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歴史、ミリタリー、ウォーゲーム

OLD SCHOOL TACTICAL(Flyingpig Games)を対戦する(1)シナリオ1~ ルールは軽く、テンポ良くゲームは進む

千葉会レギュラー回にてFlyingpig Games社の「OLD SCHOOL TACTICAL」の西部戦線版を対戦しました。
お相手いただいたのはASLをはじめとする戦術級ゲームの歴戦プレイヤーのYNさん。

OLD SCHOOL TACTICALがどういうゲームなのかは前記事を見ていただくとして早速、リプレイ報告にいきたいと思います。

 

yuishika.hatenablog.com

 

双方英文ルールは確認済。ただプレイをはじめてわかったのですが、微妙にバージョンが異なるルールブックを見ていたようで*1マイナーバージョンアップにもかかわらず、微妙に異なる判定結果のものがあったりしていました。

「とりあえずユニットを動かし見ましょう」ということで、シナリオ1「LOST BOYS」を並べ始めます。

 

シナリオ1「LOST BOYS」

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シチュエーション

1944年7月16日、西フランス サン=ロー付近。
アメリカ軍第29師団の一部が孤立し敵に包囲され、弾薬も不足しはじめる中、ドイツ軍が四方から圧迫し米兵を排除しようとしてきた・・・。

郊外の街道筋、農家の建物がぱらぱらと点在し、大部分は麦畑や畑に覆われた平地。街道沿いや畑の周囲にはボカージュが存在する地形。

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アメリカ軍初期配置(初期配置は自由)。写真は実際のプレイのものとは異なりますが、こんな感じでした。この後、1ターン目にドイツ軍が左右それぞれから、また2ターン目に上下のどちらからか進入してきます。

アメリカ兵は4個分隊、2個半個分隊、指揮官2名。狙撃兵1ユニット、MMGユニット(操作班含む)が1分隊。合計、5個分隊規模。
対するドイツ軍は、4個分隊+指揮官がマップ東側と西側からそれぞれ1ターン目に進入してきます。さらに1ターン遅れて1個工兵分隊+指揮官が北ないし南から進入するということで兵力的にはアメリカ軍の倍です(9個分隊規模)。

ターン数は5ターン。
勝利条件は敵ユニットの除去によって得られるポイントと、特定のヘックス(マップ写真内にある「コントロール」マーカーが存在するヘックスの占拠によって得られるポイントの合計値の比較になります。
 

以下は実際のプレイとは異なりますが雰囲気を伝えるとすると次のような展開になりました。

プレイ開始!

イニシアティブを決めるダイスロールはドイツが大きく、イニシアティブをとります。
インパルスポイントロールは、ドイツのダイスロールは2D6で9、同じくアメリカは1D6+3で8。

ドイツ軍先攻。
ドイツ軍はマップの西端(写真左手)より2個分隊+指揮官+LMG(軽機関銃)のフルスタックを林沿いに進入させ、農家の木造建物にこもるアメリカ兵に接近します。
通常、移動は1個分隊ごとに1インパルスポイントを使って行うのですが、指揮官がいる場合はグループ移動が可能になります。

接近してくるドイツ軍スタックに対してアメリカ軍は臨機射撃を試みます。
臨機射撃は移動途中の相手に対して宣言することができ、射撃を行う1個分隊あたり1インパルスポイントが必要です。林の防御効果もあって効果は得られません。

ドイツ軍は2個分隊の移動により2インパルスポイント減らし、一方のアメリカ軍は臨機射撃により1ポイント減らしています。ポイントは同値なのでドイツ軍はアメリカ軍に手番を渡すことができますが、そのまま継続します。

林に移動したドイツ軍はフルスタックで木造建物内のアメリカ軍分隊に移動後射撃を行い、「Break」(戦意喪失)とさせます。
2ポイント減ってそれぞれのインパルスポイントは、ドイツ軍5、アメリカ軍7となったので、ドイツ軍はイニシアティブをアメリカ軍にわたします。(このとき、ドイツ軍はイニシアティブを渡さずに自軍のアクションを続けることはできますが、アメリカ軍側のポイントが残ったままなので、後でアメリカ軍側にまとめて行動されてしまい、ドイツ側には止める手立てがないという状態になりかねません。こうしたポイントを使うタイミングはこのゲームの肝なのでしょう)。

・・・と、お互いのインパルスポイントがなくなるまでプレイは続き、なくなったところでターンが終了します。インパルスポイントを使う先がなくなったら、パスすることで1ポイントずつ減らしていくことができます。

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1ターン途中の状況。東西よりドイツ軍に挟撃されるアメリカ軍

