Their Finest Hour -歴史・ミリタリー・ウォーゲーム/歴史ゲーム -

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「RIFLES IN THE PACIFIC」(BONSAI GAMES)をプレイする(1/2)

第二次世界大戦における太平洋戦線を舞台にした戦術級のソリティアゲーム「RIFLES IN THE PACIFIC」(BONSAI GAMES)をプレイした。
普段、ソリティアゲームは好んでプレイする訳ではないのだが、このゲームでは日本軍の操作ができること、さらに日本軍として海軍陸戦隊を選ぶことができることがわかり、俄然興味が湧いた。

戦術級のソリティアというと古くは「アンブッシュ」シリーズ(VG)、最近でも「COMBAT!」(COMPASS GAMES)などいずれも連合軍側だけの操作が可能となっている。基本、枢軸軍はやられ役、まして日本軍に至ってはジャングルの中から突然現れる剽悍な猿の一種の扱いだろう(偏見あり)。

 

 

操作できる軍は、アメリ海兵隊イギリス連邦軍、日本陸軍日本海軍陸戦隊となっている。国ごとに用意されているシートを見ると1943年とあり、登場する国々から推測するとソロモン、ニューギニアあたりを舞台としているということだろう

ひとつのユニットがひとりの兵士を表し、操作する部隊は分隊規模。10人以下の部隊だ。

最初にポイントが与えられ、ポイントの中で部隊を組成する。ポイントは10ポイント(陸戦隊のみが12ポイント)。

 

装備ポイントは例えば日本軍であれば三八式歩兵銃をもったライフル兵は1名=1ポイント。九九式軽機関銃装備の兵士は3ポイントとなっている。支援火器系としては軽機関銃重機関銃、日本軍には重擲弾筒が登場する。他に迫撃砲、対戦車兵器として対戦車ライフル(九七式自動砲)、火炎放射器爆雷、手榴弾などが登場する。
海軍陸戦隊と陸軍は装備兵器の種類上の差はないが、装備ポイントが異なり、陸戦隊のほうがより重装備の編成が可能だ。

アメリ海兵隊イギリス連邦軍の装備も同等の装備が可能だが特に装備ポイントの関係で短機関銃SMG)の装備ポイントが、ライフルと同等の1装備ポイントで装備できる点は日本軍との大きな違いとなる。
それぞれの兵器には、射程、火力(対人/対車輌)、同時目標数が設定されている。通常のライフルでは、射程1、対人火力1だが、軽機関銃では射程2、対人火力1、同時目標数2といった性能となる。
シナリオによっては戦車も登場する。日本軍の場合は九五式軽戦車、九七式中戦車だ。



マップは特徴的。A4大のマップは背景にジャングルや海岸線を模したイラストがはいっているが、ストライプと呼ばれ6つの帯状にエリアが区切られていて、TRPGの戦術マップのよう。
プレイヤー側は一番手前のエリアに進入してくるところからはじまり、本当の地形、敵の位置、またイベントなどがそれぞれダイスの目により判定される。
ライフルの射程が1とあるのでひとつのエリアの距離は200メートル前後かと思われるが、太平洋戦域のジャングル・島嶼戦であることを考慮するともっと短く100メートル 程度を想定しているのかもしれない。



各ターンの行動フェイズにてプレイヤーは3個の6面ダイスを振り、出た目によりアクション数を決める。
1-2であればアクション無し(ハズレ)、3-5では1アクションポイント(AP)、6はボーナスAP(BAP)となる。

分隊メンバーを複数のグループに分け、アクションはこのグループ単位で実施される。1ターンの間に何回アクションを実施してもよいが、射撃・白兵戦などの攻撃を行う関係のアクションは1回だけとなる。
3個のダイスを振って、アクションを行うことができる目が出るのは2/3の確率となることからすると、グループ数は2個とするのが妥当だろう。白兵戦になった際はグループの単位で実施するので人数が少なくなると不利になる。

 

アクションは移動、カバー、射撃、回復、隠蔽など12種類あり、それぞれほとんど1APを使うことで実施できるのだが、中にはボーナスAP(BAP)を使うことにより特典効果を得ることができるものもある。移動の際に必要となるポイントは通常1なのだが、ジャングルなどの地形によってはより多くのポイントが必要となる場合がある。

 

付属するシナリオは8つ。それぞれ自軍が操る軍と、敵対勢力として登場する軍を選ぶ。キャンペーンとして8つを続けてプレイすると途中での兵士たちのスキル獲得などの成長もルール化されている。

 

(つづく)