Advanced Squad Leader Starter Kit(以降、ASLSK)シリーズの表題シナリオ集が出ましたので売り切れになる前に入手しました。
新マップ2枚(i、j)、シナリオ8本収録。
シナリオは多岐に渡り、アメリカ軍・イギリス軍・ノルウェー軍・ソ連軍・中国軍の連合軍と、大日本帝国陸軍・同海軍(陸戦隊)・ドイツ軍の枢軸軍との間に起こった、オスロからナイメーヘンからマニラまでのアジアと欧州を舞台にした、時代としては1937年から1945年までをカバーしている、とのこと。
上半分の全面を麦畑で覆われたようなマップがマップi、市街地マップがマップjとなっている。
シナリオS82 Four Hours More
1938年3月、支那事変、徐州会戦に先立つ時期に行われた戦いを描く。古い城壁に囲まれた街を守る中国軍に対して、日本軍(第10師団)が攻撃を行う。
両軍とも歩兵主体(日本軍は連隊砲装備)。両軍とも分隊数が多いです。
※ シナリオカードにかかれている地名は綴間違いのような感じがします(またはGoogle Mapにも収録されていないような古い地名か)
シナリオS83 Off To Oslo
1940年4月、ノルウェー バールム
ドイツ軍によるノルウェー侵攻時の戦い。
動員されたノルウェー軍歩兵部隊が守る拠点をドイツ軍歩兵部隊が攻撃します。
両軍とも歩兵ユニット+支援火器のみが登場します。
シナリオS84 Unsufficient Resolve
1941年8月、ソ連 クラピヴィンスキー
独ソ戦初期です。モスクワを目指して進撃するドイツ軍に対する防衛戦です。
場所は照合できませんでしたが、スモレンスクに続く途上のようですのでモスクワ攻略ということになるのでしょう。
ソ連軍が守る村にドイツ軍の戦車を擁した歩兵部隊が攻撃します。
ソ連軍はHIP配置。対戦車砲を擁します。途中でBT-7、KV-1の増援が来ます。
ドイツ軍は歩兵部隊+Ⅲ号戦車、Ⅱ号戦車複数台
戦車戦必至のシナリオです。
シナリオS85 Tiger's Roar
1943年1月、ソ連
ドイツ軍北方軍集団によるレニングラード包囲に対してソ連軍が解囲を目指して行った「イスクラ作戦」を扱います。あまり見かけない舞台ですね。
戦車に支援されたソ連軍部隊が盤端からの突破を目指します。
ソ連軍にT34/76、ドイツ軍にティーガーⅠ、Ⅲ号戦車等が登場。
この作戦の後、レニングラードは少しだけ補給線が届くようになったとのことです(完全解囲は翌年にずれ込む)。
シナリオS86 Going Command
1944年6月、オクトヴィル、フランス
ノルマンディー作戦の直後のシェルブール付近における戦闘です。
市街地マップを用いて、ドイツ軍の2線級歩兵部隊が守備する市街地を、イギリス軍コマンドとアメリカ軍歩兵が攻撃するというシナリオです。両軍とも歩兵のみ登場します。分隊数も少なく、マップも限定的な小規模なシナリオです。
シナリオS87 Straight And Fast
1944年9月、ナイメーヘン、オランダ
マーケットガーデン作戦におけるナイメーヘン付近の戦闘を扱っています。
ドイツ軍武装親衛隊が守備するエリアを、アメリカ軍第101空挺師団の部隊と、イギリス第30軍団の部隊が攻撃するという大きめのシナリオです。
ドイツ軍には88ミリ高射砲の他、対戦車砲、機関砲が登場。対する連合軍側はイギリス軍に、シャーマン・ファイアフライ他複数のタイプのM4が登場します。
シナリオS88 The Down Payment
1944年12月、Gey、ドイツ
ヒュトゲンヴァルトの戦い。
ドイツ軍歩兵部隊が守備するエリアをアメリカ軍が占拠するというシナリオ。
ドイツ軍は国民擲弾兵部隊ということで2線級部隊、かつ武装も支援火器のみと貧弱。一方のアメリカ軍は歩兵主体ながら、M4も登場します。
ドイツ軍が弱体にも関わらず、7ターンと長めのシナリオになっているためけっこう陰惨な戦闘になりそうな予感。
シナリオS89 Havoc At The Hospital
1945年2月、マニラ、ルソン島、フィリピン
マニラ市街戦です。市街地マップを使います。
日本軍は駐留の特別陸戦隊を基幹にフィリピン付近で沈没した各種軍艦(武蔵、熊野、最上、木曽、鈴谷、他駆逐艦等多数)の乗員から編成された「マニラ海軍防衛隊」です。支援火器を多数装備していますが、部隊数自体は多くはありません。
一方のアメリカ軍は歩兵を主体に戦車も登場します。
ちょうどプレオーダーが進行中のヒストリカルASL「Sword and Fire : Manila」の先駆けとなるシナリオといったところでしょうか。
感想
ざっとシナリオカードを中心にななめ読みで紹介しました。
注目は日本軍シナリオが2本はいっていることですかね。他にも、両軍に戦車が登場するため戦車戦必至のシナリオや、ティーガーⅠやKV1など重戦車クラスも登場している点も注目ですかね。イギリス軍とアメリカ軍の両方が登場するシナリオというのも目新しく感じました。
目下、ASLやASLSKの対戦予定はありませんが、こうしてカードを見ていくだけでもプレイしたくなります。