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歴史、ミリタリー、ウォーゲーム

「BAPTISM BY FIRE」(MMP)を対戦する(1/2)

MMP社「BAPTISM BY FIRE」の対戦です。
ゲームはMMP社「BAPTISM BY FIRE」。副題にカセリーヌ峠の戦いとあるように、1943年2月から3月にかけての北アフリカ戦線チュニジアが舞台です。
このゲーム、MMP社が発売しているゲームシリーズの中で、BCS(Battalion Combat Series)のシリーズ2作目にあたります。1ヘックス=1キロ(ゲームによって異なり、本作では1ヘックス=1.6キロ)、1ユニット=大隊規模となっています。


対戦は1度経験しており今回は2回目になります。
1回目の対戦結果をまとめる過程でルールの整理を行ったりしているうちに2回目の対戦となったため、こちらを紹介します。
1回目の対戦時はルールの理解が恥ずかしくなるくらい不十分だったので、今更紹介することもいらないだろうということですね。

対戦相手は1回目と同じくTさんです。

 

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このゲームには「春の風」作戦全体を扱うグランドキャンペーンの他、作戦経過の途中から始まる短めのキャンペーンが2本、さらに一部マップのみを用いるシナリオが3本ついています。

今回は作戦冒頭にアメリカ軍第1機甲師団を一方的に蹴散らして、カセリーヌ峠付近まで進出した枢軸軍が、作戦目標を決定し、攻撃を再開するところから始まる、「5.3 Mid Campagin」を扱いました。
1943年2月19日から始まり1日=1ターンにて全5ターンです。

ルールについては以前の記事を参照してください。

yuishika.hatenablog.com

yuishika.hatenablog.com

 

ギミック

本ゲームだけの特別ルールとして2つのギミックが用意されています。

ロンメル ユニット

アフリカ戦線を扱うゲームのお約束なのかもしれませんが、このゲームにもロンメルがユニットとして登場します。

枢軸軍の部隊を督戦することで、部隊の活動内容や活性化チェックの際に有利にすることができます。このためユニットはマップ上に配置されるのではなく、督戦する部隊を示すマーカーのような使い方をされます。*1

勝利条件(枢軸軍の作戦目標が秘匿される)

「春の風作戦」開始当初、枢軸軍内で作戦目標の合意ができていなかった事を受け、勝利条件は2月19日のターンにチットを引いて決めることになります。決めた後も連合軍側には開示されないままゲームが進み最後に開示することになります。

作戦目標により、勝敗決定の際の得点対象となる町が変わってきます。

 

戦闘の例

実際のプレイで発生した状況を元に戦闘の例を紹介します。

紹介しやすいように細部は変えていますので、これがそっくりゲーム中に発生した訳ではありません。
また一部ルール上の解釈ミスや漏れがあったことがゲーム後にわかっており、今回のプレイにおいては適切に適用ができていなかったところがありました(先のルール整理の記事は修正済になっています)。*2

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状況

ドイツ軍第10装甲師団(薄い茶色、黄土色)は、勝利得点ヘックス(青いヘックスサイド)を確保するべく攻勢中であり、前面の連合軍を突破する必要がある。
アメリカ陸軍第34歩兵師団(緑色)は所属部隊に、対戦車能力(AV値)を持つユニットがないため、ドイツ軍の装甲部隊の足を止めることはできない(装甲部隊に対して、ZOCも効かない)。
ドイツ軍にとってやっかいなのはイギリス軍近衛旅団(茶色または赤色)のユニット。特に赤色の2ユニット(①、②のユニット)は、対戦車砲大隊2個の支援を受けているため現在、対戦車能力を有した状態になっており、侵攻するためには赤いユニットは無力化する必要がある。

ドイツ軍は、イギリス軍の赤いユニットの手前に位置する「Reim Panzer Kanpfgrupe」(以後、KG REIM)を活性化し、①のヘックスのイギリス軍歩兵大隊(全6ステップ)を除去するべく攻撃を開始した。

  1. KG REIM司令部が有する砲撃値(聯隊砲兵や師団砲兵を抽象的に表した数値)を用い、①のイギリス軍歩兵大隊に対して「砲爆撃(Barrage)」による「破壊任務(Destruction)」を実施。1ステップ損害を与える(残り5ステップ)
  2. このターン使用可能な航空支援から2攻撃力分を「砲爆撃(Barrage)」による「破壊任務(Destructuin)」に投入、2ステップの損害を与える(残り3ステップ)。
  3. 対戦車自走砲マーダーを装備した第90戦車猟兵大隊(③のユニット)は本来守備的なユニットだが攻勢に用いる。①のイギリス軍歩兵大隊に対して「交戦(Engagement)」を仕掛け、1回目の攻撃の結果により①の支援にはいっていた対戦車砲大隊を一時的ながら制圧することに成功する(”活性化”の間、①は対戦車砲の支援を無くした状態となる)。
  4. ③の同部隊の2回目の攻撃(射撃値を持つユニットは各”活性化”毎に2回の攻撃を行うことができる)においては、①は対戦車能力を失っているためこちら側からの一方的な攻撃である「直接射撃(Attack by Fire)」となり、1ステップの損害を与える(残り2ステップ)
  5. ④の歩兵大隊が、「通常攻撃(Regular Attack)」を行い、1ステップの損害を与える(残り1ステップ)(「通常攻撃」はひとつの”活性化”において1回実施可能。)
  6. ティーゲルⅠ装備の第501重戦車大隊第1中隊(⑤のユニット)が、①に対して「直接射撃(Attack by Fire)」を実施(①は対戦車能力を失った状態のため「砲爆撃(Barrage)」扱いになる)。1ステップの損害を与え、①は除去される。
  7. ⑤のユニットは2回目の攻撃は未済で未移動であったため、ここで移動を行い。1ヘックス前進する。

今回の例では移動を行う場面は少なかったですが、このようにユニット毎に移動と戦闘をそれぞれ解決していきます。攻撃にあたってはそれぞれのユニットの性能により複数の攻撃手法が用意されていますので選択しながら実施していくことになります。

蛇足ですが、今回登場している第501重戦車大隊第1中隊はティーガーⅠ装備ということでかなり強力なユニットになっています。
2ヘックスの射程を持っているため、連合軍側はこのユニットの2ヘックス周囲についてはトラック移動を行うことができなくなります(徒歩移動は可能)。また連合軍側には2ヘックスの射程を持つ戦車部隊はありませんので、アウトレンジでの攻撃される懸念もあります。

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上記の処理終了時の状況
ティーガーⅠ中隊が1ヘックス前進している

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(つづく)

 

 

yuishika.hatenablog.com

 

 

「砂漠の狐」回想録――アフリカ戦線1941~43
 

 

*1:独立したユニットまで登場するということは、アメリカにおいてもロンメル将軍は人気がある存在ということなのでしょうね。

*2:1.「急襲攻撃」が可能なユニットの資格について解釈ミス(狭く捉えていた)。
2. AV値をもった複数のAVユニットに対して「交戦(Engagement)」が発生した場合のDRMの考え方