時収入のみ
  • さらに、支配下にある居住地1か所ごとに維持費が発生し、これを支払えなくなった時点で王国は崩壊します。
  • 居住地は動員やユニット回復に必須なため、最低1か所は保持せざるを得ず、何もしなくても毎ターン出費が続きます。

結果としてシャシュカ王国は、焼畑農業のように占領と略奪を続けなければ生き残れないという、非常に攻撃的かつ不安定な運命を背負っています。

 

プレイの流れ

マップは縦長で、地形の関係から湾を挟んで上下2つの大陸に分かれています(海上移動は可能)。

下側(南側)の大陸:シャシュカ王国 vs 東方帝国

上側(北側)の大陸:シャシュカ王国 vs オースボーン救援軍

闇の軍勢:南側の港と島嶼部を確保

という構図で戦線が形成されました。

 

今回のゲーム終盤、南側の大陸の状況(上のマップと向きが異なるので注意):

大動員を実施し、戦力を充足させたシャシュカ王国は南下を試みますが、戦力を整えた東方帝国による防衛線を前に前進を阻まれました。進撃の停止はシャシュカ王国の「崩壊」につながります。

茶色:シャシュカ王国(ゴブリン)  水色:フィヨルドランド
紫色:東方帝国  赤色:闇の軍勢

 

結果

定常収入によって安定的に戦力を増強できる東方帝国・オースボーンに対し、シャシュカ王国が新たな居住地を確保できなくなった時点でゲーム終了としました。

戦略の工夫次第で可能性はあるのかもしれませんが、シャシュカ王国を維持しつつ2勢力を同時に相手取るのは相当な高難度に感じられます。

闇の軍勢としても、もう少しうまく介入できれば展開は変わったかもしれませんが、
牽制するには戦力不足でした。

 

 

第2戦:シナリオ17 不死の皇后

侵略側:東方帝国、闇の軍勢
抵抗側:オースボーン(ドワーフ)、フィヨルドランド
担当勢力:オースボーン

 

シナリオ背景とバランス

魔女(本作ストーリーにおける諸悪の根源)に操られた東方帝国の皇后が皇帝を殺害。
東方帝国は侵略側として動くことになります。

一見変則的ですが、正統派の軍事力を持つ「東方帝国」と「オースボーン」がそれぞれの陣営に分かれるため、実はバランスの良いシナリオになっています。

侵略側:
東方帝国(正規軍)+ 闇の軍勢(トリッキー)

抵抗側:
オースボーン(重装・高耐久)+ フィヨルドランド(高機動)

と、役割分担が明確な構成になっています。

参考図:「闇の軍勢」の配置位置が今回は異なりますが、他3勢力については上記の状況になっていました。

※今回「闇の軍勢」は右上の「オースボーン」の勢力圏の下あたりに展開しました。

 

オースボーンという勢力

オースボーンはドワーフ族の国家で、経済力と軍事力を兼ね備えた富裕勢力です。

居住地からの税収に加え、鉱夫ユニットを配置することで鉱山収入を得られます。

一般兵クラスの「鉱夫(Miner)」は戦闘力こそ白1個と最低限ですが、

  • 動員コストが安い
  • 2ステップユニットで打たれ強い
  • 経済基盤にも貢献

と、非常に優秀な存在です。

最強ユニット「Storm Giant」は黒3・白3というゲーム屈指の戦闘力を誇ります。

 

展開

今回はゲーム会のリアルイベントの都合で時間が限られており、各勢力が勢力圏を広げ、本格的な衝突が始まる直前で終了となりました。

今回の終盤図:前掲のマップとは逆向きでオースボーン側から全体を俯瞰しています

東方帝国対フィヨルドランド、オースボーン対闇の軍勢といった対決状態になっています。オースボーンは種族固有の特殊能力カードを入手したことにより、山岳地帯や敵対する軍隊ユニットを無視した高速移動が可能となっており、実はこのとき「Storm Giant」と英雄ユニットのスタックにより、「東方帝国」の首都を急襲することを画策していました。ゲーム終了のため未遂に終わりました。

灰色:オースボーン  水色:フィヨルドランド
赤色:闇の軍勢  紫色:東方帝国

 

まとめ

面白い作品です。比較的手軽なマルチプレイヤーによるファンタジーウォーゲームとして楽しめます。

多彩なシナリオと特色ある種族が登場するマルチプレイヤーゲームで、ルール難易度も高くはありません。コンポーネントも良く、気持ちよくプレイできます。
若干侵攻側の勢力はトリッキーな分、扱いが難しいところはありますが、それでも全体のバランスは良いのではないでしょうか。
Compass Gamesからは種族の追加を行うエキスパンションのリリースが発表されていますので、そのあたりの調整がはかられているとよいかなと考えます。

(終わり)