ASL SK#4 三戦目はシナリオS65「TAKE IT BACK」です。
1942年9月13日、場所は運命のガダルカナル島。12日夜間よりはじまった川口支隊による第1次総攻撃、通称「エディソン丘の戦い」の一場面を描いたシナリオと言えましょう。
前日12日に日本軍に占領された地点をとりもどすべく命令を受けたアメリカ軍約2個小隊が、日本軍の急造陣地を奪還(TAKE IT BACK)するべく攻撃するという内容です
■ 前段の話
ガダルカナル島の戦いは1942年8月の連合軍の奇襲上陸にはじまります。
海では第一次ソロモン海戦にて戦術的大勝利を収めますが、陸では急遽投入された一木支隊900人による攻撃は失敗、同部隊は壊滅。
9月にはいり第二次ソロモン海戦が発生。つづいて投入されたのが川口支隊約4000名+αになります。
川口支隊はジャングルの道なき道、はたまた地図もどこまで整備されていたのかといったところを超えて、進軍します。複数に分散した進攻だったため攻撃開始もバラバラとなった状態で開始します。
この時、沖合では海軍の駆逐艦が接近し、艦砲射撃の支援を行ったという記事をどっかで見たけどどれだっけ
■ プレイ
使用するマップは実質ハーフマップサイズ。小さいです。
林ヘックスだけではなく麦畑ヘックスもジャングルに見立てられます。マップの8割超はジャングル地帯です。しかもアメリカ軍の侵攻方向には移動に利用できる小路すらありません。ジャングルをかきわけて進む必要がありそうです
アメリカ軍の勝利条件は定められた日本軍陣地(ヘックスが指定されているだけで特に追加の防御効果はありません)5ヘックスのうち4ヘックスを占拠する必要があります。
アメリカ軍の敵は日本軍はもちろんですが、この移動を妨げるジャングルと短い時間でしょう。
当方はアメリカ軍、Nさんが日本軍を担当。
日本軍は一部部隊の隠蔽配置が認められています。
アメリカ軍は火力にものを言わせての、力押しを選択。
アメリカ軍から見て手前側の陣地へ進行するのと同時に、盤端近くの開豁地ヘックスを利用してジャングル奥近くまで部隊を進めます。
HIPされていた日本軍部隊も含め接敵がはじまります。
ただ日本軍部隊は防御のため分散配置されているので、怖くありません。アメリカ軍は火力にものをいわせて、白兵戦も厭わず日本軍分隊を個々に排除していきます。
ASLは作戦級ではないのでZOCはありません。まして全面ジャングルなので射線も通じないため、日本軍がいるヘックスの脇をすりぬけるように、アメリカ軍は前進します。浸透作戦です。
少々調子にノリすぎて日本軍を超えるように前進したところで退路をたたれ、そこで射撃を受けモラルチェック結果として士気喪失が発生し、潰走できずに除去された分隊もあったりしましたが。
結果は勝利条件の達成が難しいと判断したアメリカ軍が投了。
3箇所までは占拠のメドがたったのですが、4箇所目までは近づけていもいないという結果。
ターン数短すぎです。作戦研究が必要ですね。
短いのですぐにプレイできる点はよいシナリオです。
■ 後段の話
川口支隊を扱ったシナリオはもう1篇ありますので詳細はそちらで。
本シナリオの後の攻防で同支隊は壊滅的損害を受けて撤退することになるのですが、この攻撃1日目の時点では一部の部隊は飛行場近くまで取り付いているんですよね。それがこのアメリカ軍による奪還シナリオになっている。
もともとアメリカ軍の上陸軍が1万を超えたのに対し、一木支隊900人、川口支隊でも4000人と半分以下しか送らず、いわゆる兵力の逐次投入による失敗パターンとして語られるわけですが、それでも日本軍はこのとき一角まで取り付いているんですよね。なんとかならなかったものか・・と。