Their Finest Hour -歴史・ミリタリー・ウォーゲーム -

歴史、ミリタリー、ウォーゲーム

ぱんつぁー・ふぉー!を試す(1)

ガルパンにドハマリして聖地巡礼で大洗に行きたがっている甥は、自然な流れで戦車に興味を持ち、目下ハマっている模様。このゲームについても食いついてきたため、彼にインストする前に、購入後ユニット切りで止まっていた「ぱんつぁー・ふぉー!」を試してみた。

ガルパンTVシリーズOVAで描かれたアンツィオ高校戦までをシミュレートした作品。登場した車輌はすべて、CV33からマウスまでユニット化されている。
車輌は1両単位、歩兵は当然登場しないが、登場するキャラは1人またはチーム毎にユニット化。
マップはヘックス仕様で、大洗市街、アンツィオ高校戦で登場した森林、プラウダ高校戦での雪原、黒森峰女学園との決勝戦の地などマップ化されている。
カードドリブンとの組み合わせにより、テレビシリーズ中で再三にわたって大洗女子学園が起こしてきた奇跡もゲーム中に再現できているのだろうか?

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ゲームシステム

ゲームの流れは単純。
カードをドローして、カードに沿ったアクションを行い、任意(または強制)でイベントカードの処理を行う。

手札は5枚。毎ターン1枚ずつドローするので最低1枚は使っていくことになる(または捨てる)。
カードがなければ移動も射撃もできない。1ターンに使うことができるアクションカードは基本1枚のみ。
1枚のアクションカードでは基本的には1両の車輌に対して移動か射撃のどちらかしか行えない(複数台を同時に移動する「全車移動」や「連携移動」、「一斉射撃」などのカードもある。また「移動」と「射撃」を連続して行うことができるカードもまれにある。
他に各種イベントカードがあり、さらにシナリオによっては固有の事象が発生するシナリオカードもある。

攻撃は「命中判定」と「撃破判定」からなり、撃破判定の結果は「撃破」かそうではないかの2択。
一部破壊や走行不能といった部分的な損害は存在しない(履帯故障による走行不能はカードによって発生する場合がある)。このため九七式中戦車のような非力な車輌による対抗手段として、履帯破壊による走行不能を狙うといった射撃・攻撃はできない。

判定にはチャート類は使わず、基本各車両のユニットに記載された数値と各種修正値から判定する。
例えば「命中判定」の場合、射程7ヘックスの目標に対する判定は、2個の6面ダイス(以下、“2D6”と記す)を振り、7以上が出れば命中となる。これに射手による修正(キャラによって修正がはいる。例えば、サンダース付属高校戦でフラッグ車を精密射撃で仕留めた五十鈴華など)、目標の車体修正(軽戦車や三号突撃砲などはマイナス修正、車高が高いM3やギガントなどはプラス修正)、煙幕(一部シナリオで登場、“もくもく作戦”)、地形修正(このゲームの地形修正は限定的だが一部適用される場合がある)、カード修正などが加えられる。

「撃破判定」も同様に2D6の結果が、目標車体の前面・側面・後面のそれぞれの装甲値以上であれば撃破となる。これには射撃側の車輌の搭載砲の威力による修正、搭乗しているキャラユニットによっては、射撃側として攻撃値のプラス修正、防御側はマイナス修正を得る事ができる(例えば、最終回近く、ポルシェティガー固有の防御力もあいまって黒森峰女学園の2号車以下の侵入を防ぎきったレオポンさんチームがこの防御時のマイナス修正値を持っている)、近距離修正(至近距離からの射撃時のボーナス)、カード修正などがある。
なお1人砲塔によるマイナス修正はないが砲塔の旋回能力は数値化されている。また射撃における弾切れ、故障、射撃頻度といった概念はない。
致命的な命中や奇跡的な命中といった状況はカードによってイベントとして発生する。

大事なことを言い忘れていた。
臨機射撃(攻撃側の移動中に防御側が行う射撃で、攻撃側ユニットによる移動の阻止や妨害を目的に実施する射撃)の概念はない。

 

各車両の性能

このゲームを眺めていて一番感心したのはこの各車両の数値化・ユニット化の部分だ。
戦車戦を扱ったゲームは数あれど、実際ここまで生産国や戦線(西部・東部・太平洋の各戦線)や時代(大戦前、大戦初期、後期、一部架空・・・)がばらついた車輌を扱うゲームも珍しいのではないか。

車輌は作品中に登場する様々な戦車類が射程、攻撃力、移動力、装甲値(前面・側面・後面)、射界、車体の大きさ修正、といった数値で性格づけられている。これを一揃い見るだけでも楽しい。
キャラの特性やスキルをキャラユニットとして独立させたことで、各車輌は元車輌のスペックに応じて相対化されている。ことさら砲の威力と装甲値はかなりシビア。

砲の威力が高いのは、威力順に

  1. 128ミリ砲搭載のヤークトティーガー、マウス             13
  2. 88ミリ砲搭載のティガーⅡ、ヤークトパンター、エレファント     11
  3. 122ミリ砲搭載のJS-2                       9
  4. 75ミリ砲搭載のパンター、ラング、76.2ミリ砲搭載ファイアフライ    8
  5. 88ミリ砲搭載ティガーⅠ、ポルシェティーガー、76.2ミリ砲搭載M4A1   7

となっており、上位を黒森峰女学園の車輌で占めている。
大洗女子学園の他の保有車輌としては、Ⅳ号戦車H型(最終回に搭乗)やヘッツアーが6。主力車輌が最弱と思われる知波単学園九七式中戦車は47ミリ砲搭載の改でも2でしかない。

装甲値は、黒森峰女学園の重戦車群について軒並み前面装甲20超え。ちなみに別格のマウスに至っては32。数が多いパンターは17、ティーガーⅠは意外にも16となっている。M4A1、T34/85などの各校の主力クラスもこのあたりの数値。砲威力では他校に若干遅れをとっていた聖グロリアーナ女学院は、チャーチルが20、数が多いマチルダⅡは15となっており重装甲を誇る。(ただイギリスの歩兵戦車は移動力が2で鈍足という弱点もある。)
一方の大洗女子学園の車輌はポルシェティガーの17だけが突出し、残りは15以下の数値になっている。ちなみに知波単学園九七式中戦車は11だ。
ティーガーⅠの装甲値が低いが、これはもしかしたらⅣ号戦車とバランスをとったか?という気がしないではない。
 

とはいえ、ティーガーⅠは強く、Ⅳ号戦車H型とガチで正面から撃ち合いをやったと想定した場合、Ⅳ号戦車H型(砲威力6)はティーガーⅠ(前面装甲16)に対して、他の修正がないとすると2D6により10以上で撃破となる。2D6で10以上が出る確率は約17%。逆にティーガーⅠからⅣ号戦車H型を目標とする場合の撃破確率は、2D6で7以上が出る確率なので、50%を超える。

 

搭載砲の威力に装甲値に加え、移動力といった点まで考慮するとこのゲームの中の最強戦車はパンターではないかと思う。ドイツやソ連の重戦車群が軒並み移動力2、通常の車輌は3である中、パンターとその車台を利用したヤークトパンターは移動力4となっている。この移動力は快速で知られたT34シリーズと同じ数値だ。
この快速ぶりは後の黒森峰女学園戦でいかんなく発揮される。

 

 

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