朝鮮戦争の仁川上陸作戦以降、38度線を超えて北進する国連軍と人海戦術を駆使する中共軍の戦いをやってみたい。さらには上級ルールを導入することで、”核戦争の淵”を見てみよう、という不謹慎な動機から「The Korean War」(Compass Games)をDさんと再戦することにした。
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第2ターン(1950年7月)
第1ターン、韓国軍はすべてのユニットの活性化する前のタイミングで強制的にターンが終了したことから、部隊移動を完了させる前に第2ターンを迎えることとなった。*1
第1ターン終了時の状況。ソウルの南、北朝鮮の侵攻路を横切るように流れる漢江は無防備な状態のまま第2ターンを迎えることになった。
第2ターンまでは、先行してアクティベーションを実施できるイニシアティブは北朝鮮が保持している*2ため、先手は北朝鮮軍が握った。前のターン、強制終了状態であった韓国軍は戦線の移動や部隊配置が不十分な状態のままで北朝鮮軍の新たな攻撃を受けることになる。
北朝鮮軍は最初の活性化で、韓国軍ユニットが配置されていない場所から漢江を渡河させ、渡河攻撃のペナルティを受けることなく、ソウル南岸の韓国軍部隊ユニットを除去。進撃路を確保したことにより、北朝鮮軍の精鋭は続々と国道を南下しはじめた。
前のターンから引き続き、韓国軍は不十分な状況から開始することになる。
漢江を突破されると遮る地形は少なく、韓国軍の歩兵連隊単発では一時的な足止めにしかならない。
漢江を突破した北朝鮮軍の先鋒は水原の南方で韓国軍歩兵連隊の足止めに遭うも、すぐに撃破する。
北朝鮮軍の先頭に立った2個歩兵師団は勝利ポイントの対象都市のひとつである大田に取り付き、守備の韓国軍を撃破すると大田に入城した。
大田から東南に伸びる街道は永同・金泉。さらには勝利ポイント都市の大邸を通り、最終的に国連軍の補給源となる釜山に続いている。大田の占領はいわば、大邸・釜山へ続く街道の玄関を占拠したようなものだ。
第1アクションフェイズ終了時。
韓国軍は一斉に後退し、山間地に防衛線を張るように動いた。退路を失った韓国軍歩兵連隊1個が水原と大田の中間位置に進出。東海岸(日本海側)では、北朝鮮軍が韓国軍の連隊を後退させ、前進を実施。
1ターンはひとつの政策フェイズと2個のアクションフェイズに分かれている。
政策フェイズは上級ルールを用いた国際情勢に関する操作を行うフェイズになる。
2つのアクションフェイズは全く同じ内容なので、作戦レベルでの操作は実質1ターンの間に2回行動を実施できることになる。
第2ターン第2アクションフェイズは開戦時の特別ルールの適用がされる最後のターンにあたる。北朝鮮軍としては補給を気にせずに突進できる最後のターンであり、また無条件にイニシアティブを握れるのも最後だ。よってこのフェイズ、北朝鮮軍は可能な限りの突進を行うこととにする。
一方の国連軍は、増援として登場するアメリカ陸軍歩兵師団の扱いに迷っていた。師団単位で登場するこれらの部隊を師団単位で配置するのか、連隊単位に分割するかだ。
師団単位で使う時の戦闘力と、連隊単位に分割した際の数値を比べると、師団として1個ユニットとして扱ったほうが戦闘力が高いのだ。連隊単位に分割配置するのはどうにも損をしているように見えるというのだ。だが、前線の状況は四の五の言っていられる状態ではなかったのも事実であった。
第2ターン第2アクションフェイズの状況。
北朝鮮軍の南進は続き、国連軍は金泉や大邸に塹壕や陣地を構築しはじめた。
第3ターン(1950年8月)(途中まで)
このターンより通常の補給ルールが適用されはじめる。
これまで補給線を無視して前進できた北朝鮮軍はとたんに「補給集積所(Depots)」との距離や集積所に届いた補給ポイントを意識して作戦をたてる必要がでてくる。
さらに第2ターンより本格的に参戦している国連軍航空戦力による補給妨害や交通妨害も頭が痛い足かせになってくる。
第2戦での戦訓を生かして「補給集積所」の場所は1ヶ所に集中させた。複数に分割してカバー範囲を広げる一方で受領できる補給ポイントを減らすよりも、集積所を1ヶ所に集中させることにより確実に補給ポイントを受け取ったほうが、多少補給線が届きにくい場所ができたとしても全軍ベースで見たときには補給状態は良くなることがわかったためだ。
国連軍は配備されたB-29を補給妨害に投入するも効果があまりなく(ダイスにより判定する)、北朝鮮軍は大田付近に集中して設置した「集積所」に補給ポイント「2」を受領する。
北朝鮮軍は受領したポイントをすべて投入することとし、「強襲攻撃(ACCEL ATTACK)モード」を可能とする。これにより「集積所」に近い位置にいる部隊ユニットは攻撃力を「1.5倍」にできるようになる。また距離が離れているユニットも攻撃力を「1/2倍」にすることなく「1倍」のままで攻撃を行うことができるという状況だ。
一方の国連軍は「集積所」は選択の余地なく釜山の1ヶ所としたが受領ポイントは「1」。投入した補給ポイントが大きいことからイニシアティブは北朝鮮軍が獲得した。これで行動を先に実施できるようになる。
第3ターン冒頭の展開。攻撃力を1.5倍にできるという「強襲攻撃」の効果を最大限活かすべく、北朝鮮軍は集積所からの補給範囲内の全軍で積極攻勢を継続する。
光州から半島南端を周り、海岸沿いに馬山を攻めるべきか、大田から山間部を通って大邸を目指すルートを主にすべきか決めかねていた。最短ルートは当然、大邸を通る山間部ルートだが、2回目の対戦の際には国連軍に河川沿いに堅牢な陣地からなる戦線を構築されてしまい、補給状態がよくなかったことも相まってどうにもこうにも攻撃が頓挫してしまった事はマイナスだ。
(つづく)