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「RIFLES IN THE PACIFIC」(BONSAI GAMES)をプレイする(2/2)任務1:ジャングルパトロール

第二次世界大戦における太平洋戦線を舞台にした戦術級のソリティアゲーム「RIFLES IN THE PACIFIC」(BONSAI GAMES)をプレイした。
「任務1:ジャングルパトロール」を選ぶ。全10ターン。分隊を率い、ジャングルを偵察する。軍隊として日本海軍陸戦隊を選定した。

 

 

 

このゲームで海軍陸戦隊はエリート部隊扱いのようで、装備ポイントが他の軍より多い(他の軍隊が10ポイントであるのに対し、陸戦隊は12ポイント)、日本陸軍よりも一部の支援火器の装備ポイントが低いため、より多くの装備や重装備が可能となる。また白兵戦に突入する前に必要となる士気チェックにプラス修正がつくといったアドバンテージが用意されている。

軍刀を佩き拳銃を装備した分隊長1名、三八式歩兵銃装備の小銃兵7名、重擲弾筒装備の兵2名、手榴弾5発。以上で制限値いっぱいの12ポイントとなる。なお軍刀と手榴弾は白兵戦の際にプラス修正を得ることができる。

分隊長が直率する小銃兵6名からなる第1班、小銃兵1名(副分隊長)と2名の重擲弾筒兵からなる第2班の2チームに分けた。

次にマップ上の6つのエリアにイベントマーカーを1個ずつ裏返して配置する。
地形についてシナリオ毎に用意された地形決定表を用いダイスを振る。結果として疎林(ジャングル)1エリア、密林1エリアの他は開豁地と草原と比較的LOSが通りやすい地形配置になった。
ダイスにより時間帯は昼間になる(2/3の確率で夜戦扱いになる)。

 

第1ターン

ダイスによりアクションポイント(AP)は1。第1班がマップ上の一番手前のエリア#6(開豁地)に登場。ダイスによるチェックの結果、敵兵の姿なし。

 

第2ターン

APはまたもや1(ここで験を担いでダイスを変える)。
第2班をマップ上に登場させる(エリア#6)。敵兵なし(このシナリオでの敵兵の出現確率は高くない)。

 

第3ターン

APは1、ボーナスAP(BAP)が1。
第1班をエリア#5のジャングルに前進。敵兵なし。イベント等もなし。
さらにもう1ポイントを使いエリア#4の開豁地に前進。BAPは「移動」として使ったため、ボーナスとして偵察ポイント1ポイントを獲得する。偵察ポイントは名前のとおり「発見」アクションに影響を与えることができる他、蓄積しておいて「射撃」アクションなどでダイス修正として使うことができる。この後、登場した隠蔽状態の敵兵や、密林などの防御修正値が大きい地形にいる敵兵に対する射撃時に活用される。

イベントチットにより2エリア(500メートル)先に隠蔽状態の狙撃兵が大木に隠れて登場。ソリティアでなければ狙撃兵に射撃されてはじめて狙撃兵の存在に気づくということになるのだろうが、ソリティアである本ゲームでは登場が先になる。代わりに、登場した時点では「隠蔽」状態にあるため、その狙撃兵を倒すには「発見」アクションにより発見しなければ射撃などの攻撃を行うことができないのだ。

敵兵行動フェイズにて敵兵のアクションはダイスにより決められる。射程内に相手を捉えている場合は、射撃実施という結果から、狙撃兵が射撃。ランダムに目標が決められ、第1班のひとりの小銃兵が「制圧」される。「制圧」は萎縮状態のようで士気回復されないうちはユニットを戦力減退面にしておくことになる。

 

第3ターン終了時点の状況。
エリア#2に出現した狙撃兵がエリア#4にいる第1班に射撃を加え、兵士1名を「制圧」状態にした(エリア#2にある、伏射状態の兵士のシルエットのグレイのユニットが狙撃兵)。
A4大のマップは6つのエリアで分割され、プレイヤーが扱う部隊は手前の#6から登場する。赤いマーカーはランダムに配置されたイベントチット。プレイヤーの部隊が進入するとオープンにされ、シナリオ毎に定められたイベント表で確認する。「ジャングル」「草原」などと書かれたマーカーは地形マーカー。こちらもシナリオによって定められた地形判定表によってプレイ開始時にダイスによって決められる。

 

第4ターン

ダイスの結果は「6」3個。ボーナスAPが3となった。
第1班は狙撃兵がいるエリアに向けて前進(エリア#3)。2ポイント目を使い、狙撃兵に対して射撃。狙撃兵は前ターンに射撃を行っていたことから「隠蔽」状態は解けていたものの、密林+大木の地形修正、もともと防御力が高い狙撃兵に対応するため、分隊長が同伴している時に実施できる統制射撃(グループ射撃)を実施。敵狙撃兵を「制圧」、さらに個別の射撃に偵察ポイントを使うことでプラス修正を受け除去した。
第2班前進(エリア#5)。
第1班は「制圧」状態にあった兵士を回復させる。

敵兵存在チェックにて、新たに前方エリア(エリア#2)に敵小銃兵を発見。続く敵兵行動フェイズで射撃を仕掛けてくるが日本軍に損害なし。                                       

 

第5ターン

AP=1、BAP=1。
第2班がエリア#2の敵兵に擲弾筒を投射。エリア#2の敵小銃兵を「制圧」。
第1班が敵兵がいるエリア#2へ前進。

 

第5ターン終了時。第1班7名は敵兵がいるエリア#2に進入している。ところがエリア#1に新たに敵兵が登場した。

 

第6ターン

AP=3。
第1班は敵兵士へ白兵戦を挑む。1人に対する日本兵6人と人数としては圧倒しているが、その割にはダイス修正が大きくない。いずれにせよ敵兵を排除。
続く敵兵存在チェックにて前方のエリア#1(草原)に、小銃兵1名、SMG装備のリーダークラス1名が登場する。
敵兵行動フェイズにより、この敵兵はエリア#2に移動してきて第1班に白兵戦を挑んだ・・。結果、相手へは3ステップ、日本軍は1ステップを失う

 

第7ターン・第8ターン

白兵戦により敵兵を排除すると、第1班がエリア#1に到着したため、勝利条件を満たしシナリオは終了した。

 

キャンペーンゲームでは、この後、シナリオを順番にこなしていくことになる。全8本はいったシナリオは、河岸防衛、橋梁奪取、強襲上陸、敵基地強襲、敵無線局破壊、友軍兵士救出、敵陣地攻略とすすんでいく。
またキャンペーンゲームでは、シナリオによって得られたポイントを分隊の兵士のためにスキルと交換して兵士たちに付与していくことが可能となっている。                                                                                                                                                                                                                            

 

感想戦

今回シナリオは練習シナリオとしての役割もあるため敵の出現頻度が低く、地形もLOSが通りやすい地形であった。次戦以降でもっとゲームとしての手応えを見極めたいところ。
ソリティアの常として、判定などの作業部分がやや煩雑なのは確か。
ユニットやマーカーを配置する必要があるマップがA4サイズ1枚とコンパクトなのは良い。広いテーブルを用意しなくても十分にプレイできる(実際のプレイにはこれに各種判定表が記載されたプレイエイドや、シナリオ説明資料などA4大資料3枚程度を広げておく必要がある)し、広げっぱなしにしておいても邪魔になるサイズではないのはうれしい。
個人的にはアメリカ軍・オーストラリア軍などを扱うよりは感情移入しやすい日本軍がを操作できるという点も推したい。

(了)