2月千葉会にてプレイした「 7 Ages」(Australian Design Group)のAARです。
7 Agesはひとりで複数の文明をプレイすることができるため、初期配置や条件の地の利がない文明を引当てたとしても代わりは効くという点はよいです。
また文明によっては最初良くても発展性が少ないところもあったりしますし、後の時代ではより条件がよい文明も多数控えているので、担当する文明の新陳代謝が実現するという点で、この仕様は好感がもてました。
さて、今回5人プレイで取り組み、ハウスルールとしてスタート時の時代を最初の時代1(BC4000~BC1000)に固定としてスタートします。
最初に配られたカードの中からスタート時に興しておく文明カードを選びます。
当方はインドの「ハラッパ」を選択。
実はこの時、中国の「殷」も出せたのですが、ルールの理解が十分ではなく見過ごしてしまっていました。(中国の地名・人名などは通常、漢字表記に慣れているので、英文表記になると途端にわからなくなるんですよねぇ)
担当したハラッパ(オレンジのユニット)は周囲に敵はなく順調にエリアを拡大。インドには穀倉地帯となるエリア(麦の穂の印がある)を抱えておりそれなりに裕福ですがインドエリアを越えると不毛の山岳地帯になります。
担当した文明のもうひとつは黒海に面したウクライナに興ったキンメリアです(黄色のユニット)。キンメリアと言えば、アーノルド・シュワルツェネッガーが演じたコナン・ザ・グレートの出身地です(嘘)*1が、優しさを出しているうちに、周囲を囲まれて最後は挟撃されるように滅亡します。文明の興亡は民族の興亡でもあったんですね。
時間切れ終了時には時代は「3」、ようやく紀元を迎えるあたりまで来ました。
担当した文明の状況を言うと、ハラッパーは4000年近く継続したのですが、時代「2」の暗黒時代に差し掛かったところで文明の進化を止めてしまっていました。アーリア人(灰色ユニット)も同様。こちらは周囲に痩せた土地しかなく伸長の方向性を定めきれていない状態のままです。日本は周囲に敵がないため良いと思ったのですが、土地も少なく逆にじっくり育てるような地域という印象です。
勝敗の結果はこちらで紹介されていますのでご参照ください。
感想戦
領土があって軍隊ユニットがあるタイプのマルチゲームでは、だんだんと進出できる空きエリアがなくなり、お互いの勢力範囲が接してきた状況からまさに修羅場を迎えます。
本ゲームの場合、文明レベルあげるためには戦争だけを行っておくのではなく、暗黒時代を突破するために交易が半ば必須となっている、争いばかりではないという設定は良かったですね(とはいえ、交易の処理でも、勝ち負けは発生します)。
今回はそこまで至りませんでしたが、この後の時代の展開では宗教や政治形態を選ぶということも求められ、十字軍や聖戦といった宗教戦争もルール/イベントに組み込まれているなど、いろいろと仕掛けがあるようですので、また機会があればチャレンジしたいものです。
最後にいくつか
- ルールブックが読みづらい。有志による日本語翻訳の構成の問題かと思っていましたが(有志の方、すみません)、オリジナルの英文マニュアル自体の問題でした。
- ユニットやカードにはいっている記号などの参照例が英文マニュアルにしかなくなんとも使いづらい。
- このゲームの中ではカードが重要な役割を果たしますが、1枚のカードに4つの役割をもたせようとしたため、カードの中の情報量が半端ないです。さらにはコーティングされたカードの背景にそれぞれの文明に所以する遺跡・文物などの写真を配したため、内容によっては表の字が非常に読みにくくなっているカードが散見されます。ちなみに「Japan」のカードの背景は北斎の神奈川沖浪裏だったかと思います。
- ちなみに4つの役割とは次の通りで、同じカードに記載されていても内容は相互に関係がない点も慣れないうちは戸惑います。
文明…興すことができる文明の内容・条件・特別ルールなどが書いてある
アーティファクト…開発できる建築物、文物が記してある
イベント…いわゆるイベントカードとして扱うものです
ランダムナンバー…通常のゲームがダイスなどを用いて出しているランダムナンバー
(おしまい)
*1:コナン・ザ・グレートの原作、R・E・ハワードの小説で登場する架空のキンメリアは北方の未開の地とされていますが、実際はこんなところだったんですね