その後、東西から挟撃されたアメリカ軍はそれぞれの各個撃破されます。最後は白兵戦に長けた突撃工兵に掃討されました。

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実際のプレイ写真。5ターン終了時。


感想戦

シナリオの感想

アメリカ軍の分隊数が少ないので個々に配置すると個別撃破されるのでしょう。真ん中あたりのボカージュに戦力を集めて持久態勢にもっていくとか必要かもしれません。
今回は、ゲームシステムの感じや実際の移動や戦闘の感じを掴むというのが目的だったので、適当に配置してます。 

ゲームとしての感想

プレイ進行は想像以上にサクサクすすみました。初回プレイだったのであちこちでルールの確認は発生しましたが、ルールそのものの分量が多くはないので確認自体もスムーズでした。

全体ボリュームは当然のこと、個々の事柄に関するルールの詳細度にしてもASL*2スターターキットよりもずっと簡単です。

当初懸念していたインパルスシステムも進行自体は難しくはありませんでした。
行動順やポイントを先に使う or 貯めるといったテクニック/駆け引きは研究のしどころなのかもしれません。

シナリオ1だけでプレイ時間は1時間程度。慣れれば当然もっと早く進められるでしょう。

ルールブックの英文自体は簡潔でわかりやすかったのですが、その分、大事な部分は見落としがないように慎重に読む必要があります(わかりやすいところで、mayとmust、eachの区別など)。そこそこ事例も記述されているのですが、やはり実プレイの中であたらないと気づかなかったような点や、シチュエーションが何度か登場しました。

何点かルールの見落としや解釈間違い

・ イニシアティブとインパルスポイントの違い
・ 回復には、インパルスポイントを使うものとフリー回復がある(65-1、66)
・ Take Cover(掩蔽)アクション(21)
・ 1ターンあたりユニットは最大2回射撃できる(69-5、83-7)

特に回復のルールはASLに慣れていると不思議な感じ。基本はターンの最初に回復を試みることができ、指揮官は不要。回復するユニット指揮官の指揮範囲にいた場合は、式修正を受けることができます。さらにプレイフェイズにはいっても、インパルスポイントを費やすことによる回復が可能。
また回復の際、成功するとマーカーは除去され正常状態に戻る。「Shake(動揺)」状態のユニットが失敗すると状態はそのまま。「Broken(戦意喪失)」状態のユニットが回復失敗した場合、マーカーは裏返され「Shake(動揺)」状態となる(65-6)

「Take Cover(掩蔽)」は、回数制限無しのアクションの1つで、その場所でダイスロールに成功(1D6で、5または6)すると、+1の防御効果を得られるようになるというものでASLにはその概念はないように思います。

移動の時のプレッシャーが楽!特に開豁地(オープンフィールド)移動

ASLの場合、敵前で開豁地(オープンフィールド)を移動する場合、ペナルティ(2D6で-2)が大きく、煙幕や匍匐前進、分散して移動、防御側からの臨機射撃を別方向に誘導するような囮移動、などなど様々な手管を使って慎重な移動を行うのが常道なのですが、このゲームの場合、開豁地移動によるペナルティがないため、大胆に、ある意味、大雑把に移動できます。楽です。

ターン数の処理が独特、延長線もあります

OSTのターン数は残りターン数で数えます。何を言っているのかというと、例えばシナリオ1の場合、最初のターンが5ターンで、そこから4ターン、3ターンと進みます。
特に戦闘序列で援軍が登場するターンなどもそうした記述なので少々混同します。

ターン数に関するトピックで言えば、OSTは最終ターン終了時に両軍プレイヤーが1D6を行い、合計の数値が7以上の場合は延長で1ターン追加になります。

指揮官をうまく使いこなしていなかった

ASLの指揮官と比べるとOSTの指揮官ユニットは機能が小さいです。
例えば、ASLでは戦闘不能になった分隊ユニットは基本的には指揮官が回復させてあげる必要がありますが、OSTの場合は自己回復できてしまいます。
ではOSTで、どういう場面に指揮官が必要かというと複数ユニットが参加するグループ射撃を行う場合です。
またASLにはなく、OSTの指揮官が持っている機能としては指揮範囲の概念があります。ASLの場合指揮官の能力が発揮されるのは同一ヘックスにスタックしているユニットに限定されていましたが、OSTの指揮官は指揮範囲をもっています。階級によって一律で軍曹の下士官クラスが隣接するヘックスまで、尉官以上は2ヘックスとなっています。指揮範囲の中であれば、射撃や回復にあたっての指揮修正の影響を与えることができるというのが機能になります。
ただ今回のゲームの中では使えていませんでした。

*1:YNさんの手元版はv5.25、当方のはv5.5でした。

*2:アドバンスドスコードリーダーです。